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広瀬すずさん & 横浜流星さんが8mmカメラ風“チェキ”を体験/「instax mini Evo Cinema」発表会

時代を反映したエフェクトで「懐かしい気持ちに」

富士フイルム「instax “チェキ”新製品発表会」にて(左から広瀬すずさん、後藤禎一氏、横浜流星さん)

富士フイルムは1月8日(水)、ハイブリッドインスタントカメラ「instax mini Evo Cinema」の新製品発表会を都内で開催した。往年の8mmフィルムカメラ「フジカシングル-8」を彷彿させるデザインで、写真/動画/プリントと3in1機能を搭載したinstaxシリーズの新モデル。撮影した動画をQRコード化してチェキプリントにできる。

イメージングセグメント好調、上期は売上高13%増

富士フイルムホールディングス株式会社代表取締役社長・CEOの後藤禎一氏によると、2024年度の連結売上高は前年比8%増の3兆1,958億円となり、全セグメントで増収となったほか、為替影響も寄与して過去最高を更新した。

富士フイルムホールディングス株式会社代表取締役社長CEO後藤禎一氏

営業利益は前年比2割増の3,302億円と、増収による粗利益の増加などにより、こちらも過去最高を更新した。営業利益率は10.3%となった。

2024年度の連結売上高は前年比8%増の3兆1,958億円に

イメージングセグメントにおいては、ミラーレスカメラやinstaxチェキシリーズの新製品を中心とした販売が好調に推移し、2025年度上期の売上高は前期比約13%増の2,915億円、営業利益は同22%増の804億円となった。

イメージング事業においては、ミラーレスカメラやinstaxシリーズの販売が好調に推移し、前期比約13%増となった

富士フイルムホールディングスの2025年度の通期連結業績予想は、イメージングセグメントの好調な業績を踏まえ、決算発表時点で売上高を3兆3,000億円に上方修正した。

動画撮影とプリントを融合した1台3役のハイブリッドカメラ

新発表の「instax mini Evo Cinema」は、静止画撮影、スマホ内の画像をプリントするスマホプリンターとしての機能に加え、動画撮影も可能な1台3役のハイブリッドインスタントカメラだ。撮影した動画データをQRコード化し、動画の中から切り出した静止画と一緒にチェキプリントにして動画を手渡すという新しい体験を提供する。

後藤社長は開発の背景について「シングル-8というのは1959年生まれの私の世代にはすごくイメージに残っている。最初のデザインを見た時、本当にこれは動画だけしか撮れないのではないかと思ったが、チェキプリントも撮れる。かつ、若い人たちが昭和や江戸時代など自分たちの知らない時代について色々なところから調べて、こういう機能を付加したというところで、より多くの方々に写真や画像、映像の価値を感じていただけるものを世の中に出していくのが富士フイルムの使命だと考えている」と語った。

後藤社長。手には「instax mini Evo Cinema」

1965年発売のシングル-8を彷彿させるクラシックデザイン

カメラ本体は黒とグレーを基調にしたクラシックなデザイン。撮影モードの切り替えなどの主要な操作は、本体のスイッチやレバーで行う。Evoシリーズで大切にしてきたアナログな操作感を楽しみながら、こだわりの1枚を作り上げる撮影体験を実現したという。

富士フイルム株式会社 イメージングソリューション事業部 商品企画担当 嶋泰寿氏

背面には1.54型モニターを搭載。撮影時や写真、動画の確認など活用できる。タッチパネルを使った操作も可能。モニターにはファインダーアタッチメントを付けることで、ファインダーを覗き込むような没入感のある撮影ができる。また、グリップアタッチメントをつけると持ちやすさが向上し、安定した操作が可能となる。ファインダーアタッチメントとグリップアタッチメントのいずれも、パッケージに同梱されている。

背面には1.54型のモニターを搭載。ファインダーアタッチメントとグリップアタッチメントはパッケージに同梱となる
正面下部にシャッターボタンを用意
グリップアタッチメントを使用することでしっかりとグリップを握ることができる
ファインダーアタッチメントを取り付けた様子。本体にはめるタイプで簡単に着脱できる

動画と静止画の撮影は、本体側面のスイッチで切り替えられる。動画の撮影方法は非常にシンプルで、シャッターボタン1つで操作。正面のシャッターボタンを押している間は録画、指を離すと一時停止でき、1カット目、2カット目と複数のカットに分けながら最大15秒までのショート動画を撮影できる。

側面に各種操作スイッチを配置

縦型デザインを採用した理由について、富士フイルム株式会社の高井隆一郎氏は「今の時代ではあまりない動画の撮り方自体が特徴の1つになる。加えて、スマートフォンの画角は縦型で、チェキのミニフォーマットと親和性が高い。この一般的でないスタイルが、ファッション性と独自性を生み出している」と説明した。

レンズは28mm相当 F2
背面モニター下にメニューボタンや再生ボタンを備える

10種類の「時代エフェクト」で100通りの表現が可能

mini Evo Cinemaならではの撮影をより楽しめる機能として、「ジダイヤル」を搭載した。1930年〜2020年代までの様々な時代をイメージした10種類のエフェクトを体験できる。例えば、8mmフィルムカメラをイメージした1960年代、カラーブラウン管テレビをイメージした1970年代などのエフェクトを搭載。映像の質感に加え、ノイズやテープの揺れなど、それぞれの時代をイメージした細かな効果を盛り込んだ。

本体側面に搭載された「ジダイヤル」

さらに、ジダイヤルエフェクトは映像だけでなく、撮影した動画の音声にも適用され、独特な音質の味わい深い動画を撮影できる。また、一部のエフェクトでは、カメラの中でフィルムが回る音などの効果音も流れるようになっており、撮影の没入感を高める。

またレンズ周りの度合い調整ダイヤルを回すことで、それぞれ10段階でエフェクトの度合いを調整できる。そのため同じ時代のエフェクトでも様々な描写が得られるようになっている。10種類のエフェクトと10段階の度合いを掛け合わせることで、合計100通りの表現が可能だ。

各時代のエフェクト適用例
エフェクトの度合いを調整できる

ジダイヤルを10段階とした点について富士フイルムの高井隆一郎氏は「技術の変わり目によって映像表現が細かく変化することが分かった。その時代の空気感を再現するため10段階に設定した」と説明した。

本体側面のプリントレバーをフィルムを手で巻き上げるように操作して、撮影したその場でプリントできる。動画をプリントするときは、プリントしたいシーンやQRコードの位置を背面のモニターとダイヤルで選択できる。

プリントレバー

専用アプリを使うことで、動画やチェキプリントが編集可能。撮影した複数の動画を組み合わせて1つの作品に仕上げられる。動画のトリミングや選曲、音量調整ができるほか、オープニングやエンディングのテンプレートを使って、より作品感のある動画が作成可能とのこと。アプリで編集すると最大30秒までのショート動画を作成できる。

広瀬すずさんと横浜流星さんが新機能を体験

左から広瀬すずさん、横浜流星さん

発表会には女優の広瀬すずさんと俳優の横浜流星さんがゲスト出演。実際に新製品を使用して駄菓子屋を舞台にした撮影を披露した。

横浜さんは1930年代のエフェクトを使って広瀬さんを撮影。広瀬さんは1960年代と2000年代のエフェクトを使って横浜さんを撮影した。横浜さんは新機能について「デザインが今までになく、クラシックなカラーもかっこいい。ファインダーアダプターとグリップアダプターをつけると本物の8mmカメラのような感じで使用できる。チェキの概念を覆す撮影体験だった」と評価した。

広瀬さんを撮影する横浜さん

広瀬さんは「縦持ちのスタイルが新鮮で、ダイヤルを回して撮影する体験が憧れを満たしてくれる。撮影していても楽しかった」と感想を語った。

横浜さんを撮影する広瀬さん

撮影した動画を見た横浜さんは「本当にタイムスリップしたような感覚になった。昭和映画のような雰囲気もあるので、ぜひこれは皆さんに試していただきたい」と述べた。広瀬さんは「遊んでいるだけの様子がおしゃれに仕上がった。懐かしい気持ちになる柔らかさがあり、1930年代のエフェクトの良さを実感した」とコメントした。

横浜流星さん。撮影した動画を見て自身がタイムスリップした気持ちになったという

「エフェクトを重ねてていくと違いが楽しめる。SNSでファッション関連のポストをよくするので、そういった時に使いたい」と広瀬さん。横浜さんは「ジダイヤルを回すことによって、その年代特有の雰囲気を感じられる。SNSの時代である今、たくさんの方に楽しんでいただけると思う」と語った。

広瀬すずさん。出来上がったチェキを見ながら動画機能の楽しさを語った

コンテンツプリントに特化した「instax mini Link +」も発売

同時に、スマホプリンター「instax mini Link」シリーズの上位モデル「instax mini Link +」も発表された。

日常の中でチェキプリントをインテリアやファッションアイテムとして飾る楽しみを広げる、コンテンツプリントに重きを置いたモデルとなる。

instax mini Link +の正面 instaxの文字が凹凸となっている
電源などの操作面は側面に用意。オレンジのボタンがアクセントとなっている
上部からプリントが排出される

mini Link +は、重厚感のある直線的なラインに、メタリックな質感のブラックと側面のオレンジのアクセントカラーが特徴のプリンター。付属のストラップは首にかけて持ち歩くのはもちろんのこと、壁などに吊り下げておくこともできる。従来のmini Linkシリーズに比べ、mini Link +はプリンター本体の画像処理能力を強化した。Design Printモードを搭載し、文字や細かい絵柄など、細部よりはっきり表現できるようになった。

文字や細かい絵柄などをはっきり表現するDesign Printモードを搭載

今回mini Link +の発表に合わせて専用アプリ「mini Linkアプリ」がメジャーバージョンアップされる。Pinterestやスマートフォンの写真アプリで保存したお気に入りの画像やコンテンツを、mini Linkアプリに事前に取り込むことができるようになった。取り込んだ画像はinstaxフレーム付きでトップ画面に一覧表示され、実際にチェキプリントしたときのイメージを確かめることができる。

さらに、先ほどストックしたコンテンツの中からプリントしたいものを選び、事前にシミュレーションをすることができる。現在、シミュレーション機能には「額縁で飾る」「スマホの裏に入れる」「壁に貼る」「棚に置く」の4つのスタイルがあり、配置順の調整や画像の入れ替えもできるので、自分の日常の中にチェキプリントを飾るイメージを描きながら、プリントにする画像を選べる。

「額縁で飾る」「スマホの裏に入れる」「壁に貼る」「棚に置く」の4つのスタイルでシミュレーションできる

そのほかのアプリ機能として、お好みに応じて、はっきりとした色合いのinstax Richモード、自然な風合いのinstax Naturalモードの2つから選べるプリント画質モード、正方形などinstaxの規格とは異なる画像をフレーム内にぴったりと収まるように調整が可能なフィットモード、コンテンツに合わせて自分好みに切り替えが可能な背景画面などを搭載している。そのほかにも、instax AiR StudioやClick to Colorsなど、instax mini Link 3発売時に搭載されたアプリ機能は全て使うことができる。

本誌:佐藤拓