岡嶋和幸の「あとで買う」

1,606点目:代表作から最新作まで約580点収録した図録

上田義彦『いつも世界は遠く、』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

上田義彦『いつも世界は遠く、』

先週、神奈川県立近代美術館 葉山で現在開催中の上田義彦さんの写真展『いつも世界は遠く、』を鑑賞しました。40年にわたる活動の全てを辿る大規模な回顧展なのですが、初期の作品から最新作まで500点以上におよぶ作品はとても見応えがありました。サントリー烏龍茶の広告写真など誰もが目にしたことがある代表作もたくさん展示されています。

現像やプリントなど上田さんが手掛けられていて、撮影はもちろん、額装に至るまでこだわりが感じられる作品ばかりです。超大型の作品もあり、そのスケールの大きさや存在感に圧倒されました。

目の前にある「本物」が1番だということは分かっているのですが、あとから自宅でもじっくり味わいたいということで、ミュージアムショップで図録を購入しようと思いました。ところが支払いは現金のみ。そのあと作例撮影を予定していたこともあり、まだ残暑も厳しくフットワークに影響しないようにと、楽天ブックスで購入することにしました。販売価格は7,700円です。

でもすぐには入手できず予約扱いになるようですが、来月に入り届くのが楽しみです。それまでは写真展の余韻に浸ろうと思います。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。