イベントレポート
地下鉄半蔵門線の最新車両が有楽町線に!? 東京メトロのレアな撮影会に潜入
2025年2月12日 10:33
東京メトロとはとバスは、撮影イベント「ミッドナイト新富町☆彡」を2月8日(土)9日(日)に開催した。半蔵門線の新車両を有楽町線の駅で撮影できるというレアな企画だ。ここではその模様をお伝えする。
被写体は営業運転前の新車両
半蔵門線の現行車両である18000系を特別に有楽町線の新富町駅に停車させて撮れるというイベントで、東京メトロとはとバスの共同企画としては2023年の「有楽町線全線開業35周年×副都心線全線開業15周年 記念撮影会」に続くものとなる。
今回被写体となる車両は18000系のなかでも12編成目に当たる最新車両の「18112編成」。この編成はまだ営業運転には使われておらず、現在は搭載機器の試験中という。営業運転に使われる時期は未定とのこと。
「18000系が有楽町線を走ることはこの先、多分ない。本当に貴重な機会」(東京メトロ 運転部 米元さん)という珍しさもあり、今回のイベントは参加費が3万円と高価にもかかわらず30名分のチケットが完売した(キャンセルがあり参加は26名)。
東京メトロによると、車両工場からの輸送を除けば18112編成を一般の人が撮れる機会は初めてではないかとのこと。
撮影地として新富町駅が選ばれたのは、2本の線路の間に柱が無く反対側のホームから撮影がしやすいため。トンネル側も撮りやすく、ファンの間では撮影スポットになっているそうだ。また車両については、ちょうど新車両が来たタイミングということで18112編成が選ばれたそう。このイベントのために有楽町線駅に移動させている。
記念乗車券や改札鋏が展示
今回は最終列車後の撮影ということで深夜に行われた。ちなみに、今回のような深夜の撮影会は東京メトロとしては初めてとなる。
参加者は2月8日(土)の23時40分に「銀座キャピタルホテル 茜」に集合。オリエンテーションを経て、日付が変わった1時30分頃から撮影が始まった。銀座キャピタルホテル 茜ははとバスが運営するホテル。新富町駅前にあることからオリエンテーションの場として提供した。
オリエンテーションでは今回のイベントを発案した現役の運転士と車掌が司会を務めた。撮影についての説明などが伝えられたほか、Q&Aやじゃんけん大会が行われ盛り上がった。じゃんけん大会で勝ち残った参加者には行き先表示のリクエストができる特典もあった。
オリエンテーション会場には充電やクリーニングができるコーナーが設けられたほか、記念乗車券など関連アイテムの展示もあった。
参加者には東京メトロ24時間券2枚やトートバッグなどのグッズがプレゼントされた。
撮影は約2時間半とたっぷり
オリエンテーション終了後はさっそく新富町駅へ。出入り口はシャッターが閉まっている時間なので、これを開けてホームに向かった。
撮影場所は2番線(和光市方面行き)で、18112編成は1番線(新木場方面行き)に入線した。列車の正面も撮れるようにホームの中程に停車させた。
通常はホームでの三脚や脚立の使用はできないとのことだが、今回は特別に三脚と脚立の使用が認められた。また撮影しているホームには列車が来ないので、ホームドアギリギリから撮影できた。普段撮れない絵を狙えるのはこのイベントならではだろう。
募集時には広角レンズのほか、200mm以上の望遠レンズの持参が推奨されていた。特にイベント後半のトンネル内撮影は列車までの距離があるためだ。参加者のレンズを見ると超望遠域を含むズームレンズが多かったようだ。
18112編成は新車でピカピカ。窓から見える車内や足回りも真新しいのが印象的だった。
有楽町線・副都心線17000系とのツーショットも
イベント後半は18112編成を新木場方面に動かし、トンネル内に停まっているシーンでの撮影となった。停車位置は参加者の意見も聞いて調整するなどの対応があった。
ホームからトンネルにかけてはカーブしており、ホームから写しやすい。トンネル内の光やレールの反射も相まって美しく列車を捉えることができたのではないだろうか。
最後は18112編成の隣に新木場方面から来た有楽町線・副都心線17000系が並んで停車。このシーンは事前の告知が無かったサプライズ。珍しい組み合わせのツーショットが撮れる趣向になっていた。
東京メトロ、はとバスとも要望を聞きながら今後もこうしたイベントを企画していきたいと話していた。