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シグマが語った“超小型軽量 F2.8ズーム”「18-50mm F2.8 DC DN」開発のポイント

L/EマウントAPS-C用の大口径標準ズームレンズ

シグマは10月19日、ミラーレスカメラ用の交換レンズ「18-50mm F2.8 DC DN」を発表。同日のライブ配信を通じて、同社代表取締役社長の山木和人氏から製品の企画・開発に関する説明があった。同レンズは10月29日にLマウント用、Eマウント用を発売する。希望小売価格は税込7万3,150円。現在のところ、Lマウント用/Eマウント用以外の発売予定はないという。

同社は本レンズを「F2.8標準ズームを日常使いにする」というミッションのもと開発。F2.8通しの標準ズームレンズは汎用性が高く、同社いわく“最も人気がある”という交換レンズだが、大きく重くなりがちな傾向があった。

そのため今回の開発にあたっては、APS-C一眼レフカメラ用として人気を博した「17-50mm F2.8 EX DC OS HSM」のような小型軽量と買いやすさを実現し、ミラーレスカメラ用として再び多くのユーザーにAPS-C用のF2.8標準ズームを提供したいと考えたという。

“超小型軽量 F2.8ズーム”を掲げる
17-50mm F2.8 EX DC OS HSMと18-50mm F2.8 DC DNの比較

するとミラーレスカメラはボディがより小さいため、従来以上の小型化が課題となった。目標としたサイズは「Eマウントの外径内にレンズの最大径を収める」ことで、これによりソニーのAPS-Cミラーレスαに取り付けても、グリップとレンズ鏡筒の間に指が入りやすいスペースが生まれたという。この小ささを実現した背景には、手ブレ補正をボディ側に任せて、レンズ側のOS機構は省略するという割り切りもある。

ソニーEマウントの外径にレンズの最大径を収めることを目指した

また、本レンズはAPS-C用だが、35mmフルサイズミラーレスカメラ「シグマfp」シリーズとのサイズ的なマッチングの良さも訴求する。特に6,100万画素の高解像度を持つfp Lであれば、APS-Cクロップでも2,600万画素が残り、作品づくりにも十分な解像度と説明した。

シグマfp Lへの装着例

そのほか、最短撮影距離が12.1〜30cmと短いためマクロ撮影的にも使えて便利とのコメントや、動画撮影時にもフォーカスブリージングを抑えているという説明があった。

近接撮影の例
動画撮影のイメージ

外装には、剛性の高いエンジニアリングプラスチックという「TSC」を採用。欧米のユーザーは剛性感にこだわるとの傾向も踏まえ、本レンズはあくまで“小型軽量のチープなレンズ”ではなく、レンズフードの装着感にも配慮するなど、開放F2.8通しの標準ズームレンズとして満足してもらえる品位に仕上げたとしている。

SIGMA STAGE Online 新製品プレゼンテーション 【10/19】
本誌:鈴木誠