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ニコンがAFP通信と協働…「来歴記録機能」の報道分野における実用性検証を開始

情報を画像に埋め込む「電子透かし技術」を開発

2022年にカメラ機器としてはじめて、C2PA規格に準拠した来歴記録機能を実装した「ニコン Z 9」がAdobe MAX 2022で参考展示された

ニコンは1月9日(火)、フランス・パリに拠点を置く通信社Agence France-Presse(以下AFP通信)と協働して、同社が開発中の「来歴記録機能」の報道分野における実用性検証を開始すると発表した。

画像の改ざんや不正使用がもたらす不利益から映像産業を守るため、画像の真正性確認をサポートする「来歴記録機能」の開発に取り組んでいるニコン。特に報道分野における画像の真正性の担保を重要な課題と位置付けており、AFP通信のワークフローにおける実用性検証を通して、本機能のカメラへの実装を目指す。

今回の検証では新たに、情報を画像に埋め込む「電子透かし技術」を来歴記録機能の一部として開発。カメラシステム内で透かしデータつきの撮影画像を生成する機能という。

これにより、コンテンツの出所と信ぴょう性に関する連合「Coalition for Content Provenance and Authenticity」(以下C2PA)の仕様に準拠したメタデータが万が一削除された場合でも、オリジナル画像との関係を把握できるようになり、より質の高い真正性確認システム構築が可能になると同社は説明している。

ニコンは2022年に、アドビが主導するコンテンツ認証イニシアチブ(Content Authenticity Initiative:CAI)にカメラメーカーとして初めて参画。CAIによるC2PA規格に準拠した来歴記録機能を、カメラ機器としてはじめて同社ミラーレスカメラ「ニコン Z 9」に実装してAdobe MAX 2022で参考展示するなど、画像の真正性確保に向けて取り組みを続けてきた。

今後、開発中の製品に対しても本機能の搭載を見込んでおり、時期が決まり次第あらためてアナウンスするとしている。

カメラメーカーと報道機関の協働についてはこのほか、2023年11月にソニーがアメリカのAssociated Press(AP通信)と、「画像の真正性を証明するカメラ内デジタル署名技術の実証実験」を実施したと発表している。

本誌:宮本義朗