インタビュー

鉄道写真家・中井精也さんに聞く サンディスク「エクストリーム プロ ポータブル SSD」の魅力

大容量で高速だから…必要なものはコレに全部保存!

当サイトで「中井精也のエンジョイ鉄道ライフ ジョイテツ!」を連載中の中井精也さん。今回は新しい「サンディスク エクストリーム プロ ポータブル SSD」についてお話を聞きました。

旅先で撮影した写真を保存するためのポータブルSSDもすっかり馴染みのある存在になっている。中でもサンディスクは写真の保存向けに意欲的に製品を発売してきた。そして、この冬に「サンディスク エクストリーム プロ ポータブル SSD」は従来品からバージョンアップし、更なる高速化を実現。USB 3.2 Gen2x2での接続に対応し、従来の2倍の2000MB/秒(シーケンシャル時、読み書き)になっている。

サンディスク エクストリーム プロ ポータブル SSD。1TBおよび2TBが用意されている。

さっそく歴代の同社SSDを使用している鉄道写真家の中井精也さんが、最新モデルを試用した。ロケーション撮影が基本になる鉄道写真では、日々の撮影データの保存は重要になる。最新モデルの使い心地はどうだったのだろうか。

撮影:中井精也
撮影:中井精也
撮影:中井精也

移動先で大量のデータをバックアップ

フルサイズミラーレス機でも高画素機を使っている中井さん。風景の中に溶け込んだ鉄道写真が印象的だ。静かでありながら、これしかない瞬間を写し取る。

「わりと連写します。撮影枚数も増えますし高画素機なので、データ容量も結構多くなっちゃいますね」

こうした日々の大量な撮影データはどのように保存しているのだろうか。まずは撮影から保存までの流れを聞いてみた。朝だから撮れる鉄道写真も当然多い。中井さんのロケでの一日は、前日の夜から始まっていることも少なくないそうだ。

「移動は基本的にキャンピングカーです。撮影場所の近くまで移動して、宿泊します。朝、目的地まで行き撮影します。ほかにも撮影場所を回り、夜に車に戻ってからメモリーカードからデータの移動をします」

愛用のキャンピングカーにはディスプレイが取り付けられている。これにノートパソコンを接続、そしてデータ保存用のサンディスクのポータブルSSDに撮影したデータをコピーする。

キャンピングカーでの作業の様子。ここでメモリーカードからポータブルSSDやパソコンへのデータ移動を行なう。

「ポータブルSSDには『写したら消すのよ』というフォルダが作ってあって、そこにその日撮影したデータを全部コピーします」

『写したら消すのよ』の中には、さらに「撮影日+撮影地」のフォルダを作り、メモリーカードの中身をコピーしていくそうだ。SDカードリーダーとポータブルSSDをパソコンにつなげ、直接コピーする。パソコンのディスクに一時的にコピーするということはしないそうだ。ただし、複数台のポータブルSSDを活用するのが中井さん流。

「もう一台、ポータブルSSDをつなげて、さらにバックアップを作っておきます」

つまり、メモリーカードからポータブルSSDにコピー、そのポータブルSSDからもう一台のポータブルSSDにコピーするという手順だ。

「寝る前の作業なので、コピーの時間が早いに越したことはないんです。早く終わればそれだけ、早く寝れますから」

ポータブルSSDは二台体制。シールをつけて区別してるそうだ。

大事なものはすべてポータブルSSDへ

ロケは10日間におよぶこともあるが、2TBあるエクストリーム プロ ポータブル SSDなら容量の問題はないそうだ。

「撮影したデータのほかに、ポートフォリオも入れてます。大切な写真はここにも入れてあるんです」

それこそ、なにかあって自宅のデータが失われる最悪な事態が起きても、大丈夫なようにしているのだ。

また、プレゼン資料などもこのポータブルSSDに保存しているという。忙しいときは、自宅だけでなく、ロケ先のキャンピングカーの中で作業する。いちいちパソコンにコピーすることなく、ポータブルSSDのデータを直接編集する。最新データはポータブルSSDにある状態にしておくわけだ。

「それで遅いと感じたことはないですよ。パソコンの中にあるデータと変わりなく使えてます」

インタビューは中井さん運営の写真ギャラリー「ゆる鉄画廊」でおこなった。

最新のエクストリーム プロ ポータブルSSDであれば、スペック上の読み書き速度は2000MB/秒。エクストリーム ポータブル SSDでも読出し速度1050MB/秒、書込み速度1000MB/秒ある。いずれにしても、ハードディスクよりも高速にアクセスできる。

メインのポータブルSSDは常に身に着け持ち歩く。海外ではパスポートや財布などと共に、小さなウエストポーチに入れ身につけているそうだ。

海外で活用しているというウエストポーチ。ポータブルSSDを含む大事なものを入れておく。

一方、バックアップに保存したSSDはパソコンなどと一緒しまっておく。

「どちらかが、消えたりなくしても大丈夫なように」

ということのようだ。

実際にバックアップを使わなければいけないことは過去にあったのだろうか。

「それがないんですよ。失くしたり盗まれたことは当然ないとして、サンディスクのSSDに保存しておいたデータが消えたこともありません」

なおエクストリーム プロ ポータブル SSDは、最大2mの高さからの落下保護とIP55の防滴・防塵性能を持つ。ちょっとラフに扱ったくらいでは、問題ないはずだ。それでも、二重にデータを保存してあるという安心感につながる。

自宅に戻ったら、『写したら消すのよ』フォルダの中身をパソコンにコピーし、ポータブルSSDからは消す。移したら消すというわけだ。

新しいエクストリーム プロ ポータブル SSDの使い心地はどうだったのだろう。

「自宅のパソコンにコピーする時でも、バージョンアップ前のエクストリーム プロ ポータブル SSDと比べてより速くなったのはいいですね」

中井さんが使うパソコンはUSB 3.2 Gen2x2対応パソコンではないので、その実力をすべて発揮できてはいないようだが、それでも高速化の恩恵はあるようだ。

「デザインが変わってないけど、頑丈そうな外観は信頼できます」

たしかに、既存のモデルとの区別は背面のSandiskのロゴだけ。実際にカナビラなどをつけてぶら下げたりはしないらしいが、実を伴う頑丈そうなデザインは安心感にもつながる。

いずれにしても、中井さんにとってサンディスクのポータブルSSDは、撮影になくてはならない存在になっているようだ。

速度計測で実力を見る

今回、実際の転送速度についてテストしてみた。前述のようにエクストリーム プロ ポータブル SSDの転送速度はシーケンシャルで読み書きが最大で2000MB/秒だ。ただし、20GbpsのUSB 3.2 Gen2x2で接続したとき。これは10GbpsのUSB 3.2 Gen2を2レーン使って転送速度を2倍にした20Gbpsの規格だが、現時点で搭載されているパソコンはほぼないと言ってよく、自作用のマザーボードの最新モデルでも搭載されているのはごく一部だ。先を見据えた規格の採用ということだろう。

今回は、マウスコンピューターからクリエーター向けパソコンのDAIV Z7を借り、さらにラトックシステムのUSB 3.2 Gen2x2のPCI Expressボード(RS-PEU32-C1A)を装着してテストした。また、あわせてDAIV Z7本体にある10GbpsのUSB 3.1 Gne2(=USB 3.2 Gen2)のポートで接続したときもテストした。

計測に使用したマウスコンピューター「DAIV Z7」(左)と、ラトックシステムのUSB 3.2 Gen2x2のPCI Expressボード「RS-PEU32-C1A」。

※今回使用したDAIV Z7は、BTOで標準構成からグラフィックカードをRTX 2070 SUPERにアップデートしてます。また、標準構成のDAIV 7に、USB 3.2 Gen2x2のPCI Expressボードは含まれません。

ベンチマークソフトで計測

まずは、エクストリーム プロ ポータブル SSDの速度性能を見るべく、ディスクの速度を計測するベンチマークソフトのCrystalDiskMarkを試した。

シーケンシャルでのアクセスはUSB 3.2 Gen2x2での接続で読み書き共に約2,070MB/秒。USB 3.1 Gne2にすると約1000MB/秒になる。ほぼパッケージの表示通りの速度が出ている。

エクストリーム プロ ポータブル SSDをUSB 3.2 Gen2x2(20Gbps)で接続

次は同じDAIV Z7でUSB 3.2 Gen2x2ではなく、USB 3.1 Gen2のUSB端子に接続して計測した結果だ。

エクストリーム プロ ポータブル SSDをUSB 3.1 Gen2(10Gbps)で接続

なお、下位モデルとなるエクストリーム ポータブル SSD(名称に“プロ”が含まれない)はUSB 3.2 Gen 2対応で、同様にテストしたがいずれもシーケンシャルで1000MB/秒を超えているので規格通りといったところだ。

サンディスク エクストリーム ポータブル SSD。“プロ”と違いUSB 3.2 Gen 2x2に対応していないが、十分な速度と耐久性能が奢られている。
エクストリーム ポータブル SSDをUSB 3.2 Gen2x2(20Gbps)で接続

次は下位モデルをUSB 3.2 Gen2で接続した結果。USB 3.2 Gen2x2で接続した場合と大きな差はない。

エクストリーム ポータブル SSDをUSB 3.2 Gen2(10Gbps)で接続

ちなみに、USB 3.1 Gen1(規格上では5Gbps)の外付けハードディスクでは約120MB/秒だった。2.5インチのディスクを使ったものだが、速度の差は小さく見積もっても8倍はあることになる。

外付けハードディスク(USB 3.1 Gen1)をUSB 3.2 Gen2x2(20Gbps)で接続

実際の転送時間を計測

では、実際の転送ではどうだろうか。今回は静止画32GBぶんと、動画32GBぶんのデータを用意してパソコン(内蔵SSD)との転送にかかる時間を計測した。

ただし、テスト環境にまったく問題がないわけではないのは最初にお断りしておきたい。パソコン内蔵のSSDに対してもCrystalDiskMarkを走らせていたのだが、特にシーケンシャルの書込みで、エクストリーム プロ ポータブル SSDの速度を下回っていたのだ。これがボトルネックになって速度低下を招いていることはご理解いただきたい。

DAIV Z7内蔵のSSD(M.2 NVMe)

DAIV Z7は最新のパソコンではあるが、それでも一部の性能とはいえエクストリーム プロ ポータブル SSDのほうが上回っているのだ。

当然のことだが、ポータブルSSDが十分に高速なので、メモリーカードからのコピーは、メモリーカードとカードリーダーの速度が上限になる。より快適に使うなら、高速なメモリーカードと組み合わせたいところだ。

では、改めて転送時間を計測した結果をお見せしよう。

動画は150Mbpsの4K、合計8ファイルで28.9GBだ。静止画の方は約4000万画素のカメラでRAW(約68MB/枚)とJPEG(約19MB/枚)で撮影したもので合計734ファイルで29.6GBの転送にかかる時間を測定した。このときカードに保存されているその他付随するフォルダなどもコピーしている。ファイルのコピーにかかった時間から、転送速度を計算した。

全体に連続転送ができる動画に比べ、ファイルサイズが小さく、数の多い静止画の方が時間がかかっていることが分かる。それでもその差はかなり小さい。

残念ながらパソコンからのコピーに対して、パソコンへのコピーに時間がかかっているのは、やはりパソコン側のSSDの速度による低下と考えられる。

とはいえ、実際の使用でもかなり高速で転送できることが分かった。今回、速度低下を招いたにせよパソコン側がM.2/NVMe接続のSSDだからこその数値であり、内蔵ディスクがSSDでもSATA接続(規格上は600MB/秒)だと、より速度は低下する。

外付けハードディスクへの転送では、CrystalDiskMarkの結果がそのまま反映され、約8倍以上の差が開いている。静止画32GBぶんをエクストリーム プロ ポータブルSSDからパソコンへ転送するのに35秒03で済んでいるのに対して、外付けハードディスクからだと4分39秒03もかかっている。前者であればそのままパソコンの前で待つ気になるが、後者だとちょっと悩ましい。それくらいの差がある。

エクストリーム プロ ポータブルSSD は十分に高速なので、USBの規格による速度差も出ている。USB 3.2 Gen2x2(20Gbps)で接続したときと、USB 3.1 Gen2(10Gbps)で接続したときでは、書込みで3割程度の速度が遅くなる。

エクストリーム プロ ポータブルSSDの性能を十分に生かしたいのであれば、高速な内蔵ディスクと、USB 3.2 Gen2x2での接続は不可欠といえる。言い換えれば、現在のパソコンなりの速度で使えつつも、USB 3.2 Gen2x2の普及と対応するパソコンの買い替えによって、より高速に使えるともいえる。

なお、今回はエクストリーム ポータブル SSDの速度も計測したが、かなり健闘しているといえる。グラフにはしなかったが、USB 3.2 Gen2接続では、エクストリーム プロ ポータブル SSDとほぼ変わらない速度を実現していた。これは、USB 3.2 Gen2の速度が上限になっているということだろう。当分パソコンを買い替える予定がなければ、こちらを選ぶ手もあるだろう。

また、耐久性能や防滴性能がそれほど必要ないなら、一般用途向けのモデルとして、ベーシックタイプのポータブルSSDもラインナップされている。下位モデルとはいえサンディスク品質のメモリが使用され、読出し速度は520MB/秒。導入しやすい価格も魅力だ。

サンディスク ポータブルSSD

提供:サンディスク

猪狩友則

(いがり とものり)フリーの編集者、ライター。アサヒパソコン編集部を経て、2006年から休刊までアサヒカメラ編集部。新製品情報や「ニューフェース診断室」などの記事編集を担当する傍ら、海外イベントの取材、パソコンやスマートフォンに関する基礎解説の執筆も行う。カメラ記者クラブでは、カメラグランプリ実行委員長などを歴任。