今週分を見て頂くとお気付きだと思うが、水着の写真は積極的に影を増やしている。影の多い写真が筆者的にテーマだったのだ。
ポートレートに限らず、いろいろな写真を見ていると、意外に影が多い。確かに光を回して撮影すると綺麗は綺麗なのだが、立体感が無く薄っぺらい写真になりやすい。ところが一般的にデジカメはシャドウが苦手。ハイライトは白トビを気にするのでギリギリまで色を付けているものの、事、シャドウに関してはいきなり黒潰れになり、陰のグラデーションは表現し辛い部分なのだ。丸みや立体感を出すには影は無くてはならない存在。それがデジカメでうまく色が出ないとなると、面白さは半減する。
筆者は過去、数え切れないほどのデジカメで写真を撮ったが、どうしてもある程度光をフラットにして撮っていた。サンプルとして使い易い綺麗な写真になるからだ。
ところがこのD2X、テスト撮影した結果、影のグラデーションがそれなりに出ることが解った。丁度水着を撮ったBARもイメージ的に影を使った方が面白そうだったこともあり、影をテーマに撮影することにしたのだ。
特にこの4週目の水着は、テーマ通りの写真をピックアップした。中でも真ん中の横位置は、その最たるものだろう。普通であればレフ板を置いて光を当てるところをあえて影を強調した。
影による肌のグラデーションはもちろん、ハイライトや眼の透明感、背景のボトルの色など、見事にバランスしている。筆者的にはかなり好きなテイストであり、これまでデジカメでは難しかったシーンだ。また、女性固有の体の丸みもこの影によって強調され、色っぽさが増幅される。もちろん好みもあると思われるので、真似する必要は全く無いものの、筆者の実験としては成功だったと共に、D2Xを気に入った部分でもある。
さて、そろそろ寒い季節も終わり、外も暖かくなってきた。もしかすると次号以降、水着の写真は浜などへ行き撮影できるかも知れない。今からどこへ行こうか考え中。ちょっと早いが海水浴気分も味わえるので楽しみである。
actress SACHI
photographer 西川和久 Nikon D2X Ai AF Nikkor 24mm F2.8D, 35mm F2D, 85mm F1.4D
special thanks BAR Lasile
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西川 和久 (にしかわ かずひさ)
1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、いろメロ待受@DWANGOのグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中!
http://www.cfc.co.jp/knishika/index.html |
2005/05/27 00:42
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