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日本工学院×OMDS共同開催:「第12回 高校生デジタルフォトコンテスト」受賞14作品が決定。オリンパスプラザ東京で作品展も

日本工学院とOMデジタルソリューションズが高校生を対象に共同開催した「第12回 高校生デジタルフォトコンテスト」の受賞者が11月30日に発表された。

部活動や授業、放課後、友達など「高校生活」をテーマに作品を募ったフォトコンテスト。12回目の開催となった今回は応募総数1,839点の作品が集まったという。

グランプリは⽔野みみさん(愛知県⽴⼩牧南⾼等学校)の作品『私の問題』が受賞。準グランプリには奈良萌花さん(埼⽟県⽴鴻巣⾼等学校)の作品『⼣映え』が選出された。これらに特別賞と入選を加えた全14作品が選出された。

今回のコンテストについて、審査員の一人をつとめた写真家の清水哲朗氏は1,839作品から決勝ラウンドには237作品が選出されるハイレベルな審査になったとして、「使用カメラはデジタル一眼とスマホが95%を占める中、フィルムカメラがやや増えたのは面白い傾向でした」と指摘。「デジタルネイティブの高校生にとってフィルムの優しい味わいや現像が出来上がるまでの時間、ドキドキ感に新たな価値を見出しているのでしょう。アナログとデジタルを融合した作品に新しい風を感じました。」とコメントしている。

グランプリ受賞作品

「私の問題」(愛知県立小牧南高等学校・水野 みみさん)

審査員コメント:清水哲朗氏

パッと見は因数分解と二次方程式の解の公式に悩む女子高生。しかし、教室には誰もおらず、一人悩んでいる様子。タイトルを読むと数学の問題も上の空になるほどの問題を抱えているようです。マンガにでてきそうな悩み多き高校生のイメージを複数の写真を同一画面に重ねる「多重露光」機能を使って仕上げています。すべてのカメラに搭載されているわけではない特殊機能ですが、イメージを具現化するためにカメラ機能を活用、表現したことで審査員も目を引く一枚となりました。

審査員コメント:小泉修氏

面白い!このまま広告写真として使えるクオリティです。文系の私には問2はお手上げ、、、解の公式? それとも、コメント欄に有る自分の問題を表現した計算式?イコールゼロが無いのも気になるし、そもそも私の見当違い? 直接会って聞きたい! 被写体の悩ましげな表情以上に、見る側にとっても、答えの出ない悩ましい、そして印象深い写真です。数学の問題のように、いつか自分の問題も答えが出ると良いですね。

準グランプリ受賞作品

「夕映え」(埼玉県立鴻巣高等学校・奈良萌花さん)

審査員コメント:清水哲朗氏

美しい夕景に見惚れてしまいます。作者も校舎の窓から見えた光景に心を動かされ、シャッターを押したのでしょう。空・光・水・映り込みに特に反応したのだと思いますが、校舎やプールサイドに立つ水泳部員まで画面に入れ込み風景写真的にとらえたことでスケール、臨場感描写につなげた冷静な判断力は高く評価できます。写真は引き算だとよく言われますが、引き算の後に足し算をすることで個性的表現が生まれます。それをサラッと表現できる作者。将来の活躍が楽しみです。

審査員コメント:菅野幸男氏

雲の隙間から覗いた太陽、黄金に焼けたプール、窓に写り込んだ夕焼けの空、ドラマチックの三重奏に目が留まりました。

左側と下部に校舎を入れたことによりフレーム効果が生まれ、より一層プールと夕景、水泳部員に目線が集中されたことも良かったと思います。

水泳部の学生が未来に向けて飛び込もうとする、創造も掻き立てられる、高校生活の中でしか撮れない1枚です。

こんな夕焼けに照らされたプールに飛び込んだら気持ちいいでしょうね。

特別賞

「密です」(向上高等学校・榎本穂乃歌さん)
「ピースしてんじゃん(敦賀気比高等学校・八木 杏さん)

入選

「揺れる」(北海道苫小牧西高等学校・星山寿音さん)
「足跡」(日本体育大学荏原高等学校・酒井そらさん)
「心の距離」(宮城県白石工業高等学校・相澤壮大さん)
「夏の1ページ」(宮城県白石工業高等学校・加藤 麗さん)
「未来天気になあれ!」(アサンプション国際高等学校・田村美智さん)
「小さな幸せ」(神奈川県立瀬谷高等学校・島崎蓮子さん)
「急なはんにゃ」(沖縄県立美来工科高等学校・青木 謙さん)
「青春に追いつかぬ」(小樽北照高等学校・西原太陽さん)
「お別れの前に…」(兵庫県三木北高等学校・山本愛華さん)
「響け!」(本庄東高等学校・村上理緒さん)

受賞作品展

会場

オリンパスプラザ東京
東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビル地下1階

会期

2021年12月16日~12月27日

時間

10時~18時
※最終日は15時まで

休館日

火曜日・水曜日

本誌:宮澤孝周