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リコー、現実空間に全方位映像を投影する装置

デジタルサイネージ用途で開発 2022年度中の実用化目指す

株式会社リコーは3月8日、現実空間に全方位映像を映し出せる投影装置を開発し、「WARPE」(ワープイー)ブランドとして市場探索を開始すると発表した。まずはデジタルサイネージ用途でビジネスパートナーを募り、2022年度中の実用化を目指しているという。

装置の真下から上に向けて光を投射し、独自開発の特殊な回転スクリーンに当たった光の残像で映像を立体化させて表示するというもの。これまでのように特殊な眼鏡や専用のヘッドセットを着用せず、裸眼で全方位から立体映像を見られることが特徴。

WARPE 000 - 試作機

現在の開発段階では人の頭のサイズ(直径200mm、高さ250mm)での立体映像のカラー動画表示を実現しているという。投影する情報量は、フルハイビジョンの2D映像が約207万画素のところ、この装置では約3.7億ボクセル(3D像を構成する画素数)としている。

同社によると、コロナ禍によりEC化が急速に進んだことで、小売店や展示会などのリアルな場所では集客力向上のための新たな価値創出が課題となっているが、この装置により物の展示・販売のみならず"体験を提供する場"への進化に寄与するという。将来的には、立体構造物のシミュレーションや、家庭用バーチャルアシスタントなどの用途も見込む。

本誌:鈴木誠