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アドビ、東日本台風「希望の写真復活プロジェクト」実施レポートを公開

5つの企業・団体が賛同 ScanSnapでスキャン、Photoshopで修正など

修復前の写真(左)と修復後の写真(右)

アドビ株式会社は、天災によって失われかけた写真をデジタル技術で復活させる災害復興支援活動「希望の写真復活プロジェクト」を実施し、1月17日の「防災とボランティアの日」にAdobe Blogで記事を公開した。

同プロジェクトは、2019年に発生した東日本台風の被災地である長野県において写真修復を行うために、2020年7月から正式に始動。活動趣旨に賛同した企業・団体がプロ・ボノ(専門スキルを生かしたボランティア活動)として参画した。修復した写真は、2021年秋から順次被災者のもとに届けたという。

参画したのは、被災者との連絡・調整などを担当する社会福祉法人 長野県社会福祉協議会、スキャナーを提供する株式会社PFU、レタッチを担当したこびとのくつ株式会社と、株式会社 博報堂プロダクツ フォトクリエイティブ事業本部 REMBRANDT、写真データ出力を担当するノーリツプレシジョン株式会社の5企業・団体。

被災者から依頼を受けた写真は、PFUが提供した非接触スキャナー「ScanSnap SV600」を使ってスキャン。アドビのPhotoshopを使って汚損部分をレタッチしていく。水濡れによりぼやけた部分はシャープに、歪んでしまった部分は変形ツールで修復したといい、修正作業には短くて数時間、長いと1〜3日間程度がかかったという。賛同企業・団体による詳しいコメントはAdobe Blogに掲載されている。

修復前の写真(左)と修復後の写真(右)
飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。