写真展告知

立木義浩写真展:EROTICA LAROTICA

(c)Yoshihiro Tatsuki

コミュニケーションギャラリーふげん社では、立木義浩さんの写真展「EROTICA LAROTICA」を5月18日から6月11日まで開催する。

同展では、1972年に発売された写真集『EROTICA LAROTICA』(話の詩集、1972)の作品を中心に、ヨーロッパを舞台にした女性のポートレート39点のアーカイバル・ピグメントプリントを展示する。

なお、『EROTICA LAROTICA』は、1972年1月にウィーン出身の幻想画家であるディナ・ラロ(Dina Larot)のアトリエを訪ねて撮影したシリーズと、パリのキャバレー「クレイジ ー・ホース」のパフォーマンスを撮影したシリーズの2部で構成されている。

さらに、『EROTICA LAROTICA』以外のヌード作品も出展するという。

今回の展示は画家とその絵、パリに息づいている女性たち、そしてクレイジーホースの踊り子たちである。これはカメラマンの「眼の欲望」といえるものだが、性の快楽が禁止に対する侵犯の喜びで、タブーを犯すという意識によるものならば、多くのタブーを加えれば、快楽は高められるに違いないが、写真のエロティシズムを考えると心の襞に埋火が見えて来る。灰の中に深く埋められていても燃え続けようと密かに身悶えする火である。アンナ・アーレントは言う。思考の風がもたらすものは、知識ではなく、善悪を区別する能力であり、美醜を見分ける力です。

立木義浩ステートメントより

(c)Yoshihiro Tatsuki
(c)Yoshihiro Tatsuki
(c)Yoshihiro Tatsuki
(c)Yoshihiro Tatsuki

会場

コミュニケーションギャラリーふげん社
東京都目黒区下目黒5-3-12

開催期間

2023年5月18日(木)~6月11日(日)

開催時間

火曜日~金曜日:12時00分~19時00分
土曜日・日曜日:12時00分~18時00分
6月9日(金)は、ナイトギャラリーにて20時00分まで

休廊

月曜日

ギャラリートーク

6月4日(日)14時00分~15時30分

作者プロフィール

1937年、徳島県・徳島市の写真館に生まれる。
母・立木香都子は、NHK 朝の連続テレビ小説『なっちゃんの写真館』(1980年)のモデルとしてその半生を描かれたことで知られる。
1958年、東京写真短期大学(現・東京工芸大学)技術科卒業。
その後、広告制作会社アドセンター設立時にカメラマンとして参加。
1965年『カメラ毎日』で掲載された『舌出し天使』が話題となり、一躍世間の注目を集める。
1969年、フリーランスに転身。女性写真の分野を中心に、多く著名人を撮影。
同時に世界中でスナップ写真を日常的に撮り続け、多くの作品を世に送り出す。
その一方、広告・雑誌・出版など幅広い分野で活動し、現在も現役カメラマンとしてシャッターを切る。
主な受領歴に、日本写真批評家協会新人賞(1965年)、日本写真協会賞年度賞(1997年)、日本写真協会賞作家賞(2010年)、文化庁長官表彰(2014年)などがある。

[主な著書]
1971年『GIRL』『私生活/加賀まりこ』
1980年『MY AMERICA』
1990年『家族の肖像』
1998年『東寺』
2001年『KOBE・ひと』
2007年『ありふれた景色』
2012年『小女』『Tōkyōtō』『Yoshihiro Tatsuki 1~8』
2013年『é tude』
2016年『動機なき写真』
2018年『白と黒の協奏曲』『舌出し天使 A FALLEN ANGEL』
2019年『20C』
2020年『Afternoon Paris ~ 昼下がりのパリ』
2021年『東寺 遍照』
2022年『DIALOGUE』『Ko・So・A・Do』など他多数