カメラバカにつける薬 in デジカメ Watch

Z50IIを見に行った

これまでのお話

ニコンプラザにZ50IIを見に行ったので、簡単に使用感をお伝えしたいなと思います。

まず良かったのは、起動が速く、コネクタがUSB Type-Cになり、タッチ式の拡大縮小DISPボタンがなくなり、非常によく紛失するアイピースカップが固定式となりました。これだけ初代のネガティブ要素を丹念に均してきたのはよくやったというか、最初からそうしておいてくれよというか、とにかく良いことです。

ああ、もっとも重要な「モニターを起こした状態でアイセンサーが働いてしまわないか」ですが、これも改善していました。

そして驚くことは、私はZ8を少し使ったことがありますが、それくらいのレベルのAF性能はありそうだということです。プラザ内だけだったのでフィールドには出ていませんが、それだけでも初代とはかなり違うぞという気合を感じるAF追従でした。約30コマ/秒ではやや頑張っている感は否めませんが、約11コマ/秒でもう頑張る気もなさそうだった初代機のユーザーからすれば不可能が可能になっただけでありがたいものです。いままで諦めていたものにもチャレンジできます。

流行りの機能としては商品レビューモードがあります。写っている人がカメラの前になにかを差し出すとそこにピントが行くあれです。さすが後発なだけあって完成度はとても高かったです。

ブリージングも迷いも感じない非常にスムーズなピント移動で、検出しづらそうな細いメイクブラシもしっかりフォーカスします。他にもいろいろ試しましたがどんなことをやってもばっちりでした。これなら普通にインタビューやトークでも使えるのではないでしょうか。

そして価格。昨今どのカメラも高くなってしまいましたが、それらに比べるといくぶんお安い。これもひとつのハイスペックだと思うので、実用を重視する方はその点も含めて検討してみてください。

このカメラに足りないものがあるとすれば、それは望遠レンズです。NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VRは極めて素晴らしいレンズですが、広い場所(競馬場とか)だともうちょっと長さが欲しいです。

2010年に漫画サークル「ていこくらんち」をはじめる。2015年に出した同人誌「カメラバカにつける薬」が、あれやこれやでデジカメ Watchで連載させていただくまでになりました。カメラだけじゃなく、その向こう側にいる人たちの想いを伝えていければいいなと思っています。