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Sky-Watcher、安定性を重視した赤道儀「CQ350PRO」

株式会社サイトロンジャパンは、Sky-Watcherの新製品「CQ350PRO赤道儀」を9月1日に発売する。対応した三脚や望遠鏡も用意する。

CQ350PRO赤道儀

一般的なドイツ式赤道儀と比べ、マウントの重心を三脚中心に近づけたことにより、より安定性に優れるという赤道儀。希望小売価格は税込53万3,500円。

赤経・赤緯の固定は、クラッチ式を採用。確実なロックとクランプ解放時のスムースな回転を両立したという。

また、極軸合わせ用の方位調整ノブと高度調整ノブは、手袋を着用した状態でも回しやすいよう大型のノブを採用した。

鏡筒を取り付けるアリミゾは幅狭(45mm)・幅広(75mm)両タイプに対応。市販されている多くの望遠鏡が搭載できるという。

オートホームポジション機能を搭載し、観測開始前にマウントをホームポジション位置にセット可能。

付属のSynScanハンドコントローラーのほか、「SynScan Pro app」をインストールしたPCやタブレット端末からの操作にも対応する(オプションのWi-Fiアダプターが必要)。

搭載可能重量は35kg。ウォーム歯数は赤経側が308枚、赤緯側が288枚。ベルトドライブを介してのステッピングモーターで駆動する。

カメラなどの電子機器アクセサリーを搭載時に、ケーブルの管理がしやすいケーブルマネジメントシステムを採用。鏡筒を搭載するドブテイル部には、USB 3.0ポート×4、電源ポート×3、出力AUXポート×3を備えている。

さらに、マウント本体には、入力AUXポート、PC接続用USBポート×1、USB 3.0ポート、オートガイダーポートを各1つ配置する。

EQ8赤道儀シリーズのピラー三脚に搭載もできる。

主な仕様

  • 搭載可能重量:約35kg(鏡筒の形状により異なる)
  • マウント質量:19kg(カウンターウェイト、三脚を除く)
  • カウンターウェイトシャフト質量:2.5kg
  • カウンターウェイト:10kg×2
  • ウォームホイール歯数:赤経308枚、赤緯288枚
  • アリミゾ規格:45mm幅レール、75mm幅レール
  • 高度調整範囲:10度~70度
  • トラッキングレート:恒星時、太陽時、月時
  • オートガイドスピード:0.125x、0.25x、0.5x、0.75x、1x
  • ハンドコントローラー:SynScanハンドコントローラー
  • データベース:約42,000個の天体データ(Messier、NGC、IC、SAO、Caldwell、二重星、変光星、固有名、惑星)
  • オプション接続用ポート:USBポート(USB Type-A)×4、電源ポート(内径2.0mm/外径5.5mm)×3、AUXポート RJ10、RJ12、RJ45モジュラージャック×各1

CQ350PRO赤道儀用三脚

1段目のパイプ径が約70mmの高剛性ステンレス脚を採用した「CQ350PRO赤道儀」用の三脚。希望小売価格は税込12万2,375円。

同社によると、EQ8赤道儀シリーズの架台を搭載した場合、高度調整ネジのジャッキハンドルが三脚に干渉し、高度調整が行えないという。

また、仮に組み合わせた場合、三脚とカウンターウェイトが干渉するため、高度調整範囲の最低高度は約30度となる。

主な仕様

  • 質量:約16kg
  • 伸長:1,290mm
  • 縮長:920mm
  • 全高:750mm~1070mm
  • パイプ径:1段目約70mm、2段目約60mm
  • 開脚時一辺の長さ:縮時:1,060mm/伸長時:1,430mm

CQ350PRO用極軸望遠鏡

「CQ350PRO赤道儀」本体に、付属のボルト2本で固定する極軸望遠鏡。希望小売価格は税込1万5,125円。

より正確な極軸合わせをするには、「CQ350PRO赤道儀」付属のハンドコントローラーで極軸アライメントを実行する必要がある。

飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。