富士フイルム、3Dデジカメ用の3次元形状計測システムを開発


同社の3Dデジタルカメラ「FinePix 3D W1」

 富士フイルムは22日、3Dデジタルカメラで撮影した3D画像から目標物の寸法や立体形状を計測できる「FUJIFILM 3D計測システム」の開発を発表した。2010年内の市場導入を予定する。

 3Dデジタルカメラで撮影した静止画をもとに、ソフトウェア上で寸法や立体形状を測ることができる業務用の3D計測システム。これまで建物の外壁のように手が届かない目標物や彫像のような複雑な被写体は、専門技師によるレーザー測定など、大掛かりな測定を行なうのが一般的だった。

 FUJIFILM 3D計測システムでは、同社製の3Dデジタルカメラで計測したい目標物を撮影し、専用の画像処理ソフトウェアで処理することで目標物の寸法・面積・立体形状を計測できる。被写体を静止画として切り取ることで、従来のレーザータイプの計測器では困難だった動く被写体の形状計測や、カラー情報の取得も可能になった。

 専用の画像処理ソフトウェアは、撮影画像中の2点間の距離を計測する機能や、指定した距離範囲内の目標物の3Dデータを得る機能などを有する。測定精度は被写体までの距離2m、寸法1mの被写体において±5mm(0.5%)以内としている。

 なお、同システムは6月23日〜25日に東京ビッグサイトで開催する「3D&バーチャルリアリティ展」で参考展示を行なう。




(本誌:鈴木誠)

2010/6/22 17:08