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「Sony World Photography Awards 2020」の最優秀賞が発表

営業再開のソニーイメージングギャラリーで受賞作品展

6月9日、Sony World Photography Awards 2020の年間最優秀作品および各賞の受賞者および作品が発表された。なお、授賞式については、新型コロナウイルス感染症拡大予防のために開催中止となっている。

同アワードは、World Photography Organisationが主催し、ソニー株式会社が2007年から支援する世界最大規模の作品コンテスト。世界中のフォトグラファーから作品を募っていた。なお、今回は新型コロナウイルス感染症拡大予防の観点から、授賞式については開催の中止が決定している。

ソニーイメージングギャラリー銀座では、受賞作品展を6月12日(金)から7月9日(木)まで開催予定。同館はこれまで新型コロナウイルス感染症の拡大予防を考慮して臨時休館となっていたが、6月12日からの再開を決定している。なお、当面の間、閉館時間は18時00分に早められている。

今回で13回目を迎える「Sony World Photography Awards 2020」は、プロフェッショナル(10カテゴリー)、一般公募(10カテゴリー)、ユース、学生の4部門で構成。世界203の国と地域のプロフェッショナルおよび、アマチュアフォトグラファーから34万5,000点を上回る応募があったという。

また、これら4部門のほかに、一般公募部門の応募作品の中から国ごとに優秀作品を表彰するナショナルアワードや、写真文化に多大な功績を残した個人や団体を表彰する特別功労賞(Outstanding Contribution to Photography Award)が設けられている。

今回の特別功労賞は、世界最高峰のアート出版社と謳われるSteidl社(ドイツ)の設立者Gerhard Steidl(ゲルハルト・シュタイデル)氏に贈られた。フォトグラファー以外の本賞の受賞は今回が初。

ソニーは、2007年より「Sony World Photography Awards」を支援。スポンサーシップを通じて、創造性の高い作品を世に広める場を提供し、写真文化の継続的な発展に貢献している。

次回の「Sony World Photography Awards 2021」は、2020年7月1日から応募受付を開始する予定。

イベント名

Sony World Photography Awards 2020

プロフェッショナル部門

「アーキテクチャー(建築)」「クリエイティブ(創作)」「ディスカバリー(発見)」「ドキュメンタリー」「環境問題」「ランドスケープ(風景)」「ネイチャー&ワイルドライフ(自然)」「ポートレート」「スポーツ」「スチルライフ(静物)」の全10カテゴリの中から、それぞれ最優秀フォトグラファーを選出。その中から、年間最優秀賞が選定される。

今回、クリエイティブ部門の受賞者であるPablo Albarenga氏の作品が年間最優秀賞を受賞した。日本人フォトグラファーとしては、廣池昌弘氏の作品がネイチャー&ワイルドライフ部門の第2位に選出。また、ritsuko matsushita氏の作品がクリエイティブ部門で入選した。

年間最優秀賞

受賞者:Pablo Albarenga(ウルグアイ)
カテゴリー:クリエイティブ
作品名:Seeds of Resistance
賞金/賞品:25,000USドル、ソニー製デジタル一眼カメラ一式ほか

(c)Pablo Albarenga, courtesy of Sony World Photography Awards 2020

ネイチャー&ワイルドライフ 第2位

受賞者:廣池昌弘(日本)
作品名:Himebotaru

(c)Masahiro Hiroike, courtesy of Sony World Photography Awards 2020

クリエイティブ 入選

受賞者:ritsuko matsushita
作品名:I Will Return to the Universe, Someday

(c) Ritsuko Matsushita, courtesy of Sony World Photography Awards 2020

一般公募部門

アーキテクチャー(建築)、カルチャー、クリエイティブ(創作)、モーション、ランドスケープ(風景)、ネイチャー&ワイルドライフ(自然)、ポートレート、スチルライフ(静物)、ストリートフォト、トラベルという全10カテゴリの中からそれぞれ受賞者が選出され、その中から一般公募部門最優秀賞を選定。

今回はポートレートカテゴリーの受賞者であるTom Oldham氏が最優秀賞を受賞した。日本人フォトグラファーとしては、沢丸保切氏の作品がポートレートカテゴリで入選している。

また、一般公募部門に応募した日本人フォトグラファーから選出される「ナショナルアワード(日本部門賞)」(審査員:ハービー・山口氏)も決定。1位は飯島徹氏の「振袖 長靴 成人式」、2位は木村華子氏の「Red Check」、3位は田林勲氏の「Water Magic」が選ばれている。

一般公募部門最優秀賞

受賞者:Tom Oldham(イギリス)
カテゴリー:ポートレート
作品名:Black Francis
賞金/賞品:5,000 USドル、ソニー製デジタル一眼カメラ一式ほか

(c)Tom Oldham, courtesy of Sony World Photography Awards 2020

ポートレート 入選

受賞者:沢丸保切
作品名:Color Sense and Soul

(c)Pokiru Sawamaru, courtesy of Sony World Photography Awards 2020

ナショナルアワード 1位

受賞者:飯島徹
作品名:振袖 長靴 成人式
賞品:ソニー製デジタルカメラ一式

(c) Toru Iijima, courtesy of Sony World Photography Awards 2020

ナショナルアワード 2位

受賞者:木村華子
作品名:Red Check
賞品:ソニー製デジタルカメラ一式

(c)Hanako Kimura, courtesy of Sony World Photography Awards 2020

ナショナルアワード 3位

受賞者:田林勲
作品名:Water Magic
賞品:ソニー製デジタルカメラ一式

(c)Isao Tabayashi, courtesy of Sony World Photography Awards 2020

ユース部門

12~19歳(2019年12月31日時点)のフォトグラファーを対象とした部門。毎月異なるテーマで制作された作品を審査し、各月の最優秀作品の中から年間の最優秀賞を決定している。

ユース部門最優秀賞

受賞者:Hsien-Pang Hsieh(台湾)
作品名:Hurry
賞品:ソニー製デジタル一眼カメラ一式

(c)Hsien-Pang Hsieh, courtesy of Sony World Photography Awards 2020

学生部門

写真を学ぶ学生を対象とした部門。決勝テーマは「Sustainability Now」(持続可能性)。世界各地の約160校の学校から応募があり、最優秀賞を受賞した学生が在籍する学校への支援として、3万ユーロ相当のソニー製デジタル一眼カメラ一式が授与される。

学生部門最優秀賞

受賞者:IoannaSakellaraki(ギリシャ、Royal College of Art UK)
作品名:Aeiforia
賞品:ソニー製デジタル一眼カメラ一式

(c)Ioanna Sakellaraki, courtesy of Sony World Photography Awards 2020

飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。