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プロ向けの機材・セミナーイベント「Photo EDGE Tokyo 2017」が開催
各社がフォトグラファーに最新モデルをアピール
2017年10月23日 16:21
プロのフォト/ビデオグラファーを対象とした展示・セミナーイベント「Photo EDGE Tokyo 2017」が10月20日、都内のヒューリックホールで開催された。
Photo EDGE Tokyoは、プロ向けの機材を試せるイベントとして昨年初めて開催。今回は昨年より出展社が大幅に増加し、セミナーの数も充実していた。
以下、出展社ごとの新製品のうち、目を引いたものを紹介する。
ハッセルブラッド
これまでカメラボディH6Dとの組み合わせでしか購入できなかった、1億画素のデジタルバック「H6D-100cデジタルバック」が10月から単体販売も選べるようになった。これにより、大判カメラなどで使用したいプロの手に届きやすくなる。
センサーサイズは53.4×40mm。一般的なデジタルバック製品よりも645判に近いサイズを実現しており、1億に達した画素数とともに、画質面でのアピールを行っていた。
ニッシンジャパン
開催当日に発売日が決まった「Air10s」が展示されていた。Air10sは同社の無線ストロボシステムに対応するコマンダー。
2月の発表から発売延期を経て、ようやくキヤノン用が10月27日に発売されることになった。
グループ内にマニュアル露出とTTLを混在させることが可能になるなど、従来製品の「Air1」に比べて機能強化されている。100mという通信距離も、クリップオンストロボが得意とする屋外での撮影で利点となりそうだ。
ツクモ
PC関連の企業もいくつか出展していた。
ツクモは、当サイトでも紹介したBTOモデル「写真家・桃井一至氏監修 写真編集スタンダードモデル」(PM7J-B91/T)を展示。前日に公開されたばかりのAdobe「Lightroom CC」を使った実演をさっそく行い、来場者にアピールしていた。
その隣では、ドローンでの映像編集に特化したというPCを参考出品。インテルCore i7-7820Xプロセッサー、NVIDIA GeForce GTX1080、32GB DDR4メモリーという組み合わせ。ストレージには2基のSSDをOS領域に、3TBのHDDを保存領域に採用している。
富士フイルム
富士フイルムは「GFX」システムを大々的にアピールしていた。このところ、写真館やスタジオなどの利用例を聞くようになったGFXだが、このイベントでは、GFX 50Sでテザー撮影を行う「Tether Shooting Plug-in PRO for Adobe Photoshop Lightroom」を見せてもらうことができた。
Lightroomとは別に小さなウィンドウでライブビューを表示することが可能で、Lightroomに転送されるのを待たずに、撮影画像が確認できる。カメラ制御もこのウィンドウから可能だ。
アドビ
この会場内でのデモで使用されていたのが、開催前日にアドビが発表したLightroom CC。そのアドビも出展しており、クラウドベースの新アプリ「Lightroom CC」はもちろん、従来のLightroomを引き継ぐかたちの「Lightroom Classic CC」の両方を試すことができた。
Lighroom CCは、デスクトップ、モバイルとも同じUIが展開されるのがひとつの特徴。スライダーの形状もモバイルでの操作を意識したデザインだ。従来のLightroomから移行するための機能も用意されている。
新Lightroom CCとLightroom Classic CCの違いや、Photoshop CCとの関連性については、後日にレポート記事としてまとめるつもりだ。
キヤノン
12月発売予定の「TS-E50mm F2.8L Macro」「TS-E90mm F2.8L Macro」「TS-E135mm F4L Macro」を並べていた。3本ともTSレボルビングに対応するなど、従来のTS-Eレンズの機能のまま、焦点距離のバリエーションが増えたことになる。
プロ御用達のレンズとあって発表以来問い合わせが多く、建築以外のジャンルの写真家からも「使ってみたい」とのオファーがあるとか。
11月下旬発売予定の「EF85mm F1.4L IS USM」も展示があり、多くの来場者が手に取っていた。ファインダー内での手ブレ補正の効きに驚く声も聞かれた。
フェーズワン
9月に発表したばかりの「IQ3 100MP トリクロマティック」が展示されていた。新開発の1億画素CMOSセンサーを採用するデジタルバックだ。
ベイヤー式のカラーフィルター配列はこれまでのものを基本的に踏襲しつつ、カラーフィルターの構造を再設計。従来のイメージセンサーでは得られなかった、クリアな色再現を実現する。これまではRGBのカラーフィルターで波長域が重複する場合があり、ソフトで再構成していた。結果、色の濁りが生じていたという。
従来の100MPと異なり、100MPの横に、トリクロマティックのロゴがつく。
会場ではピンクや青の色純度についてサンプルを表示しながら訴求。原色に近い色がクリアに表現されており、明るめの色や肌色の再現性も高い。スチルライフや風景だけでなく、ポートレート撮影でも活躍しそうだ。
プロフォト
9月に発表したばかりのストロボ「Profoto A1」をメインに展示していた。日本での発売は11月を予定している。
プロフォト初のクリップオンスタイルのストロボで、その話題性の高さから会場でも人気を博していた。
マグネットで脱着する各種アクセサリーに、来場者が感心する場面もみられた。