第3週目に使ったレンズは、私服は上段が50mm、中段が31mm、下段左が40mm、下段右が50mm。水着はすべて31mmになっている。水着で31mmが多いのは、撮影している部屋が6畳と引くに引けない事情からだ。
この連載を長くご覧いただいている読者の方ならおわかりだとは思うが、3月号はオフショットではなくメインカットで視線を外したり、変顔(?)したりと、これまでやってないパターンの写真が毎回何点か入っている。
理由は……と聞かれると特別にないが、あえてあげれば気候的に暑くも寒くもなくなりつつあり、筆者とモデルの双方に遊ぶ余裕がでてきたうえに、そろそろ決め決めのポーズを減らそうかと思っているから、といったところだろうか。
気候の問題は、カメラマンもモデルもそれなりに考えながら撮影している。極端に寒い日や暑い日、雨天などは、できるだけ実際にシャッターを切る時間を短く、必要最低限に抑えないと、無理して回しても結果の上がりが悪かったりする。
余談になるが、先月末に鎌倉へ音楽CDのジャケットを撮影しに行った時、天気は大雨で激寒、しかも「砂浜で海バックのイメージ」とクライアントから注文されたのだが、実際にシャッターを切ったのは1分未満。撮ったカットは30枚。雨の中で傘もささずにいると、多少濡れているのは絵になるが、限度を越えると使えない写真になる。で、30回目のシャッターで撮れたと思ったので終わりにした。これは極端な例かも知れないが、状況判断で現場を仕切るのもカメラマンの役目だ。
決め決めのポーズの件は、撮影から掲載までの日数に影響する。無難なカットにしないと、事務所側からNGが出る可能性がある。マネジャー同行の時はその場で大雑把にOKをもらうものの、なかなかそれが難しいケースもある。仕事の時も同様で、時間が限られている時は、とにかく先に押さえのポーズを撮って、それでも時間が残ったら遊びのカットを……と、進行状況に応じて対応する。とは言え、このあたりは経験値しだいなので、いきなりそうしようと思っても難しいかも知れない。
さて突っ込まれる前に書いておくが、水着左上のカットはもちろん水着を着ている。こんな感じで撮れば、着ていないように見えるテクニックだ。今回の遊びの中のひとつである。(つづく)
actress 秋本未莉( ピンクジャム プリンセス )@ドットシティ
photographer 西川和久 PENTAX *ist DL2 FA 31mm F1.8AL Limited, DA 40mm F2.8 Limited, FA 50mm F1.4
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西川 和久 (にしかわ かずひさ)
1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、いろメロ待受@DWANGOのグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中!
http://www.iwh12.net/blog/ |
2006/03/24 01:50
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