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日本カメラ財団、2020年の「日本の歴史的カメラ」4機種を発表

一般財団法人日本カメラ財団は12月15日、2020年の「歴史的カメラ」4機種を発表した。対象機種と選定理由は次の通り(引用)。記載は発売日順で、各機種に順位はない。

キヤノンEOS-1D X Mark III(2月14日発売)

選定理由

センサーに届く光を16点に分離させることで偽色やモアレを抑制する「GDローパスフィルター」を備え、クイックリターンミラー駆動で毎秒16コマの高速連写が可能なデジタル一眼レフカメラ。※GD=Gaussian Distribution

主な仕様

2,010万画素(35.9×23.9mm CMOS)、CFexpress Type B×2、3.2型背面液晶

ニコンD6(6月5日発売)

選定理由

全点クロスタイプの105点AFセンサーを備え、一眼レフカメラとして初めて瞳を優先したAFが可能。

主な仕様

2,082万画素(35.9×23.9mm CMOS)、CFexpress Type B・XQD、3.2型背面液晶

キヤノン EOS R5(7月30日発売)

選定理由

光学手ぶれ補正機構内蔵レンズ使用で最高8段の手ぶれ補正機能、初の8K/30P動画撮影が可能なミラーレスカメラ。

主な仕様

4,500万画素(36.0×24.0mm CMOS)、CFexpress Type B・SD、電子ビューファインダー、3.2型背面液晶

ソニーα7S III(9月6日発売)

選定理由

CFexpress Type Aを初めて採用し、SDメモリーカードにも対応するデュアルスロットを備えたミラーレスカメラ。

主な仕様

1,210万画素(35.6×23.8mm CMOS)、CFexpress Type A・SD、電子ビューファインダー、3.0型背面液晶

「日本の歴史的カメラ」とは

「技術史的に意義のある日本最初の試みがなされているもの」、「市場において特に人気を博するなど、歴史的にみて意義のある」とみなしうる国産カメラを、日本のカメラの発展の歴史を永く世に留めるために選定するもの。中立的な立場にある専門家や学識経験者から構成される「歴史的カメラ審査委員会」によって、1年間に発売された新商品すべてを大賞に審査・選定する。

歴史的カメラ審査委員会の審査委員(五十音順・敬称略)は、森山眞弓(日本カメラ博物館 館長・委員長)、市川泰憲 (写真技術研究家)、河田一規(カメラ評論家、写真家)、河野和典(カメラ評論家)、豊田堅二(カメラ評論家)、中村文夫(カメラ評論家)、萩原史郎(写真家)、山本晃(東京工芸大学名誉教授)。

なお日本カメラ博物館では、1903~2003年に発売された日本の歴史的カメラを1冊の本にまとめた「日本の歴史的カメラ 増補改訂版」、2004~2008年に発売された日本の歴史的カメラをまとめた「日本の歴史的カメラ 増補版(2004~2008)」を販売している。オンラインでも購入可能。

本誌:鈴木誠