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キヤノン、大口径標準ズーム「RF24-105mm F2.8 L IS USM Z」。パワーズームアダプター対応

キヤノンは、RFマウント交換レンズ「RF24-105mm F2.8 L IS USM Z」を12月上旬に発売する。価格はオープン。直販価格は税込49万5,000円。

別売のパワーズームアダプター「PZ-E2」もしくは「PZ-E2B」を組み合わせることで、シネマレンズに近い操作を実現するという大口径標準ズームレンズ。24-105mmで開放F2.8通しのレンズはキヤノン初としている。

RF24-105mm F2.8 L IS USM Zに別売のパワーズームアダプター「PZ-E2」を装着

高画質と動画対応を両立するための光学設計として、前玉固定+他群移動のタイプを採用。これによりワイド側とテレ側での重心移動が抑制され、スムーズなズーミングが可能になったという。非球面レンズ3枚も使用し、画質は「RF24-70mm F2.8 L IS USM」同等としている。

手ブレ補正効果はレンズ単体で5.5段分。EOS R3やR5などのカメラボディとの協調制御では最大8.0段分の効果を発揮するため、手持ちでの動画撮影にも活躍するとしている。鏡筒には標準ズームレンズで初というISモードスイッチを備えた。

レンズ構成は18群23枚(非球面3枚を含む)。絞り羽根は11枚。最短撮影距離は0.45m。フィルター径は82mm。

フォーカス群とフローティングフォーカス群はナノUSMで個別に駆動。メカ構成と電気制御により、ズーミングによるピント位置の変動を抑制する仕組みも備えた。

外形寸法は約φ88.5×199mm。質量は約1,330g。レンズフード、レンズケースが付属する。

鏡筒は全長固定タイプで、ズーミングによる伸び縮みは発生しない。三脚座は工具不要で着脱可能。

付属のフードを装着
三脚座

なお、鏡筒に備わる「アイリスリング」は動画撮影時のみ使用可能でクリック感がない。ズームリングはバイワイヤ方式ではなく、別売のパワーズームアダプターでズーミングを行うとズームリングも回転する。

RFマウントのLズームレンズは「RF15-35mm F2.8 L IS USM」、「RF100-300mm F2.8 L IS USM」が発売済み。24-105mm F2.8の本レンズを組み合わせると、3本で15〜300mmの領域を開放F2.8でカバーできるとしている。

パワーズームアダプター「PZ-E2/E2B」

ズーム操作の+-ボタンと、ズーム速度調節ダイヤル(中央下)を装備

現時点では「RF24-105mm F2.8 L IS USM Z」専用となる製品。発売は2024年3月。直販価格はPZ-E2が税込17万500円、PZ-E2Bが税込22万円。

PZ-E2
PZ-E2B

対応レンズに組み合わせて電動ズームを行うための製品。レンズ鏡筒の側面に、手締め可能なネジで取り付ける。ズーム操作は、アダプター本体のズームスイッチ、20pin端子に接続したコントローラー(別売。サードパーティ製)、カメラの操作ボタン割り当て、アプリからのリモート操作で行える。

アダプター本体にはズーム操作のボタンと、ズーム速度を調節するダイヤルを装備。PZ-E2Bのみ20pin端子を備える。

パワーズームアダプターはカメラ本体からの電力供給に加え、USB Type-C端子からも給電が可能。カメラからの電力のみでも「通常モード」で利用可能だが、アダプター本体にUSB給電すると、よりズームスピードの速い「高速モード」になるという。

外形寸法は約105×81×60mm。質量はPZ-E2が約155g、PZ-E2Bが約165g。

ズームモードスイッチ
本誌:鈴木誠