写真展告知

大西みつぐ写真展:地形録東京・崖

ふげん社(東京・下目黒)4月25日まで

北区王子稲荷 (c)Mitsugu Ohnishi

大西みつぐは1952年東京・深川出身の写真家です。1974年に東京綜合写真専門学校を卒業し、同校にて専任講師を務めながら写真家としてのキャリアをスタートしました。1970年代から現在に至るまで一貫して、生まれ育った東京下町と湾岸の人と風景を撮り続けています。

近年では、2016年「川の流れる町で」(ふげん社)、2017年の自主映画「小名木川物語」、2019年「NEWCOAST2 なぎさの日々」(ふげん社)と、東京の東側の水辺にまつわる作品を続けて発表していましたが、2017年ごろから東京の西側へと動き出しました。

東京は東側の下町低地と西側の山手台地で形成されていて、山の手には無数の坂があり、その高低差は江戸東京の歴史と密接に関係しています。大西は、下町にはない地形の起伏を意識しながら歩くことで「身体的経験を通して町を見つめてみたい」と感じ、フィールドワークのように山の手地域の歩行を始めました。

本展は、「地形録東京」の第一章として設定された「崖」をテーマにして、下町と山の手の境界を丹念に歩いて撮影された約40点と、作家の収集品をピンナップコラージュとして展示いたします。具体的な撮影地は、JR京浜東北線沿いの上野から赤羽、大森・大井町・品川のラインです。

本シリーズはアカデミックなものではなく、基本は「いつもの気まぐれな歩行」である、と作家が話す通り、人間の営みや身振りへと関心が寄せられる大西みつぐの視点は、その舞台が西でも東でも不変です。

写真展情報

北区田端 (c)Mitsugu Ohnishi
荒川区西日暮里 (c)Mitsugu Ohnishi

会場

コミュニケーションギャラリーふげん社
東京都目黒区下目黒5-3-12

開催期間

2021年4月1日(木)~4月25日(日)

開催時間

火曜日~金曜日:12時00分~19時00分
土曜日・日曜日:12時00分~18時00分

休廊

月曜日・祝日

イベント(事前予約制)

ギャラリートーク

日時:4月9日(金)19時00分~
登壇者(敬称略):大西みつぐ、皆川典久
参加費:1,000円(会場観覧・オンライン配信)

地形録ツアー「絶景!東京崖線を歩く」

日時:4月17日(土)11時00分~16時00分
講師:大西みつぐ
参加費:2,000円

作者プロフィール

1952年東京深川生まれ。東京綜合写真専門学校卒業。
1970年代より東京下町や湾岸の人と風景、日本の懐かしい町を撮り続けている。写真集・著書に「下町純情カメラ」、「遠い夏」、「wonderland」、「川の流れる町で」など。個展、企画展多数。
1985年「河口の町」で第22回太陽賞。
1993年「遠い夏」ほかにより第18回木村伊兵衛写真賞。江戸川区文化奨励賞。
2017年日本写真協会賞作家賞。
2017年自主映画監督作品「小名木川物語」を公開。東京造形大学、武蔵野美術大学非常勤講師、大阪芸術大学客員教授を歴任。
現在、日本写真家協会会員、日本写真協会会員、東京綜合写真専 門学校特別講師。