写真展告知

海野和男写真展:マクロレンズで撮る昆虫世界

昆虫写真家になって50年以上、つい10年ほど前までは昆虫のアップは全てマクロレンズで撮影していた。ズームレンズの性能が上がり、超望遠ズームで撮ることが多くなっていたが、昨年は心機一転して、マクロレンズだけで撮ろうと決意した。折しも、夏から90mmマクロの試作品を使うことができ、やはり昆虫はマクロだなと再認識した。ズームだと、遠くから、たくさんシャッターを押してしまう。虫との距離も離れているので、撮りやすいが、安易になる。マクロレンズは、焦点距離が決まっているので、自分が動いて、虫に近づかねばならない。レンズ前、数センチまで迫って撮るので、虫たちのつぶやきが聞こえてくるようだ。虫と気持ちを通じ合わせることで、緊張感も生まれる。昆虫写真の醍醐味は実はそこにある。今回は90mmマクロレンズの作品を中心に、60mmマクロでの作品も取り混ぜて、約50点の作品を展示する。全て2022年の撮影だ。海野和男の昆虫世界を堪能して頂ければと思う。

写真展情報

会場

OM SYSTEM GALLERY
東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビル地下1階

開催期間

2023年4月13日(木)~4月24日(月)

開催時間

10時00分~18時00分(最終日は15時00分まで)

休館

火曜日・水曜日、GW・夏季・年末年始の長期休業

作者プロフィール

1947年東京生まれ、小学生時代より昆虫と写真に興味を持ち東京農工大学で昆虫行動学を学んだあと、フリーの昆虫写真家として活躍。1999年よりデジタルカメラで撮影し、コメントを付け発表する「小諸日記」をはじめ、現在まで毎日更新を続けている。熱帯で擬態、世界のチョウの撮影をメインとしていたが、昨年からは小諸のバタフライガーデンに籠もり、庭の自然を撮影している。
写真集「昆虫の擬態」で1994年日本写真協会賞を受賞。子供向けの書籍を中心に150冊以上の著作がある。2021年日本動物行動学会日高賞を受賞。現在、日本自然科学写真協会(SSP)会長。