2週目も先週と同じく、すべてISO200、AWBだ。レンズは、上ブロックで31mm、下ブロックで43mmを使っている。撮影は着替えなどが終わった9時半頃にスタート、先に私服を3パターンを撮っているため、比較すると私服のカットの方が色温度は高く、昼前後になる水着は黄色っぽくなっているのがわかるだろう。
ペンタックスのデジタル一眼レフは、初代の*ist Dから好きなカメラだ。理由としては、ファインダーが見やすく、イメージャがCCDで、価格の割にはシャッター音がしっかりしており、単焦点レンズで好みのものが多い、などがあげられる。もうひとつ、筆者との相性がよいのか精度が高いのかは不明だが、AFもよく合う。600万画素機なので微妙なズレやブレがわからないだけかも知れないが。
AFの癖や、いろいろなシーンや光での色の出方と、それを表示する液晶の癖は、撮影効率をかなり左右する。もちろん一番知っているのはマイカメラのニコンD2Xなのは当たり前として、次に知っているのはたぶんこのペンタックスのデジタル一眼レフシリーズだろう。この連載では毎回使ったことのないカメラばかりで、不安要素が多い。しかし、このカメラは安心して撮影でき、今回も期待を裏切らなかった。
さらにまいちゃんは、グラビアが初めての割にポーズが決まり、いつもならスタジオを借りている時間ギリギリまでかかる撮影も、今回に限ってはテンポよく進行し、実質3時間未満で終わっていた。普段と比較してこの1時間の差は、カメラとモデルの差と言って間違いない。たぶん、天気が安定していればもっと早く終わっていただろう。
前回に少し触れたが、この日は一応晴れたものの雲の動きが速く、ひどい時は数秒間で3段以上露出が変化した。特に下ブロックの黒い水着を撮っていた時間帯は最悪だった。あまりにも露出がコロコロ変わるので、何回も撮影を中断した。掲載しなかったほかのカットを眺めると、露出は合っているものの、光の具合で色が白っぽかったり黄色かったり、オートホワイトバランスとはいえ完全ではないことがよくわかる。
今回、唯一の不都合(不都合というより、筆者の癖と言った方がいいだろうか)は、ボディ裏側にある[AE-L]ボタンだ。このボタンは、マニュアル撮影時に適正露出になるよう、絞りとシャッター速度がセットされる機能だ。意図的に使う時は便利なのだが、ちょうどグリップの上側にあるので、ときどき親指が触って撮影中に露出が変わってしまった。内蔵露出計が変化するのですぐわかるものの、ときどきこの機能を使うのでOFFにもできず、痛し痒しと言ったところか。
撮影中の写真の2枚目から、周りがかなり散らかっているのがわかる。ちょうど下ブロックの下段左を撮っている最中だ。この日は終了後、即機器を返却しなければならなかったため、ボディやレンズの箱も見える。この連載に限らないが、グラビアの撮影現場は、見えない部分に大勢の人がいたり、散らかっていたりと、なかなか壮絶なことになっている。(つづく)
actress 彩川まい@スターブリッジプロモーション
photographer 西川和久 PENTAX K100D Super FA 31mm F1.8 AL Limited + FA 43mm F1.9 Limited
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西川 和久 (にしかわ かずひさ)
1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機器としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、いろメロ待受@DWANGOのグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中!
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2007/08/10 00:18
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