ミラーレスで新品&お手軽MFレンズに挑戦!
レンズベビー Velvet 56 編
絞り開放の不思議な魅力!マクロも得意なソフトフォーカスレンズ
(2015/7/16 07:00)
ミラーレスカメラと相性が良いと言われているMF(マニュアルフォーカス)レンズ。特にソニーα7 IIは(そして8月7日発売のα7R IIも!)5軸手ブレ補正機構が内蔵されているため、それまでのα7シリーズより、MFレンズでの撮影が気軽に楽しめるカメラとして注目を浴びました。
MFレンズといえば、中古カメラ店に並ぶオールドレンズが思い浮かぶでしょう。見た目もクラシカルでかっこいいのですが、中古品ということで、とっつきにくく感じる読者も多いのではないでしょうか。
実はMFレンズには、新品で購入できる現行製品があります。しかも、比較的安く購入できるレンズも。
このプチ連載ではそうした手軽なMFレンズを4本選び、α7 IIに組み合わせて遊んでみました。
今回のお題は……
レンズベビー Velvet 56
- メーカー:レンズベビー
- マウント:キヤノンEF、ニコンF、ソニーA、ペンタックスK
- 開放F値:F1.6
- 焦点距離:56mm
- 絞り羽根枚数:9枚
- 最短撮影距離:13cm
- フィルター径:62mm
- 最大径×全長:68×85mm
- 重量:410g
- 希望小売価格:5万6,000円前後(税別)
撮影前の印象は……
- 初めて軟焦点レンズ(ソフトフォーカスレンズ)を使うけど、どんな写真になるのだろう
- 絞り開放付近のピントの合わせやすさはどうなんだろう?
今回、お借りできたのはニコンFマウントのタイプ。ブラックとシルバーのラインナップがありますが、シルバー(Velvet 56 SE)があるのはニコンF用とキヤノンEF用のみ。
撮ってみました
開放F値のF1.6を中心に、F4まで絞って撮ってみました。
ソフトフォーカスレンズといっても、画面中心はシャープ。周囲に広がるにつれてソフトになる描写です。明るく、ふわふわとレンズの端に向けてにじんで溶けるよう。絞り開放からF2にかけて、最初のうちはピントが合っているのかどうか不安になりました。ただし慣れれば、ピントの山もわかるようになってきます。
絞るにつれてソフト描写が目立たなくなり、F4辺りからぐっとシャープになる印象です。被写体によっては、端がぐるぐるとまわっているようなボケになって楽しい!
使いやすい焦点距離に加えて、最短撮影距離は13cm。テーブルフォトからスナップ、ポートレートなど、幅広い用途に使えるレンズかと思います。
ピントリングは軽すぎ重すぎず、鏡筒が勝手に伸び縮みするようなことはありませんでした。
レンズの前玉が奥に位置しているので、汚れなどがパッと見てわかりません。意識してまめにお手入れしたほうが良さそうです。
付属のレンズキャップはレンズ前にかぽっとかぶせるだけのカブせ式なので、なくさないように注意が必要です。
おまけ:α7 IIでMFレンズを使うときのプチテクニック(ピーキング機能)
MFレンズを使う際に強い味方になるのが、ピーキング機能です。カメラ側で「この辺りにピントが合っているようですよ」と判断した部分に、指定したカラーと濃さでEVFや背面液晶モニターに表示してくれるという機能です。
MENU→ピーキングレベルを選択します。
好みのレベルを選択します。
MENU→ピーキング色を選択します。
好みのピーキング色を選択します。
撮影モードにすると、ピントが合っていると判断された、エッジの立っている部分に赤い線が表示されるようになりました。
前回の「中一光学 CREATOR 85mm F2.0 編」でご紹介した、ピント拡大機能と組み合わせるとよりシビアなピント合わせができます。
次回は、Lomo LC-A Minitar1 Art Lens 2.8/32 Mを紹介します!