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10月号【秋葉ミキ + キヤノン EOS 5D】第2週

~常用に耐えるISO400


 前回初歩的なミスをしたと書いたが、実は今回掲載している午前中に撮った私服1点、水着1点はISO400になっている。前日の夜、事務所で軽くカメラチェックした時、ISO400に設定したまま元に戻さず、現場でも確認するのをうっかり忘れていたのだ。


 絞りはF4固定、平均的なシャッタースピードは1/800秒。ISO100に換算すると1/200秒。異様にシャッタースピードが速いので、気が付きそうなものであるが、何故かこの日はぜんぜんお構いなしに撮っていた。普段、カメラチェックした後はISO感度を一番低い値に戻し、撮影直前にも確認しているのだが、今回はどちらも抜けてしまった。申しわけない。

 運が悪い時にはさらに悪条件が重なる。ISO感度が上がるとダイナミックレンジは狭くなる。そこに衣装は白とピンクの私服、水着も白。白はもちろん低感度時より白トビしやすくなるし、ピンクは色がサチりやすくなってしまう。午前中は比較的曇っていたので、それだけは幸いだった。

 ただその分、ISO400時の画質チェックができた。驚くほどノイズが無い。一般的にフィルムではISO400が一番多く使われるが、そういった意味でこのクラスになればISO400を常用しても多少ダイナミックレンジが狭くなる以外は、問題無いだろう。


 フルサイズイメージャ搭載のこのカメラを使った感想は「思ったよりボケる」、「やっぱり50mmの単焦点は使いやすい」の2点だ。前者は、理論的にAPS-Cよりイメージャのサイズが大きいので被写界深度はより浅くなる。今回、絞りはF4固定で撮っているものの、普段使っているニコン D2Xより明らかにボケる。理屈ではわかっていたが、ここまでボケるとは思わなかった。もちろん、ボケやすいぶん、ピントはよりシビアになり、痛し痒しと言ったところだ。

 後者はAPS-Cサイズだと少し望遠気味になり、用途を選んでしまう50mmの単焦点が非常に使いやすいのだ。引いてもよし、寄ってもよし。またパースが自然なので、変に誇張されることも無い。写りもEF 24-105mm F4 L IS USMで私服を撮ったものと明らかに差が出ているのがわかる。シャープで抜けやコントラストもよく、ボケは綺麗で、色も乗る。AFの合焦率もこちらの方が良かった。もちろんファインダーから覗いた感じもGood。EF 50mm F1.4 USMは5Dユーザーへお勧めの1本と言えよう。

 撮影場所はこれまでに使った場所を、少しだけ違う位置から撮影した。特にこの水着のカットは運がよかった。普段ここまで潮は引かず、右上のように柱の間で撮ったり、右下のように柱の下にヒザ立ちすることができないのだ。潮の満ち引きはある程度、ネットで調べることができるが、実際その場所がどうなっているのかは、行って見ないとわからない。

 以前、ディレクターが事前にロケハンした桟橋が、当日予想より潮が満ちて桟橋の下で撮影できなかったということが実際にあった。結構メインのシーンだったので、頭をかかえてしまった……。ロケは自然相手なので、面白い反面、思った以上に時間がかかる。(つづく)

actress 秋葉ミキアウラ・エージェント
photographer 西川和久
Canon EOS 5D
EF 50mm F1.4 USM、EF 24-105mm F4 L IS USM




西川 和久
(にしかわ かずひさ) 1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、いろメロ待受@DWANGOのグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中! http://www.iwh12.net/blog/

2005/10/14 00:00
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