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高画質レンズの代名詞、ZEISS「Otus」がミラーレス用として復活

「Otus ML 1.4/50」が5月にリリース 85mmも年内に

Otus ML 1.4/50(ソニーEマウント)

株式会社コシナは、ZEISSブランドのミラーレスカメラ用大口径標準レンズ「Otus ML 1.4/50」を5月に発売する。圧倒的な高画質で話題を振りまいたフルサイズ一眼レフ用MFレンズ「Otus」が、11年の時を経て復活することになる。

キヤノンRFマウント、ソニーEマウント、ニコンZマウントを用意。35mmフルサイズのイメージサークルに対応する。価格はいずれも28万円。

2024年発売のデジタル一眼レフカメラ用レンズ「Otus 1.4/55」のミラーレスカメラ版ともいえる製品で、「Otusの思想を継承した」という位置づけ。「ML」はミラーレスの略になる。

総金属の鏡筒に黄色のテキストという「Otus」らしい意匠は健在だが、光学系は新規設計となりミラーレスカメラに最適化された。シルエットも直線的となり、デジタル一眼レフカメラ用の「Otus」よりは軽くなった。

レンズ構成は非球面レンズ2枚、異常部分分散ガラス12枚の11群14枚。画質についてコシナでは「被写体の立体感を再現するZeiss独自のルック」を特徴の1つに挙げている。また、フォーカス操作時にレンズの全長が変化せず、画質の均一化を実現するフローティングフォーカス機構を採用した。

金属製フォーカスリングの回転角は約260°と広め。マニュアルフォーカスの細かい操作をアシストする。

絞り羽根は10枚。絞りリングはF1.4からF11が1/3段、それ以降は1段ごとにクリックが設けられている。クリックなしにも切り替えられる。

ホコリや水滴からの侵入を防ぐシーリングをレンズマウントに装備する。

マウントには電子接点も搭載。ボディ内手ブレ補正機構やフォーカス拡大機能などが利用できる。RFマウント版については、周辺光量、歪曲収差、倍率色収差といったレンズ光学補正にも対応する。

Otus ML 1.4/50(キヤノンRFマウント)
Otus ML 1.4/50(ニコンZマウント)

なお2025年下半期には、焦点距離85mmの中望遠レンズ「Otus ML 1.4/85」が投入されるという。

Otus ML 1.4/85(ソニーEマウント)
Otus ML 1.4/85(キヤノンRFマウント)
  • 焦点距離:50mm
  • 口径比:1:1.4
  • 最小絞り:F16
  • レンズ構成:11群14枚
  • 絞り羽枚数:10枚
  • 最短撮影距離:0.5m
  • 最大撮影倍率:1:7.3
  • フィルター径:φ67mm
  • 外形寸法:φ77.4×94.9mm(Eマウント)
  • 質量:677g(Eマウント)
本誌:折本幸治