デジカメをキーワードにネットを散歩していると、肌色についていろいろ書かれている。あのカメラは黄色いとか青いとか抜群とか……。一番多く撮ると思われる被写体なので皆気になる部分なのだろう。
ただ単純に作例だけで比較するのはとても難しい話なのだ。肌色に限らず色は撮った時の色温度、そして周りの反射による色被りが影響を及ぼすからだ。特に外で撮ったものについてはほとんど判断基準にならない。例え複数のカメラを同じ時間帯に代わる代わる撮影しても分単位で時間が経つにつれ色温度は変わってくる上、レフ板を使った場合、少し位置が変わっただけでも違ってくる。特にこの時期はあっという間に色温度が変わってくるので尚更だ。
例えば私服のカットは晴れた時間帯と曇っている時間帯の2種類が混ざっている。晴れた時間帯は空き地の落ち葉の色が被っているので黄色っぽくなっているのがわかる。逆に横位置のカットは曇っている時間帯なので色被りは少ないものの、光量が無いので色乗りは悪い。特別今回のα-7 DIGITALの肌色が黄色っぽい訳でなく、その証拠に筆者のHPにある、α-7 DIGITALで撮った別の連載用の予告写真はサムネイルながらもそれっぽい肌色が出ている。もし完全比較するのであれば白堀のスタジオを使い、何らかのライティングで固定し撮り比べる必要があるのだ。ただそうするとコストがかさむので、何処もやっていないのが現状である。
逆にDVDビデオや写真集などの撮影では、あの時間帯にあの場所に行けばこんな色になる! という経験値がかなり重要になる。もちろん、毎日晴れるとは限らないので、天候によっての候補まで何パターンか考えている。
ただ、ひとつ言えるのは、富士写真フイルムのデジカメに関しては、他のメーカーと違い、強引に肌色を作っていると思われる。撮った時の色を忠実に再現するのか? 記憶色と呼ばれる脳内補完した色に最も近いものに仕上げるのか? メーカーのポリシーといったところだろうか!?
今回大型ストロボを使って撮影したのは、3週目でこんな話をしようと思って仕掛けたのではなく、場所の関係でたまたまである。気持ち赤味が不足している感じであるが、Photoshopを使い、赤のトーンカーブ中央を僅かに持ち上げるだけで補正可能な範囲だ。
話は変わるが、女の子は衣装が一杯あるところだと途端に表情が明るくなることが多い。特に今回のらいむちゃんは、コスプレイヤーということもあり、外の写真と比較してその差がけっこう出ている。もう少し気候が良くなったら、何時もの空き地に衣装をばら撒いてその中に埋もれている写真でも撮ってみようか!? なんて冗談で思っている。(つづく)
actress 星野らいむ
photographer 西川和久 KONICA MINOLTA α-7 DIGITAL AF Zoom 17-35mmF2.8-4(D), AF Zoom 28-75mmF2.8(D), AF35mmF1.4G, AF50mmF1.4
special thanks A・R・T PROMOTION
|
西川 和久 (にしかわ かずひさ)
1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、いろメロ待受@DWANGOのグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中!
http://www.cfc.co.jp/knishika/index.html |
2005/02/18 00:00
・記事の情報は執筆時または掲載時のものであり、現状では異なる可能性があります。
・記事の内容につき、個別にご回答することはいたしかねます。
・記事、写真、図表などの著作権は著作者に帰属します。無断転用・転載は著作権法違反となります。必要な場合はこのページ自身にリンクをお張りください。業務関係でご利用の場合は別途お問い合わせください。
|
|