2週目のカメラ設定は、上ブロックはISO100で、レンズは椅子の上に座っている写真だけEF 50mm F1.2 L USM、ほかはEF 35mm F1.4 L USMを使用した。下のブロックは陰っているカットがISO200、明るい写真がISO100、レンズはすべてEF 35mm F1.4 L USMとなっている。絞りやシャッタースピードなどは先週と一緒だ。特に下ブロックの撮影をしている時は日が出たり、陰ったり、露出がコロコロ変わるうえに、光が当たっても昼前なのに夕日のような橙色になっている。
今回のカットはすべて、コントラストを少し上げた程度で、色はまったく触っていない。さすがにこのクラスとなると、オートホワイトバランスや色味で気になるところもなく、JPEGで撮っても非常にバランスよくまとまった絵となる。また、旧モデルにあったような、コントラストを触ると色味がおかしくなってしまう現象も見られず、粘りのあるデータだ。
とにかくこの1Ds Mark IIIに限らず、2007年の秋冬に出てきたデジタル一眼レフは、これまでのモデルと完全に世代交代したような発色だ。何かベーシックなところで技術的なブレークスルーがあったのだろうか?
各部の反応速度などストレスはまったくない。持った感じ、ファインダーの見え方、シャッター音など、撮っていて気持ちいいカメラだ。若干重い感じもするが、逆にそれが妙な安定感を醸し出している。キヤノンからニコンへ乗り換えた筆者だが、このカメラならまた戻ってもいいかもと思ってしまうほどの仕上がりだ。残念ながら予算の都合上戻れないが(笑)
フルサイズのイメージャを搭載するデジタル一眼レフを使う時、一番注意する点は被写界深度だろう。APS-Cサイズで慣れてしまうと、画像を開いて等倍で確認したときにピントの深さの違いに唖然とする。しかも2,110万画素。手ブレやピンボケなどカメラマンに厳しいのはもちろんだが、モデルにも厳しい解像度だ。水着の撮影時は、屋外だとさすがに鳥肌が目立ちそうだったので、バリエーション的には物足らないものの、屋内の日が当たる場所へ移動した。
使用したのはほんの数時間だったため、多くの機能は使っていないと思われる。実際、同社の一世代前のモデル、1Ds Mark IIとの製品比較表を見るとかなりの部分が変わっている。
本体には関係ない話であるが、送ってもらった機材を返却するため再梱包する時、非常に手間取った。箱の中はダンボール何枚かをブロック的に組み合わせていろいろな物が入っているのだが、それらをどう組合せばいいのかさっぱりわからないのだ。出す時はパッパと出してしまい、どう入っていたかはほとんど忘れてしまっている。安い物では無いだけに、もう少し工夫して欲しいなと少し思った。
先週に続き、縄跳びを持った写真を1枚入れた。実は3週目に掲載する写真も、一部彼女の希望から場所を選んでいる。考えてみれば、この撮影で自分からこうして欲しいと言うリクエストのあった子は1人もいなかったので、結構面白かった。(つづく)
actress 宮崎奈津希@D&L Promotion
photographer 西川和久 キヤノン EOS-1Ds Mark III EF 50mm F1.4 USM、EF 50mm F1.2 L USM、EF 35mm F1.4 L USM
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西川 和久 (にしかわ かずひさ)
1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機器としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、dwango.jp(待受)のグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中!
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2008/01/11 00:09
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