気になるデジカメ長期リアルタイムレポート

キヤノンEOS 70D【第1回】

お約束の“開封の儀”

 キヤノン「EOS 70D」が8月29日に発売された。キヤノンのデジタル一眼レフカメラの中級機に位置する2桁シリーズの最新機種だ。私は発売に先行して公開されたレビュー記事を担当させていただいたことから、みなさんよりも一足お先に手に取らせていただくことができた。

 そのおかげで暫くEOS 70Dをいろいろな撮影で試用できたのだが、予想以上の完成度の高さについつい物欲がメラメラと湧いてしまった。結局、間もなく馴染みのカメラ店で予約し、発売初日に購入と相成ったのだ。まさしく“ミイラ取りがミイラになった”状態なのである。そこで同じように物欲の炎がメラメラと燃えていることであろう読者のみなさんの代表として、ユーザー目線にて今後「長期リアルタイムレポート」を展開していきたいと思う。お付き合いのほどよろしくお願いしたい。

 さて購入して最初に行なうのが、お約束の“開封の儀”である。まずは購入したばかりの箱の中身を確認する。

今回購入したのはEOS 70Dボディと標準ズームレンズEF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STMがセットになったキットである。EF-S 18-135mm F3.5-5.6 IS STMとの組み合せキットも同時発売されているが、今回は基本キットといえるものを選択した。
キットの内容。EOD 70Dボディ、EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM、バッテリーパックLP-E6、バッテリーチャージャーLC-E6、インターフェースケーブルIFC-400PCU、EOS DIGITAL Solution Disk、使用説明書CD-ROM、ソフトウェア使用説明CD-ROM、ワイドストラップEW-EOS70D。なお、テレビなど外部モニターに映像を出力するためのAVケーブルは付属されていない。
EOD 70Dボディ。APS-Cサイズのイメージセンサーを搭載。有効画素数約2,020万画素。ついに中級機である2桁シリーズEOSにも2,000万画素オーバーの時代がやってきた。
キットに付属する標準ズームレンズEF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STMのマウント部は樹脂製。レンズとしては廉価な製品だし強度も十分なのだろうけど、中級機に付属するレンズとしてはちょっと心もとない。もっともボディのみで購入する場合とレンズキットとして購入する価格とでは1万円程度の差でしかないのだが。
EOS 70DにEF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STMを装着したところ。意外となかなかの精悍な姿となる。驚いたのはこの組み合せにおいてはとても軽量であることだ。バッテリー込みで実測961g(メモリーカードなし)と1Kgを切っている。
EOS 70Dの背面。搭載モニターは3型約104万ドットとEOS 60Dと同等。ボディのフォルムが若干EOS 60Dよりも大きくなり、ボタン配置がいくつか変更された。EOS 60Dとの比較画像はこちらで詳しく見る事ができる。
フリーアングル液晶モニターを開いたところ。タッチパネル方式を採用したことにより、画面に触れることでの操作および撮影が可能になった。
フリーアングルモニターを閉じたところ。撮影しないで持ち運んでいるときやカメラバッグにしまうときなどは、モニター保護になるので安心感が増す。ときには閉じたままで撮影してもいいかも。
ボタン・ダイヤル類の基本レイアウトはEOS 60Dと変わらず。ただしボタンは若干であるが高くなり、より押し易く、またモードダイヤルは直線的な造形となるなど、全体的に彫りの深いくっきりと際立つデザインとなった。
非常に精悍なイメージとなった軍艦部。モードダイヤルからはシーンへのダイレクトモードがなくなった。
メモリーカードスロット。SDXC/SDHC/SDメモリーカードが使用可能(UHS-Iカード対応)。残念ながらダブルスロットではない。
バッテリーはLP-E6。EOS 60DやEOS 5D Mark IIIと共用できる。当たり前のようだが、複数の機種を併用するにはこれが結構重要な要素。そうでないと泊まりのロケ等の際には複数種類のバッテリーにバッテリーチャージャーまでも持って行かないといけないので大変である。
インターフェース部。リモコン端子(RS-60E3用)、外部マイク入力端子、HDMIミニ出力端子、映像/音声出力・デジタル端子がふたつの樹脂カバーで覆われている。ちなみにEOS 70Dで使用できるリモートスイッチはRS-60E3で、EOS Kissシリーズと同じもの。EOSの1桁シリーズで使用するリモートスイッチRS-80N3やタイマーリモートコントローラーTC-80N3は使用できない。
EOS 70DはGPSレシーバーGP-E2にも対応した。これにより撮影画像にGPSで取得した位置情報や撮影の方角などをExifデータとして書き込める。
いわゆるパンケーキレンズと呼ばれるEF 40mm F2.8 STMを装着したところ。なかなかにコンパクトなカメラとなる。このレンズもSTM(ステッピングモーター)内蔵レンズなので、動画撮影時などでも駆動音が小さくて済む。
いま話題のF1.8通しのズームレンズ、SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSMを装着してみた。ボディサイズに比べてレンズがかなり大きく感じるが、このレンズがEOS 70Dが持つポテンシャルをどれだけ引き出してくれるのかとても興味深い。いずれ実写画像も公開する予定なので乞うご期待。

 なにはともあれ、めでたくEOS 70Dが私の手元にやってきた。そこでまずは購入してそのままの状態のまま、いろいろな被写体でスナップ撮影を行なってみた。レンズはキットレンズのEF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STMのみを使用。ピクチャースタイルはオート、オートライティングオプティマイザは標準にセット。ホワイトバランスはオートか太陽光で撮影した。

  • 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
  • 縦位置で撮影した写真のみ、無劣化での回転処理を施しています。
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/200秒 / F3.5 / +0.3EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:オート / 18mm
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/40秒 / F5 / +0.3EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:オート / 46mm
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/100秒 / F5.6 / +0.3EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:オート / 43mm
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/500秒 / F5.6 / 0EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:オート / 41mm
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/125秒 / F5.6 / +0.7EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:オート / 18mm
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/100秒 / F5.6 / 0EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:オート / 41mm
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/50秒 / F5.6 / -1EV / ISO6400 / 絞り優先AE / WB:オート / 20mm(撮影協力:エムズシステム
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/80秒 / F5.6 / -0.3EV / ISO3200 / 絞り優先AE / WB:オート / 21mm(撮影協力:エムズシステム
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/40秒 / F5.6 / +0.7EV / ISO3200 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 40mm(撮影協力:エムズシステム
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/50秒 / F5.6 / 0EV / ISO3200 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 33mm(撮影協力:エムズシステム
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/80秒 / F5.6 / +0.7EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 18mm
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/100秒 / F5 / +0.3EV / ISO800 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 44mm
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/1600秒 / F5.6 / +0.3EV / ISO800 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 55mm
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/250秒 / F5.6 / +1EV / ISO400 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 47mm
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/20秒 / F5 / -0.7EV / ISO400 / 絞り優先AE / WB:太陽光 / 24mm
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/60秒 / F4.5 / 0EV / ISO800 / 絞り優先AE / WB:オート / 18mm(撮影協力:PORTO ITALIANA
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/40秒 / F4.5 / 0EV / ISO800 / 絞り優先AE / WB:オート / 24mm(撮影協力:PORTO ITALIANA
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/30秒 / F4.5 / 0EV / ISO1600 / 絞り優先AE / WB:オート / 18mm(撮影協力:PORTO ITALIANA
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/60秒 / F4.5 / 0EV / ISO1600 / 絞り優先AE / WB:オート / 24mm(撮影協力:PORTO ITALIANA
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/60秒 / F4.5 / -0.7EV / ISO1600 / 絞り優先AE / WB:オート / 22mm(撮影協力:PORTO ITALIANA
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM / 1/200秒 / F5 / -0.7EV / ISO1600 / 絞り優先AE / WB:オート / 44mm(撮影協力:PORTO ITALIANA

 実際にEOS 70Dでスナップ撮影を行なったがとても軽快だ。EOS中級機だけにAFも速く迷う事もほとんどない。初級機であるEOS Kissシリーズとはやはり格が違うという印象を持った。今回、EOS 70Dを購入するに至った理由の1つがこの撮影時の軽快感だ。プロ機の攻撃的なそれではなく、また35mmフルサイズ機の重厚感でもない、中級機ならではの軽快感が久々に心地良いのだ。

 もちろんそれ以外にもライブビュー撮影時のAF性能向上だとか、Wi-Fi機能の内蔵だとかEOS 70Dを選ぶべき要素はいっぱいある。これらは今後じっくりと検証していきたいと思っているので、ぜひとも今後のレポートをご期待いただきたい。

礒村浩一

(いそむらこういち)1967年福岡県生まれ。東京写真専門学校卒。広告プロダクションを経たのちに独立。人物から商品、建築、舞台など幅広く撮影。近年は自然と人の営みをテーマに作品展/セミナー/ワークショップを各地にて開催。Webサイトはisopy.jp Twitter ID:k_isopy