デジタルカメラマガジン

2021年2月号特集は、ひと手間で写真の仕上がりに効く「スパイスレタッチ55」

レタッチソフト4本の特徴と使い方も紹介

総力大特集:人気写真家のとっておき現像レシピを紹介

2月号は人気のレタッチ特集。頭で思い描いたイメージに写真を近づけるために写真家たちはどんなレタッチを加えているのか。料理で最後にスパイスを振りかけて味を調えるように、今回は写真の仕上がりに効くちょっとした現像レシピを紹介。お気に入りの表現を見つけたら、ぜひ試してみてほしい。

スパイスを振りかけるように、ひと手間で仕上がりがガラリと変わる現像テクニック55個

今回の特集では、従来のレタッチの流れを1から紹介する内容と違い、現像テクニックの中で特に効果的なテクニックをピックアップして解説している。手順も簡単で、同じ設定にすればすぐに効果が発揮されるものばかり。特集内では55個のテクニックを掲載しているが、ここではその中から2つを紹介しよう。

映画のような仕上がりになるティール&オレンジ処理:中原一雄

BEFORE
AFTER

夕日が美しい時間帯のスナップを、映画のワンシーンのようなノスタルジックな雰囲気に変えるために有効なテクニックだ。本来の色から少しずらして表現することで簡単に自分だけの色を作り出すことができる。キャリブレーションのブルー色度座標値の色相をマイナス方向に調整することで、空の色みが青緑色になり、副作用として黄色がオレンジにシフト。映画でもよく使われるティール&オレンジのような色合いになる。青と黄色が画面内に共存しやすい夕方の写真におすすめだ。彩度は下げた方が落ち着いた雰囲気に仕上がる。

青色を緑色にシフトさせて、黄色をオレンジ色で表現

透明感を損なわないあでやかマット:髙木慎平(@shimpei65)

BEFORE
AFTER

ソフトなライティングや自然光のときに人物の肌の美しさを残したまま、マットな雰囲気を表現したいときに有効な方法。マットな写真に仕上げる場合、人肌の美しさが損なわれがちだが、トーンカーブを少し調整すると透明感を残した写真に仕上がる。まずシャドウのコントロールポイント(左下)を上げることでフェードを調整できる。これでマットに仕上がるが、その際、すぐ右にポイントを加えフェードのカーブを急にすると肌の質感を壊さずに済む。モデル:優衣(@buibui1209)

ブラックポイントを急カーブで持ち上げる

簡単な操作で写真を変化させるレタッチソフトも紹介

写真の色や印象を簡単に変化させることができるソフト「Lightroom Classic/Camera Raw カラーグレーディング」「Luminar AI」「Nik Collection 3」「SILKYPIX Developer Studio Pro10」の特徴や使い方も紹介している。

登場写真家(敬称略)

有馬 猛、上田孔希、岡本大志、北村佑介、木村琢磨、Kogame、小林 淳、小林哲朗、saizou、斉藤朱門、ざきphoto、佐々木和一朗、澤村洋平、関 一也、其田有輝也、髙木慎平、高橋直哉、中原一雄、平井葉月、廣江英樹、藤原嘉騎、別所隆弘、本間昭文、茂手木秀行、八木千賀子、wasabitool(fujinami hideaki)

今 最も売れている単焦点レンズの新旧比較

キヤノンEOS Rユーザーが待ち望んでいたEF50mm F1.8 STMのRF版「RF50mm F1.8 STM」が登場した。キヤノンユーザーの人はEF50mm F1.8 STMを持っていることが多いだろう。EF50mm F1.8 STMをマウントアダプターに付けてEOS Rシリーズで使っても問題ないのか。それともやはりRFマウントに最適化されたRF50mm F1.8 STMの方が良いのか。どっちがオススメなのかを徹底比較してみた。

「ボディの質感」「中央と周辺の解像力」「ボケの滑らかさ」「逆光時でのフレアの出方」「EOS R5装着時での手ブレ補正性能」「操作性」の6項目をチェックしている。