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ケルンメッセ、「フォトキナ2018」の概要を発表

モバイルやAR/VRに拡大 ファーウェイの出展も

ケルンメッセは6月27日、2018年9月に開催される「フォトキナ2018」に関する記者会見を都内で行った。会期は9月26日〜29日。ドイツ・ケルンのケルンメッセで開催される。

フォトキナは「2年に1度のカメラ・写真関連の見本市」として世界的に知られ、数十年の歴史の中では数々のカメラ製品が初披露されてきた。そのフォトキナは、2016年、2018年と隔年9月に開催したのち、2019年からは毎年5月に開催となる。

ケルンメッセ

今回の記者会見では、2018年から2019年にかけて行われるフォトキナの変革について、どのような背景があり、ケルンメッセ側がどのような期待を持っているかがメインに語られた。

ケルンメッセ副社長のカタリーナ・クリスティーネ・ハマ氏

記者会見ではまず、コンシューマーカメラとしてのスマートフォンの台頭に触れた。ケルンメッセ副社長のカタリーナ・クリスティーネ・ハマ氏は「2017年、写真の85%はスマートフォンで撮影され、1兆枚がシェアされた」と述べ、「カメラや周辺機器のメーカーは今、イメージング業界以外から出てきた企業と競争しなければならない」と現状を説明。

画像管理、写真編集、共有、AIといったイノベーションも広がり、フォトキナもイメージングのプラットフォームとしてブランドを強化する必要があるという。

そうした革新の早い時代背景を考えると、フォトキナは現状の隔年開催がネックになると判断。新しい製品、プラットフォーム、投資家、ユーザーと接したいときに「自分達のイノベーションを紹介するのに2年も待てない」というニーズを踏まえて毎年開催を決定したそうだ。

彼らの調査によると「訪問者は毎年開催に賛成している」という結果が出たといい、「我々の決定は歓迎されている」と自信を見せる。

ホール構成。前回に比べて使用ホールを2つ減らしている。

フォトキナ2018における日本メーカーの出展は、キヤノン、エプソン、富士フイルム、ニコン、オリンパス、パナソニック、ソニーなど25社だという(一部はヨーロッパ支社からの出展)。

ケルンメッセが見せる"新しいフォトキナ"への自信は、彼らが「モバイルセグメントのマーケットリーダー」と呼ぶファーウェイ(中国。出展はドイツ支社)が2018年の出展を決めたことも大きいようだ。

また2019年5月の「フォトキナ2019」に関しても、すでに出展スペースの半分は予約が入っており、順調に準備が進んでいると語られた。

新しい展示、同時開催イベントも

DIGILITYのイメージ

ホール5.1では、「フォトキナ・イメージングLab」と「DIGILITY」を開催。フォトキナ・イメージングLabは、若い企業や研究機関に対するチャンスを設ける。プレゼンテーションを通じて顧客などからフィードバックや資金を得られる場だという。

DIGILITYはAR、VR、AI、360度映像、CGIなどを扱うデジタルリアリティーのB2Bイベントで、フォトキナと同じ週に開催されることの相乗効果に期待を見せる。

また、会期中のホール1では「Olympus Perspective Playground」が開催。オリンパス製品のタッチ&トライほか、写真の新しい世界を発見できるイベントとされており、2,000平方mのスペースを使って毎日23時までイベントが行われるという。

本誌:鈴木誠