特別インタビュー / サンディスク エクストリーム ポータブル SSD

いち早く使ってみた熱田護さん(モータースポーツ写真家)に聞く

睡眠時間を確保すべく……バックアップメディアに求める3つのポイントとは?

熱田護さん。すでに実戦投入しているエクストリーム ポータブル SSDとともに。

サンディスク「エクストリーム ポータブル SSD」を使ったプロ写真家に、その使い勝手や利便性を聞くこの連載。中井精也さん(鉄道写真家)、YUTAKAさん(スポーツ写真家)に続く3回目は、F1グランプリをはじめとしたモータースポーツ撮影の第一人者、熱田護さんの登場だ。

エクストリーム ポータブル SSDは、単にポータブルHDDの記録メディアをSSDに置き換えたものではない。写真家の意見を取り入れ、写真家がロケ先でバックアップを取るアイテムとして、一から企画された製品だ。

ノートPCとポータブルHDDをロケ先に持ち込み、バックアップを取る写真家は数多い。熱田さんもそのひとり。F1グランプリを追いかけて世界を飛び回る熱田さんの目に、エクストリーム ポータブル SSDはどのように映ったのだろうか。

(聞き手:曽根原昇)

バックアップは明け方まで続くことも

−−世界を巡ってF1世界選手権シリーズを撮影されている熱田さんですが、今回使われたエクストリーム500とエクストリーム900はどちらのGPから使っていますか?

夏の鈴鹿GPから最終戦のアブダビGPまでずっと使っていました。

−−ご使用されたエクストリーム500は240GB、エクストリーム900が1.92TBとうかがっています。その容量として熱田さんの撮影で足りますか?

240GBだと僕の撮影ではちょっと足りないですね。例えば、モナコGPになりますと全部で450GB以上は撮りますので。

サンディスク エクストリーム500 ポータブル SSD。ラインナップ中、最もベーシックな製品。容量は120GB・240GB・480GBの3種類。店頭予想価格は1万5,000円前後、2万円前後、3万5,000円前後の見込み。

−−450GB超も撮られるのですか!?

そんなに驚きですか(笑)。

モナコは1周の走行距離が短いので、マシンがたくさん回ってきて撮影のチャンスが多い。なおかつ背景などロケーションもいいので、必然的にたくさん撮ってしまいます。個人的に好きなサーキットということもありますね。

−−撮影する時のデータ形式は何でしょうか?

RAW+JPEGで撮影しています。僕はF1を美しく撮りたいので、フルサイズで画素数が十分なデジタルカメラを使います。そうすると、以前使っていたカメラだとバッファや転送速度の問題があって、連写では最後の方でシャッターが切れなくなってしまうことがあった。今使っている最新のカメラならRAW+JPEGでも12コマ/秒で撮り切ることができるので、それだけで撮影枚数は全然違います。

AF性能など他の性能も向上して、いわゆるアタリの写真も増えていますので、保存する画像はさらに増えています。デジタルカメラがどんどん進化してきていることで、撮影するデータの大きさもどんどん増えている状況です。

−−撮影したデータはどのように保存されているか教えてください。

CFのデータは消去したり上書きしたりせず、にそのまま日本に持ち帰ります。撮影現場ではそれをノートPCに移して保存、さらにノートPCからエクストリーム500に保存していたので、都合3つ同じ撮影データを保存していることになります。それくらい僕は怖がりで、それくらい僕にとって撮影したデータは大切なものなのです。

−−ノートPCやエクストリーム500への保存は宿泊先で作業されるのですか?

ノートPCとポータブルメディアに保存する作業はサーキットで終わらせます。ホテルに戻って横にベッドがあると寝てしまいますからね(笑)

僕の場合ですと1日の撮影が終わるまで途中でデータを保存する間はありません。ですから、撮影が終わってからプレスルームで保存作業をします。日曜日にレースが終わった時は特に遅くなることが多く、下手をすると朝方までかかります。誰もいなくなったプレスルームで深夜まで作業を続けて「ああ、今日もご飯食べられなかったな」となるわけです。その翌日、飛行機で日本に戻るのは体力的にも本当に辛くて切実です。

−−大変な撮影だとは想像していましたけど、そこまでとは……

そうした中で、今回エクストリーム500を使ってみたら本当に速くて驚きました。
最初にこの製品を渡された時にはあまりにも小さく軽いので、こんな小さなメディアでまさかポータブルHDDより公称で最大4倍のスピードがでる、ということが信じられずにいたのです。

ところが使ってみると言われていた通り本当に速い。それはもう、ウソだろ? と思うくらい速くてとてもビックリしたのを覚えています。

−−実際にはどのくらいの速さでしたか?

それについては気になりましたので、僕が使っているThunderbolt接続のHDDと今回のエクストリーム500の転送速度を比べてみました。全部で11.44GBの画像データをノートPCから転送してみたところ、エクストリーム500では約43秒、HDDが約1分35秒という結果。エクストリーム500なら半分以上の速さで転送終了です。

PCの画面には転送中に残り何分なんてグラフが表示されますよね? その減り方が、尋常でなかったのです。われわれカメラマンにとって、特にモータースポーツみたいに撮影枚数が多くなるカメラマンにとって、この転送の速さはすごい武器になります。

−−エクストリーム900の速度も十分でしたか?

エクストリーム900も同時に使っています。自宅のPCで、エクストリーム500からエクストリーム900に画像を転送するということも試してみました。この場合の転送速度は撮影現場でノートPCからエクストリーム500にデータを転送する場合とだいたい同じ速さでしたけれども、それでも十分驚きの速さでした。USB Type-Cでつなげられれば、さらに速くなったと思います。

上位モデルのサンディスク エクストリーム900 ポータブルSSD。SSDを2台搭載したRAID-0構成の製品で、インターフェイスにUSB Type-Cを採用。HDDと比べて転送速度は9倍と高速だ。容量は480GB、960GB、1.92TB。店頭予想価格は4万5,000円前後、7万5,000円前後、12万円前後の見込み。

−−エクストリーム900は自宅のデスクトップPC専用で使われたのですか?

エクストリーム900も現場に持って行きました。転送速度が速い大容量のポータブルメディアを気軽に持ち歩けるというのは嬉しいことです。

それと、撮影した画像の整理をする時、普段はいったんパソコンの中にデータを移して作業をするのですが、試しにエクストリーム900に入っているデータから画像の整理をしてみたのです。すると、セレクト作業時の動きがとても速くスムースで、大量の画像を扱っている場合でも作業の効率が非常によい。これなら仕事のフロー自体を変えていくというのもいいのではないかと思うようになりました。

バックアップメディアに期待する3つのポイント

−−熱田さんのお仕事、モータースポーツの撮影ですと、ポータブルメディアで重要なのは転送速度ということになりますか?

僕がポータブルメディアに求めていることを3つ上げると、第1は「信頼性」になります。なぜかというと、想いを込めて大事に撮った写真を無事に日本に持って帰るということが僕にとって一番大切なことだから。

HDDは可動部品がどうしても気になります。ブーンと回転する音もしますし、いつか壊れるのではないかという不安がつきまといます。実際、以前購入したポータブルHDDで、すでに壊れて動かなくなっているものも数台あります。

そういう意味でもエクストリーム ポータブル SSDは信頼性が高く、われわれの仕事にとって重要であると実感します。

撮影データを失うかもしれないという恐怖からの解放、何よりもまずこれです。

こちらは防滴タイプのサンディスク エクストリーム510 ポータブルSSD。容量は480GB。店頭予想価格は3万8,000円前後の見込み。
1月18日に行われたエクストリーム ポータブル SSDの発表会でも、熱田さんはバックアップメディアへの期待を述べていた。

−−なるほど、撮影した画像が写真家にとって最も重要ということですね。2番目は何でしょう?

2番目は「速さ」です。これは先ほどからお話していますように、これまでの倍以上、条件によってはそれ以上のスピードで撮影データの転送や整理の作業を終わらせることができる。

一連の撮影作業を終わらせて、今日、食事にありつけることができるのか、明日のためにも少しでも長く睡眠がとれるか、というのはやっぱり切実な問題ですからね。

−−3番目は?

3番目は「耐久性」です。これは「信頼性」にも繋がることですけど、(半導体など)使用されている部品が高品質であることと、衝撃や振動、温度変化に強い頑丈さを重視します。

SSDだと日々繰り返す作業の中でメディアが劣化して、ある日突然の故障してしまうという心配がこれまでよりずっと減ります。

−−特長をわかりやすく教えていただきありがとうございます。今後もポータブルSSDはご利用になられていきますか?

信頼性、速さ、耐久性とも、これまでのポータブルメディアにはない驚きの性能があることが分かりました。こんなに使えるアイテムであるなら、今後ポータブルSSDの可能性はさらに広がると思います。今年からのF1撮影では、もっともっと活躍してもらおうと思っていますよ。

熱田護さんのトークショーがCP+2016で!

カメラと写真のワールドプレミアショー「CP+2016」では、サンディスクも各種新製品をデモするべくブースを設けます。

そしてステージでは、プロカメラマン集団「エクストリームチーム」のメンバーによるトークショーやセミナーが連日開催される予定。熱田護さんも登場します。

詳しくはサンディスク CP+2016 イベント情報のページでご確認ください!

協力:サンディスク株式会社

曽根原昇

(そねはら のぼる)信州大学大学院修了後に映像制作会社を経てフォトグラファーとして独立。2010年に関東に活動の場を移し雑誌・情報誌などの撮影を中心にカメラ誌等で執筆もしている。写真展に「エイレホンメ 白夜に過ぐ」(リコーイメージングスクエア新宿)など。