写真展告知
立木義浩写真展:まばたき
2019年8月8日 07:00
1959年より写真家としての活動を始めた立木義浩。以来、ファッション、ポートレート、スポーツとジャンルにとらわれることなく数多の作品を発表し、半世紀以上にわたって写真界を牽引してきた。
スナップ撮影に臨むとき、立木はテーマやコンセプトを考えないという。それは、頭でつくりあげたイメージに固執すると、目の前で起こっている美しいものや面白い瞬間に鈍感になってしまうからだ。身体反応を重視し、出会いに素直に驚き、そのときの衝動や直感でシャッターを切る。そして、立ち上がってきた写真を見て、「こんな画が撮れていたのか」と自分自身が驚く。テーマやコンセプトがないからこそ、目に飛び込んでくる瞬間。そうした予期せぬ瞬間との出会いが、スナップのもっとも魅力的で、面白いところだ。
今回の写真展では、立木がライカを手に街を歩き、まばたきするように無心で切り取ったスナップ・ショットを展示する。多くの写真家にとって特別な存在と言えるライカを手にしたとき、立木の目に何が映ったのか。
まばたきは一瞬の永遠。目を閉じた刹那に刻まれる一瞬が永遠になったとき、ありふれた風景が饒舌に語り出す。そして、その写真を前にしたとき、人はこの世がもっと美しく、もっと面白いと気づくに違いない。
ライカギャラリー東京
開催期間
2019年8月23日(金)~12月4日(水)
開催時間
11時00分~19時00分
所在地
東京都中央区銀座6-4-1 ライカ銀座店2階
休廊
月曜日
ライカギャラリー京都
開催期間
8月24日(土)~12月4日(水)
開催時間
11時00分~19時00分
所在地
京都府京都市東山区祇園町南側570-120
休廊
月曜日
作者プロフィール
1937年、徳島県・徳島市の写真館に生まれる。母・立木香都子は、NHK朝の連続テレビ小説『なっちゃんの写真館』(1980年)のモデルとしてその半生を描かれたことで知られる。
1958年、東京写真短期大学(現・東京工芸大学)技術科卒業。その後、広告制作会社アドセンター設立時にカメラマンとして参加。1965年『カメラ毎日』で掲載された『舌出し天使』が話題となり、一躍世間の注目を集める。
1969年、フリーランスに転身。女性写真の分野を中心に、多く著名人を撮影。同時に世界中でスナップ写真を日常的に撮り続け、多くの作品を世に送り出す。
その一方、広告・雑誌・出版など幅広い分野で活動し、現在も現役のフォトグラファーとしてシャッターを切る。
数多くの写真展、写真集を手掛け、数多くの受賞歴もある。