写真展告知
森山大道写真展:景
2018年1月12日 19:14
日本を代表する写真家・森山大道の新作展を、約4年振りにNADiff Galleryで開催いたします。
森山大道の写真家生活の中で、写真の発明家、ニセフォール・ニエプスが撮影した、人類史上初めての写真≪実験室からの眺め(ル・グラからの視点)≫は、長きにわたり心の片隅に置かれたイメージでした。2008年にはニエプスの実験室を訪ね、2015年にはアメリカ・テキサス州の大学博物館に向かい、≪実験室からの眺め≫の写真原版と念願の対面を果たします。「人間の視線のありのままを、目と心の記憶にとどめるだけでなく、他の方法によってとどめ置くことはできないだろうか?」というニエプスの問いから写真が生み出され、それから190年が経過した今日。コンパクトカメラを携える森山大道は、ニエプスを追走/追想しながら都市の片隅、人影、さまざまな「景」にむかって膨大な数のシャッターを切り続けています。
「犬は盛り場へ行けというし、猫は路地裏へ入れというし、虫は風俗街はどうよという。俗世俗界を俗のままにコピーしつづけること、東京中をうろつく日々こそ、ぼくが生き写真を撮る意味の全てなのだと感じる他ない」(写真集『K』より、森山大道「今日の三匹」抜粋)
本展は、写真集『K』に収録された最新作を展覧し、エッセイ「原点と現点――ニエプスへの旅/今日の三匹」を糸口に展示構成をし、森山大道の写真に幾層にも潜在する「景」を辿ります。
会場
NADiff a/p/a/r/t
東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 1階
開催期間
2018年1月16日(火)~2月4日(日)
開催時間
10時30分~18時30分(最終日は16時まで)
休廊
月曜日
※月曜が祝日の場合は翌日
トークイベント
1月25日(木)19時30分~21時
作者プロフィール
1938年大阪府池田市生まれ。
今日まで、100タイトル以上の写真集を国内外で出版。2017年の主な出版物に、『K』『鉄砲百合の射程距離』(月曜社)、『Pretty Woman』『記録34号』『記録35号』『記録36号』『無言劇』(Akio Nagasawa Publishing)、『Ango』(マッチアンドカンパニー)、『写真集 あゝ、荒野』(KADOKAWA)、『Daido Moriyama: Record』(Thames & Hudson)などがある。