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ソニー、フルサイズミラーレス新モデル「α7 II」
フルサイズ初のボディ内5軸手ブレ補正
Reported by 本誌:鈴木誠(2014/11/20 17:45)
ソニーは、35mmフルサイズセンサーを搭載するミラーレスカメラ「α7 II」(マークツー)を12月5日に発売する。価格はオープン。ボディ単体のみ用意し、税別19万円前後を見込む。
同社フルサイズミラーレスのスタンダード機「α7」の進化版に位置づけるモデル。国内ではα7も併売するという。
なお、11月21日から銀座のソニーショールームや大阪・名古屋のソニーストアで先行展示を行なう。
α7 IIにおける新たな特徴は、センサーシフト式の5軸手ブレ補正を搭載した点。シャッターボタンの半押しでファインダー像も止まる。これまでEマウント機はレンズ側に手ブレ補正機構を持たせており、ボディ側での手ブレ補正機構はなかった。
特に35mmフルサイズセンサーでのボディ内手ブレ補正搭載機は、これまでにも同社Aマウント機の「α99」もしくは「α900」など、例は多くない。ボディ内補正でファインダー像が止まるカメラは、マイクロフォーサーズのオリンパスOM-Dシリーズなどが有名どころだ。
5軸補正は、角度ブレ(ピッチ/ヨー)、シフトブレ(X軸/Y軸)、回転ブレ(ロール)を検出し、静止画・動画の撮影時に補正する。静止画時の補正効果は最高4.5段分としている。
撮像素子はα7と同様の有効2,430万画素CMOSセンサー。像面位相差AFとコントラストAFによる「ファストハイブリッドAF」を搭載。電子先幕シャッターも利用できる。
外観上の特徴としては、シャッターボタン周りの配置変更が目を引く。グリップの形状も変化。大きなセンサーを動かす機構が入ったこともあり、ボディの幅や厚みには多少の変化が見られ、空いたスペースにカスタムボタンが増設されている。縦位置グリップも新規の製品になっている。
外形寸法と重量(バッテリーNP-FW50、メモリースティックPROデュオ込み)は、約126.9×95.7×59.7mm、約599g。α7と比べると、高さと奥行きが各1cmほど増し、撮影時重量は125g増えている。参考までにα7は約129.6×94.4×48.2mm、約474g。
ほかにも、α7比で約40%の起動高速化、動画記録時の高ビットレート記録フォーマットXAVC Sへの対応などをアピール。Wi-Fi/NFC機能を引き続き搭載する。
記録メディアはメモリースティックPROデュオ、メモリースティックPRO-HGデュオ、メモリースティックXC-HGデュオ、SDXC/SDHC/SDメモリーカードに対応。
バッテリーは「NP-FW50」でこれまでと共通。
ミラーレスと中級機以上が伸長
発表会では、ソニー株式会社 デジタルイメージング事業部 第2事業部1部 ビジネスユニット長の田中健二氏が登壇。
レンズ交換式カメラの出荷推移においてミラーレスが構成比を伸ばしており、その理由として高画質かつ持ち歩きのしやすい点が魅力と分析。そのミラーレス人気を同社α7シリーズが牽引していると話した。9月には新たに8本のEマウントレンズを発表し、Eマウントレンズ、Aマウントレンズあわせて全体のラインナップは64本になるという。
また、一眼レフシステムを源流とするAマウントの新製品アナウンスもあった。ソニーのAマウントレンズの中でも人気ある70-300mm F4.5-5.6 G SSMがリニューアルして「II」になり、現行Aマウントレンズの看板であるツァイスレンズも24-70mm F2.8と16-35mm F2.8がそれぞれ一新。AF高速化、防塵防滴配慮、ゴースト低減を共通の進化点として挙げた。