3週目の私服はISO200、水着はISO400で撮っている。他の設定は1週目から同じだ。実は、順番的には今回の水着を最初に撮っている。部屋は普段撮影で使わないメイクルーム。雰囲気を変えるためトライした。日の回りから、ここを最初に撮っておかないと、後は全く日が入らなくなってしまうのだ。それでもスタジオ入りした時は十分光があったものの、撮影開始の頃にはずいぶん太陽の位置が変わって、あまり光が入らなかった。多分ベストな時間は9時前後なのだろう。
私服の方も、ご覧のように幅の狭い斜光を反射させ、撮っている。もともとこのスタジオは、中庭と奥の部屋以外はドーンと光が入る感じではなく、季節によってもかなり変わるので毎回一苦労。ただどちらかと言えば、冬場の方が斜光で光が入りやすい。
液晶表示については、同社のコンパクト機とほぼ同じ。少し明る目に表示されるが、と言って、後でPCで見てアンダーだったというほどでもない。筆者は普段FinePix F30を使っているので、違和感は無かった。発色とともに、コンパクト型から一眼レフまで統一されている感じだ。
S5 Proならではの機能として「フェイスズームイン機能」があげられる。コンパクト機には顔を検出する技術「顔キレイナビ」を搭載しているが、その技術をズーム再生に流用しているのだろう。通常、ズームしつつ目の位置までスクロールしてピンを確認するのでけっこう面倒であるが、この機能を使えば、一発で顔の位置までは来る。
初めに少しだけAFの精度を確認するのに使い、問題無かったのでその後は使わなかったものの、グラビアやポートレートでのピンの確認には非常に便利だ。このようなデジタルカメラならではの機能は、大歓迎だ。
さてこのS5 Pro、慣れが必要と思われる部分がある。それは色の出方だ。初めに撮った水着が一番悪い例なのだが、肌色が思った色になっていない。普段使っているD2Xなら、この場所でこの光ならこんな色……と、感覚的にわかっているし、他社のカメラでも同じような傾向。あまり大きく外れることはない。しかしこのS5 Proは全く予想外の色に転ぶケースがある。
後半は慣れてきたのでそれらしい肌色になっているが、この初めの水着だけは赤とマゼンタカブリが凄かった。全体的に赤とマゼンタが多めに乗る傾向なので、バランスを崩すとこうなってしまうのだろう。
水着の上段左の写真はちょっとお遊び。それなりの枚数を撮って、終わろうと思ったのだが、サムネイルを見ると色味が無い。そこで持ってきてもらった水着を無造作に置いて、こんな感じで撮ってみた。このカットがあるのと無いのとでは、1ページに並んだ雰囲気が随分変わる。(つづく)
actress 水野ちはる@ディライトアソシエーション
photographer 西川和久 富士フイルム FinePix S5 Pro Ai AF Nikkor 35mm F2, Ai AF Nikkor 50mm F1.4
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西川 和久 (にしかわ かずひさ)
1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機器としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、いろメロ待受@DWANGOのグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中!
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2007/02/16 02:04
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