ボディがほぼ同じニコンD200とFinePix S5 Pro。どちらがいいか? と聞かれると難しい問題だ。まず、S5 Proは価格レンジ的にワンランク上となる。軽くレンズ1本買えるだけの差があるので、予算的な問題で同じ土俵に上げられらないケースも考えられる。
それを無視したとして、筆者が使った感触で唯一、S5 ProがD200に劣る点は、画像の再生に少しもたつくことだ。露出のチェックなど、頻繁に再生するような撮影スタイルの人は、若干イライラするかも知れない。
これ以外は問題が無い。多くのフィルムシミュレーションモードを持ち、フィルムメーカーならではの色を出す。これに惚れてしまうとS5 Proとなる。今回は時間の関係で1種類しか試せなかったが、メーカーサンプルの色を見ると「これは!」と思うのは筆者だけではないと思う。
ただ、仕事でカメラを使う場合、故障したカメラの代替機など、プロサービスの存在が重要になる。ニコンはNPSというサービスがあるが、富士フイルムには無い。筆者の場合、2年に1度程度の割合でしか壊れないので(多くはシャッター関係)、それほど重要ではないものの、頻繁にサービスを受けている人にとっては死活問題。このサービスの有無がボディの選択より重要になるだろう。
もうひとつ考えられるとすれば、RAWの使用頻度だ。スーパーCCDハニカムのRAW現像は複雑で、一般的なイメージャより時間がかかる。最近のマシンで試していないので何とも言えないが、同じPCで1枚現像する時間の差が数秒なのか数十秒なのか、それによっても見方が変わる可能性がある。
趣味での現像は楽しいが、仕事での現像はあまり楽しくないことが多い。ちょっとボディの話から外れてしまったものの、後にふたつに関しては、趣味で使うなら問題無し、仕事で使う場合は悩みどころ……と、言った感じとなるのだろう。
最後に、筆者的にはあまり重要な差では無いが、メニューや構造やボタンの違いがあげられる。ほかにニコンのデジタル一眼レフを持っている場合(もしくは過去使っていた場合)、違和感があるだろう。同時に使うには、頭の切り替えが必要となる。逆に筆者同様、コンパクトデジカメもFinePixを使っているなら、何も考えずに扱えてしまう。
今年はカレンダー的には真冬と言うのに、東京は暖かい日が多い。3月号の撮影も運良く天気のいい日にあたって欲しいものだ。そろそろこのスタジオもパターンを撮り尽くしたので、別の場所を考えないと。
actress 水野ちはる@ディライトアソシエーション
photographer 西川和久 富士フイルム FinePix S5 Pro Ai AF Nikkor 35mm F2, Ai AF Nikkor 50mm F1.4
■ URL
バックナンナー
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/weekend_backnumber/
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西川 和久 (にしかわ かずひさ)
1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機器としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、いろメロ待受@DWANGOのグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中!
http://www.iwh12.net/blog/ |
2007/02/23 01:29
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