写真展レポート
#008 Sony World Photography Awards 2019 世界の写真が交差するところ。
2019年5月31日 19:11
東京・銀座のGinza Sony Park(銀座ソニーパーク)で6月1日から、Sony World Photography Awards 2019の受賞作品展が開催される。タイトルは「#008 Sony World Photography Awards 2019 世界の写真が交差するところ。」
Sony World Photography Awards(以下SWPA)は、世界最大規模の写真コンテスト。ソニーは2007年から協賛している。今回で12回目の開催となり、応募総数は32万6,997点を数えた。
例年、受賞作品展はロンドンのサマーセットハウスでまずあり、その後日本でもソニーイメージングギャラリー銀座や全国のソニーストアで巡回されるのが通例だった。ただしロンドンと日本では会場の広さが大きく違うため、日本では主要な受賞作および日本賞を中心とした展示にならざるを得なかった。
展示の場となるGinza Sony Parkは、2017年3月まで営業していた数寄屋橋の旧ソニービル跡地。地下2階と3階に広がる空間を使い、これまで不可能だった大量の受賞作を展示する。
ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社デジタルイメージング本部の神保秀人マーケティングマネージャーは、この場所での展示を決めた理由をこう語った。
「Ginza Sony Parkは、誰でも足を運びやすい都会の中の公園。地下鉄から会場まで扉がないなど、より多くの方に観ていただける可能性を持っている。これが写真文化に貢献し広げるという、SWPAのコンセプトに合っていた」
内覧会にはSWPAの主催団体、World Photography Organisation(WPO)のCEO、スコット・グレイ氏も駆けつけ、SWPA開催の背景や、受賞作品について語った。
SWPAは「プロフェッショナル」「一般公募」「ユース」「学生」といったカテゴリーを持っている。グレイ氏によると、12歳(ユース)で写真に触れ、学生として写真を学び、その後社会人になった人やプロになった人など様々な層をカバー。ユース部門の受賞者が数年後、学生部門でも受賞した実績もある。「一人の写真家の人生をサポートする」という。また、受賞者には受賞後のキャリアを進めていく支援も行っている。
会場には今回唯一の日本人受賞作「Beneath the Surface of Competitive Freediving」(上野公平氏、プロフェッショナル部門スポーツカテゴリー2位)も展示されていた。
これまでの日本でのSWPA受賞作品展は点数が限られていたことから、世界最大規模を誇るコンテストならではの厚みがいまひとつ実感できなかった。しかし今回は展示のボリュームが増えたことで、SWPAらしいスケール感を堪能できることだろう。2020年にはこの場所で、新しい銀座ソニービルの工事が始まる。来年以降の展示がどうなるは未定とのことだ。
開催期間
2019年6月1日(土)〜6月23日(日)
開催時間
10時00分〜20時00分
開催場所
Ginza Sony Park PARK B1/地下1階 〜 PARK B3/地下3階
料金
入場無料
トークイベント
Sony World Photography Awards に見る世界の写真トレンド
日時:6月1日(土)14時00分/16時00分の2回(各回30分程度)
ゲスト:World Photography Organisation CEO スコット・グレイ
写真をクロスオーバーさせること
日時:6月16日(土)15時00分〜16時30分
ゲスト:瀧本幹也(フォトグラファー)
聞き手:菅付雅信(編集者)
写真という世界の共通語
日時:6月22日(日)15時00分〜16時30分
ゲスト:鈴木親(フォトグラファー)
聞き手:菅付雅信(編集者)
世界への道のり - SWPAを通じて見えたもの
日時:6月23日(日)14時00分〜15時30分
ゲスト:石戸俊夫(SWPA2019日本部門賞1位)/川音真矢(SWPA2017 一般公募部門入選)
聞き手:速水惟広(「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」ファウンダー