中井精也のエンジョイ鉄道ライフ「ジョイテツ!」

ゆる鉄探訪 第22回「青森県の鉄道」

厳選撮影スポットをご紹介! 写真集クラファン始まりました

こちらは青い森鉄道と八甲田の山々をからめて撮影できるポイントです。八甲田連峰は主峰である大岳を中心とした山々の総称ですが、かなり奥まった位置にあり横に長く広がっているので、列車が走る位置からだと、岩木山のように明快に撮ることが難しい山であるように感じます。ただしこのポイントでは、望遠レンズで雪をたたえた山々を圧縮できるため、迫力ある八甲田連峰の山容と列車をからめて撮れる貴重なポイントといえるでしょう。終日逆光気味なので、日が当たる午前中早い時間帯が狙い目です(青い森鉄道 上北町〜小川原)
ソニーα1/FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS/絞り優先オート(321mm・F6.3・1/2,500秒)/ISO 1600/WB:太陽光 [Google Maps]

僕のオススメの鉄道撮影地をご紹介する「ゆる鉄探訪」。県単位のエリアで、複数の路線をまたいで撮影地をご紹介しています。今回の舞台は青森県。ここでは僕が厳選した大好きな鉄道撮影地をご紹介いたします!

津軽鉄道 芦野公園駅

ソニーα77 II/300mm F2.8 G SSM II/絞り優先オート(450mm相当・F2.8・1/5,000秒)/ISO 400/WB:日陰

津軽平野をのんびりと走る津軽鉄道。オススメは芦野公園駅の桜並木です。太宰治ゆかりの公園として有名な芦野公園に隣接した芦野公園駅は、駅のまわりを桜並木に囲まれており、4月末から5月初旬にかけて満開になると大勢の人で賑わいます。この写真は川倉駅側の踏切から望遠レンズで狙ったもの。桜が圧縮されて、大迫力の春の風景になりました。

冬の夜にはピンク色のライトで桜を照らし、桜の木に積もった雪がまるで満開の桜のように見える「雪さくらレール・トンネル」という素敵なライトアップも行われるので、そちらもオススメです。

弘南鉄道弘南線 津軽尾上〜尾上高校前

ソニーα1/FE 24-70mm F2.8 GM/絞り優先オート(32mm・F7.1・1/400秒)/ISO 400/WB:太陽光

弘前の平野部をのんびりと走る弘南鉄道弘南線。最大の狙いは、なんといっても独立峰として平野からドーンと聳える岩木山でしょう。いろいろなところから岩木山をからめて撮影できますが、オススメは尾上高校前近くの高架橋。地面よりも高い位置を走るので、空をバックに列車をシルエットで狙いやすくなっています。冬の岩木山はなかなかその姿を見せてくれませんが、作例のような晴天に恵まれれば、忘れられない絶景になること間違いなし! 夕陽が列車と岩木山をシルエットにする夕方がオススメです。


弘南鉄道大鰐線 石川プール前〜鯖石

ソニーα7R V/FE 16-35mm F2.8 GM/マニュアル露出(26mm・F11・1/640秒)/ISO 400/WB:太陽光

弘前市の中心に位置する中央弘前駅から大鰐駅を結ぶ大鰐線。林檎畑が広がる平野部を走りますが、今回オススメするのはのんびりした「ゆる鉄」の風景。鯖石駅の近くにある廣峰神社には、鳥居とかわいい馬の像があり、列車とからめて撮影することができます。雪景色に赤い鳥居が映えるでしょ? 最寄り駅である鯖石駅もとてもいい雰囲気ですので、合わせて撮影したいところです。


大湊線 陸奥横浜〜有畑

ライカSL/Vario-Elmarit-SL 24-90mm f/2.8-4 ASPH./絞り優先オート(44mm・F3.5、1/3,200秒)/ISO 400/WB:太陽光

大湊線の陸奥横浜駅周辺は、日本有数の作付面積を誇る広大な菜の花畑が広がっており、大湊線の列車とからめて撮影することができます。見頃は5月中旬から下旬。菜の花は連作できないため、毎年畑の位置が変わりますが、この周辺は観光客向けに菜の花畑になっていることが多く、ぜひ訪ねてもらいたいポイントです。背後に広がるのは陸奥湾。黄色と青のコントラストが、東北の遅い春を実感させてくれます。


八戸線 鮫〜陸奥白浜

ライカSL/Super-Vario-Elmar-SL 16-35mm f/3.5-4.5 ASPH./絞り優先オート(16mm・F6.3・1/1,000秒)/ISO 400/WB:太陽光

太平洋岸を走る八戸線からは、日本でも珍しい灯台と列車を撮れるポイントをご紹介しましょう。この灯台は鮫角灯台で、昭和13年に建造された、白く素朴なスタイルの灯台です。灯台周辺は野原になっており、自由に散策することができるので、列車とからめやすい位置を探して撮影しましょう。ただ、列車と灯台が近いので、16mm程度の超広角レンズが必要となります。ただ灯台を入れなくても、爽やかな海の風景をバックに列車が走るので、さまざまな角度から狙えます。


青い森鉄道 千曳〜乙供

ソニーα1/FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS/絞り優先オート(234mm・F5.6・1/500秒)/ISO 1600/WB:太陽光

青い森鉄道のオススメは、千曳駅と乙供駅の間にある跨線橋。かなり高い位置から列車を見下ろすように撮影できるので、立教のどちら側を向いても絶景が広がります。こちらのカットは青森の方向を向いて撮影したものですが、深い森のなかをゆく貨物列車が旅情をそそります。作例のように雪が森の木々についたシチュエーションがベストですので、これからのシーズン、雪の翌日の晴れ予報などのチャンスを逃さず狙いたいところです。


五能線 驫木駅

ソニーα1/FE 16-35mm F2.8 GM/マニュアル露出(16mm・F8・1/4,000秒)/ISO 800/WB:太陽光

青森県から秋田県にかけての日本海岸を走る五能線。この驫木駅は、まさにホームの目の前に日本海が広がる絶景駅です。とくに日本海に夕陽が沈む時間帯は、最高の雰囲気。こんなホームでのんびりと夕陽を眺めるなんて、最高でしょ?ここでは列車を無理にからめようとせず、駅と海の風景をのんびりと狙うのがオススメです。

五能線 深浦〜広戸

ソニーα1/FE 70-200mm F2.8 GM OSS/マニュアル露出(167mm・F8・1/640秒)/ISO 800/WB:太陽光

五能線といえば、奇岩連なる日本海の絶景が見どころですが、列車と道路が並行して走ることが多いため、なかなか海側から撮影できるポイントが少ないのが実情。そんななか、このポイントは「行合崎」という小さな半島の先端付近から撮影するため、海側から撮影できる貴重なポイントです。また編成の長いリゾートしらかみ号が、全編成入れてスッキリと撮影できるのも嬉しいところ。


五能線 十二湖〜陸奥岩崎

ソニーα1/FE 24-70mm F2.8 GM/絞り優先オート(28mm・F8・1/500秒)/ISO 400/WB:太陽光

こちらも海側から撮影できるレアなポイント。ガンガラ穴という観光地の近くにある「賽の河原」の崖の上から見下ろすと、透明度の高い湾と奇岩、そして五能線をからめて撮影することができます。駐車場から崖上まで徒歩10分くらい。順光になる午後がオススメです。


中井精也からのお知らせ

クラウドファンディング開始!

中井精也の「1日1鉄!」写真集は来年の4月で20周年を迎えます。それを記念して2冊目となる写真集をクラウドファンディングで発行いたします。

いよいよクラファンが開始いたしました!
皆様のご支援よろしくお願いいたします!
https://camp-fire.jp/projects/view/675279

目標金額:550万円
期間:2023年11月1日(水曜)10時〜12月20日(水曜)23時59分

LINE公式アカウント

LINE公式アカウントでお友だち登録いただくと、中井精也の講演会やイベント開催情報、テレビ出演情報などをお知らせいたします! もちろん、20周年関連の情報も随時お届けいたします! お友だち登録を是非よろしくお願いいたします!

友だち登録いただくと、ゆる鉄画廊NOMAD店頭で使える「200円のポストカードが1枚貰える」クーポンが届きます!

<アカウント名>
【公式】鉄道写真家中井精也(@192pwioz)
https://lin.ee/zXJ71HD

中井精也と行く「阿蘇・湯布院」撮影ツアー

2023年11月23日(木)〜26日(日)に阿蘇・湯布院撮影ツアーを開催いたします!! 今回のツアーのポイントは、今年7月に復旧した南阿蘇鉄道の第1白川橋りょうでの撮影です!!

ツアーの詳細とご予約はこちら
https://ameblo.jp/seiya-nakai/entry-12813264125.html

実施日:2023年11月23日(木)〜26日(日)
費用:大人ひとり 19万9,000円(税込)
定員:先着16名(最小催行15名)

<スケジュール>
集合:11月23日(木)9時30分 熊本空港
解散:11月26日(日)17時00分 熊本空港

ゆる鉄画廊NOMAD開催情報

「ゆる鉄画廊NOMAD(ノマド)」は、NHK-BSプレミアム「てつたび!」や日本テレビ系列「ヒルナンデス!」でおなじみの鉄道写真家中井精也の作品専門のギャラリー&ショップ。全国を旅しながら、中井精也が撮影した鉄道写真作品を展示・販売いたします。

中井精也の作品をさまざまな種類の額に入れて販売するほか、ここでしか買えない書籍やポストカード、グッズなどを販売いたします。また直筆サインや、記念写真撮影など、中井精也本人とふれあえる貴重な機会ですので、ぜひお越しください。

<ゆる鉄画廊NOMADホームページ>
https://garou.ichitetsu.com/

<開催予定一覧>
◯ゆる鉄画廊NOMAD福岡宗像
2023年12月14日(木)〜17日(日)
会場:宗像ユリックス
※詳細は調整中
※翌日12月18日(月)に福岡写真教室を開催予定。

2023年最後のゆる鉄画廊NOMADは初の九州で開催いたします。福岡県の宗像市にある宗像ユリックスの「むなかた大鉄道展」に出店いたします。詳細決まりましたら、「1日1鉄!ブログ」とWebサイトでお知らせいたします。

それ以外にも、様々な場所でNOMADを計画しておりますので、詳細が決まりましたらご案内いたします。皆様の街へ「ゆる鉄画廊NOMAD」は出張いたしますので、近くに来た際には、ぜひお越しくださいね。

※場所・営業時間など詳細は決まりましたら、メルマガやブログでお知らせいたします。
※スケジュールは変更になることもあります。

【11月限定作品】ゆる鉄画廊コンビニエンス

大好評の限定作品のゆる鉄画廊コンビニエンス! 11月限定作品の販売を開始しました! 期間限定なので、お早めにご検討くださいっ。

ゆる鉄画廊コンビニエンスは、eプリントサービスにて、全国のコンビニに設置してあるマルチコピー機で鉄道写真家中井精也の作品をプリントできるサービスです。

プリント絵柄や操作方法に関しては、リンクからご覧ください。これまでの絵柄は、通常通りプリントできます。期間限定は、今回登場した10枚です。

<eプリントサービス>
https://www.e-printservice.net/content_detail/yurutetsugarou

写真紙L判:400円
写真紙2L判:800円

※ねこ鉄はランダムプリントになります。
※一部店舗ではご利用できない場合があります。
※2L判プリントはセブン-イレブンでは取り扱いがございません。

中井精也

1967年、東京生まれ。鉄道の車両だけにこだわらず、鉄道にかかわるすべてのものを被写体として独自の視点で鉄道を撮影し、「1日1鉄!」や「ゆる鉄」など新しい鉄道写真のジャンルを生み出した。2004年春から毎日1枚必ず鉄道写真を撮影するブログ「1日1鉄!」を継続中。広告、雑誌写真の撮影のほか、講演やテレビ出演など幅広く活動している。全国を旅しながら自身の作品を販売する「ゆる鉄画廊NOMAD」を展開中。テレビレギュラー番組に「中井精也のてつたび!/NHK BSプレミアム」、「ヒルナンデス!/日本テレビ系列」、「にっぽん鉄道写真の旅/BS-TBS」などがある。https://ameblo.jp/seiya-nakai/