プロ向け写真イベント「PHOTONEXT 2011」の概要が発表

~電子出版など新しいマーケットを提案

 プロメディア、写真感光材料工業会、日本カラーラボ協会、日本写真映像用品工業会は4日、営業写真館やブライダルフォト向けのイベント「PHOTONEXT 2011」(フォトネクスト ニイマルイチイチ)の概要を発表した。

 開催は6月21日(10時~18時)と6月22日(10時~17時)。会場は東京ビッグサイト西4ホール。入場は無料。

 2009年までの「スタジオ写真フェア」からPHOTONEXTになって2回目の開催になる。出展社数は前回比4社増の126社、コマ数は同9小間減の276小間。

 新規の出展社は、アートデコ、アッシュプランニング、アポロクリエイト、エイト・バイ・テン、オリエンタルホビー、ガードフォースジャパン、快適空間FC、ガナシス、クロスワン、興亜産業、コスモスインターナショナル、SUNNY FIBER INDUSTRIAL CO.,LTD、スイーコ・インタナショナル、千、チクマ、電算インフォメーション、DURICO C&T,INC.、パラゴンジャパン、PNP SOLUTION、フォトネット、BLACK RAPID .ink、ホットアルバムコム、HOYA、ホリーホック、三吉工業、メモプロダクションジャパン、ヤマゼンコミュニケイションズ。

 これまで以上に本格的なB to Bイベントにするため、「電子出版時代のフォトグラファー&フォトビジネス」、「スタジオ写真ニューウェーブとマーケット創造大胆提案」、「着実に拡大定着続けるブライダル映像ニュービジネス」、「もっともっと消費者へ近づいていくお店とプリント商品」の4つをテーマに設定した。テーマに沿って、基調講演、セミナー、撮影のデモなどを実施する。基調講演は、プラザクリエイト代表取締役の大島康広氏とインプレスR&D代表取締役の井芹昌信氏が行なう。

4つのテーマ電子出版など新しい領域に関する情報を提供する

 デモでは、電子出版におけるスチルと動画の撮影技法などを紹介するほか、デジタルバックを使った差別化などを提案する。また、東日本大震災に関連して「残された家族写真への想い」と「撮影データの危機管理」の講演を行なう。後者ではスタジオの写真を確実に保管するためのクラウド活用法などを伝える。

 プロメディア代表取締役の北島茂氏は、「日本の人口が減っており、経済、国力が非常に縮小している。デジタルカメラは増えているが、全体のマーケットは減っており、どの産業にも言える悩みだろう」とした上で、「従来型のフェアでは続いていかない。何らかの提案が必要。デジタルカメラや携帯電話のショット数は相当増えているが、写真の喜び、楽しみ、飾る、利用するといった提案が発信されていない。4つのテーマごとに“フォト”の“ネクスト”を提案する。縮小ではなく、次のマーケットのボリューム拡大を目指していく」と述べた。なお、PHOTONEXT 2010の来場者は2万3,000人(入り口のセンサーによる計測)だった。「昨年同様、あるいはもっと増やしたい」(北島氏)。

プロメディア代表取締役の北島茂氏写真産業の推移。減少が続いている

 出展社の一部からはB to Bに特化して欲しいという要望があったという。そのため、PHOTONEXT 2011では名札をわかりやすくしてアマチュアとプロを見分けやすくする。プロ以外へ向けたプログラムとしては、前回に引き続いて今後プロ写真業界で活躍したい人向けのセミナーを行なう予定。

 計画停電については、「この地域は除外される可能性が高いと東京ビッグサイトから聞いている」(北島氏)とした。北島氏によると、ビッグサイト側は主催者に節電をお願いしているが、今のところ電気の供給を切る予定は無いのだという。「ただ、状況が変ればこの限りではない」(北島氏)。

 特別協賛する日本営業写真機材協会の岡芳男氏は、「お客さんが大変期待しており、我々が力を入れているイベント。震災で暗いニュースが流れているが、初日には元気のいい皆さんに集まって貰えるようなPHOTONEXT 2011にしたい。これが、大成功になるように頑張っていく」と挨拶した。

日本営業写真機材協会の岡芳男氏



(本誌:武石修)

2011/4/6 00:00