オリンパスZUIKOレンズ 写真家インタビュー
被写体のもつ色彩イメージを見つけだす…清家道子さん
M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO
2019年10月18日 17:00
オリンパスのZUIKOレンズを使う写真家に、作品表現でのポイントや使い勝手をお聞きしていく本企画。
今回は写真家の清家道子さんに、写真を撮るとき気をつけていることや、撮影機材で重視していることなどを聞きました。レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」で撮影された作品も紹介します。
清家道子
せいけ みちこ
福岡生まれ。カラーコーディネーターを経て風景写真家となる。九州を中心に日本全国で撮影活動をしており、特に大分県の風景写真撮影をライフワークにしている。2011年より企業カレンダーを手がける他、写真雑誌への寄稿、カメラメーカーでの講演、撮影会などを行なっている。2016年には写真展「またまの宇宙」をリコーイメージングスクエアで開催。写真集「またまの宇宙」(日本写真企画、2016年)も出版している。公益社団法人日本写真家協会(JPS)会員。
現在、どのような作品を撮られていますか?
九州を中心に風景写真を撮影しています。中でも多いのが渓谷や海辺など水辺の風景です。あまり季節や有名な撮影地にはこだわらず、自分だけの風景を見つけるようにしています。まだまだ九州は人に知られていない小さな絶景が多くあります。そういう風景を発掘するのも、自分のライフワークだと思っています。
大分県は九州でも最もよく行かれる場所とのことですが、どのようなところに魅力を感じていらっしゃいますか?
美しい海岸線、秘境にある渓谷、シルエットの綺麗な滝、美しい森を従えた山々など、小さい絶景がぎゅっと詰まった自然アラカルトな県だと思います。私は現在中津市に拠点を構えていますが、下道を2時間も走ればほぼどこへでも行くことができるのも魅力ですね。
撮影時に心がけていることはありますか?
どうしても時間をかけて撮影することが難しい時がありますので、お天気アプリや潮見表、正座アプリ、日の出日の入りアプリなどを駆使して短時間で的確に撮影できるようにしています。ただ、情報だけに頼っていると自分らしい写真を撮れないこともあります。風景写真に必要なことは、とにかくじっくり被写体を観察すること。人が見つけられないものを見つける「目」も大切ですね。
色に対して、かなりこだわっていらっしゃるとのことですが、その「コダワリ」のポイントについて、もう少し具体的に教えていただけますか?
“被写体がもつ色を構図の中でどのように配分するか”を考えています。構図がバッチリ決まっても、目立ちすぎる赤などが端にあると、その構図は大きくバランスを壊してしまいます。どの色がどんなイメージを持ち、どの位置に配置すべきなのか、ファインダーを覗きながらしっかりと考え、写真を作り込んでいくことを大切にしています。
そして、レンズによっては色の再現にも違いがあります。このレンズ(M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO)の素晴らしさは透明感のあるピュアな色を引き出せることです。レンズによって、これほど色の表現が違うのかと思うほどクリアな表現ができます。
オリンパスのカメラで気に入っている機能は?
蛍撮影や星の光跡に欠かせないライブコンポジット、高画質で撮影できるハイレゾショット、色を個性的に仕上げるアートフィルター内のパートカラー、それらの全ての操作が簡単で撮影しやすいのも大きな魅力です。
交換レンズに求める性能とは?
高倍率のズームレンズはとても便利で、常用もしています。ですが、M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PROのように個性的で、妥協を許さないレンズは、写真にもこだわりがあらわれますね。また、マイクロフォーサースだからこそ気軽に楽しめる超望遠の世界も魅力です。例えば1,200mm相当の世界などは、フルサイズのカメラだと気軽に楽しむのは難しいですよね。これからも個性的なレンズの登場が楽しみです。
そのM.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PROの使用感や描写とは?
まず、これだけ明るいレンズにも関わらずサイズが小さいことに驚きました。ちょっとポケットに入れて持ち運んだりもできます。
また、最短撮影距離が20cmのため被写体にギリギリまで寄れるのも嬉しいですし、当然、(寄れるので)ボケも表現しやすいです。その多彩な描写は病みつきになります。ほかにも先ほどもふれたとおり、素晴らしい透明感や濁りのない色合いも際立っていて、水の描写は特に優れています。渓谷撮影が多い私にとって欠かせない1本となりました。
これから行ってみたい大分には、どんなところがありますか?
これまでカメラが重たくて諦めていた山などは、OM-Dシリーズと一緒ならまた登れるかもしれないと思います。軽いカメラとレンズはどんどん撮影の可能性をひろげてくれます。女性でも、若くなくても、どんな人でも、フィールドを拡げて写真を楽しむことができる。これは素晴らしいことですね。
告知があればぜひ!
11月29日よりオリンパスプラザ東京で展示がはじまる写真展「Womens' Eyes」- 4名の女性写真家によるOM-D自然写真展 -」に参加しています。オリンパスプラザ大阪でも12月20日からの開催が予定されています。大阪の会場では12月21日(土)にトークショーを行う予定ですので、ぜひいらしてください。
オリンパスプラザ東京
日程:2019年11月29日(金)~12月4日(水)11時00分~19時00分
所在地:東京都新宿区西新宿 1-24-1 エステック情報ビル 地下1階
休業日:木曜日
オリンパスプラザ大阪
日程:2019年12月20日(金)~12月25日(水)10時00分~18時00分
最終日は15時00分まで
所在地:大阪市西区阿波座1-6-1 MID西本町ビル 1階
休業日:日曜日・祝日
デジタルカメラマガジンにも清家道子さんが登場!
デジタルカメラマガジン2019年11月号の連載「日本列島 ZUIKO LENSの旅」で、清家道子さんによるM.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PROの解説が掲載されています。
本連載は47人の写真家が47の都道府県を巡るというもの。今回、清家さんは大分県を巡っています。ぜひ、あわせてご覧ください。
制作協力:オリンパス株式会社