3月は金曜が5週ある関係で、今週は特別編をお送りする。キヤノン IXY DIGITAL 10の製品版をお借りできたので、早速試してみることにした。同時に発表されたIXY DIGITAL 90との違いは、液晶パネルが2.5型(10)か3.0型(90)かと、デザイン、それに伴う価格の違いだけのようだ。手元に届いたIXY DIGITAL 10の外観は、昔の初代APS版IXYのようで妙に懐かしい。
キヤノン IXY DIGITAL 10の主な仕様は、有効画素数約710万画素の1/2.5型CCD搭載、最大記録画素数3,072×2,304ピクセル、ISO感度80/100/200/400/800/1600、35mm判換算35~105mm/F2.8~F4.9の光学三倍ズーム、バッテリーは専用充電式リチウムイオン電池NB-4L、メディアはSDHC/SDメモリーカード、2.5型約23万画素の低温ポリシリコンTFT液晶……そしてサイズは、85.9×19.4×53.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は125g。結構薄型だ。顔優先AF、顔優先AE、顔優先FEなどを搭載しているのも、今時のスペックと言えよう。
カメラのセッティングは、ISO80/100/200をシーンによって切り替え、ホワイトバランスは昼光色固定、JPEG/Super Fineで撮影した。使用したのは1GBのSDメモリーカードだが、それでも300枚以上撮影できる。ほかの画質系のパラメータはオリジナルのままだ。顔優先AF/AEも気になるので、AiAFのモードを顔優先へ切り替えた。掲載している写真はレイアウトに合わせ3:2へトリミングはしているものの、コントラストや色については一切触っていない。オリジナルの画像を1点だけ、私服の横位置カットにリンクしてある。
筆者は日頃、富士フイルムのFinePix F30をコンパクトカメラとして使っているが、まず一番の違いはデザインや厚み。これはIXY DIGITAL 10に完敗だ。IXYのほうが圧倒的にカッコいい! また初めて電源を入れた時に思ったのは、ライブビューがスムーズなこと。特にF30が遅いと言うわけではないのだが、IXY DIGITAL 10の方がより滑らかに表示する。問題は発色と、ISO400などの高感度の写り。ここが一番気になるところだ。
液晶パネルでは少し明る目に表示しているのか、事務所に戻ってPCのディスプレイで確認するとアンダー気味だった。さらに顔優先AEを使っているにも関わらず、シーンによっては+1/2~2/3EV露出補正する必要があった。顔優先AFは、逆光時にうまく動かないことも。発色やノイズに関しては個人的な好みもあると思うが、筆者的には普段使っているF30の方が良いように思う。テレ端では、IXY DIGITAL 10に限らずこのクラスのコンパクトデジカメはみな描写が甘くなるため、使わない方が無難だ。
時間がなく、カメラに慣れる前に撮影が終わってしまったが、これからの暖かい季節に、気楽に持ち歩いてカフェのカットのように遊びながら撮影するにはちょうどいい感じのIXY DIGITAL 10だった。
actress 青山リオ@アウラ・エージェント
photographer 西川和久 キヤノン IXY DIGITAL 10
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西川 和久 (にしかわ かずひさ)
1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機器としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、いろメロ待受@DWANGOのグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中!
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2007/03/02 01:00
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