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最強のスナップシューターに6年越しの後継機。「RICOH GR IV」が開発発表

主要デバイス一新で正統進化…“さらなる高画質を追求”

「RICOH GR Ⅳ」開発中の外観サンプル画像(以下同)

リコーイメージング株式会社は5月22日(木)、レンズ一体型デジタルカメラ「RICOH GR IV」の開発を進めていると明らかにした。2025年秋に発売予定という。価格は未定。

新モデルは「最強のスナップシューター」を謳うシリーズコンセプトを踏襲し、新型のイメージセンサーや画像処理エンジンの採用により“正統進化”を果たす模様。さらにレンズなどの主要デバイスを一新することで高画質を追求するとしている。通信機能の強化やアプリの新開発も実施し、利便性の向上も図る。

新開発のアプリ「GR WORLD」は、RICOH GR II以降のシリーズ各機種に対応。近日リリース予定としている。

同日に公開された仕様表を見ると、前モデルの「GR III」で有効約2,424万画素としていたイメージセンサーは、約2,574万画素のデバイスに変更となるようだ。センサーサイズは23.3×15.5mmで、GR IIIの23.5×15.6mmとほぼ同じ。

搭載レンズは35mm判換算約28mm相当・F2.8~F16のスペックはそのままに、非球面レンズ3枚を使用した5群7枚構成に刷新。従来モデルは非球面レンズ2枚を含む4群6枚だった。最短約0.06mの近接撮影に対応するマクロモードは踏襲している。

本体内蔵メモリーが、従来モデルの約2GBから、約53GBに大幅に向上した。また対応メモリーカードはmicroSDカード(UHS-I対応)になるとしており、これも大きな変更点となっている。

なお、HDF(Highlight Diffusion Filter)を搭載する派生モデルも併せて開発を進行中とのこと。2025年冬以降の発売となる見込みだ。

RICOH GR IVに関して、5月31日(土)から東京、北京、上海のGR SPACEで開発中の外観サンプルをショーケース展示するという。

また現行製品の「RICOH GR III」については、部品調達の都合により7月中の出荷分をもって製造完了となる見込みとしている。「RICOH GR IIIx」は当面の間、製造・販売を継続する。

GRシリーズは、1996年に発売した初代のフィルムカメラ「RICOH GR1」からまもなく30年を迎える。デジタル化した「GR DIGITAL」の発売からは20年。2019年発売の前モデル「GR III」からはすでに6年が経過しているが、現在も抽選販売となるなど長く人気を維持していた。

本誌:宮本義朗