デジカメアイテム丼

小型カメラ向け速写ストラップマウント「C-Loop mini」

ミラーレスや高級コンパクトに最適 カスタマイズで使いやすく

カメラの三脚穴に取り付けることで、カメラを反転させて提げられる「C-Loop」。アメリカのカスタムSLR社製で、BLaKPIXEL(ブラックピクセル)が扱っている。

C-Loopのストラップ取り付け部は360度回転するのが特徴。ストラップがよじれたり絡まったりすることなく、常に安定した構えができる。さらに素材はアルミ削り出しで堅牢性と質感の高さを実現している。

カスタムSLR社のC-Loop mini

従来のC-Loopは一眼レフ向けの大きさだったが、ミラーレスカメラや高級コンパクトにフィットする小型の「C-Loop mini」が登場した。ここではOLYMPUS OM-D E-M5 Mark IIと、パナソニックLUMIX DMC-LX100に装着してみた。

ミラーレスカメラで使いやすい小型のC-Loop

C-Loop miniは、C-Loopよりひと回り以上小さい。しかし、360度回転するC-Loopの特徴はC-Loop miniでも同じ。機能は全く変わらない。

ただカメラの取り付けは、C-Loopは格納式のつまみを回すのに対し、C-Loop miniは上部全体を回して装着。さらにコインを使って増し締めする。小さくても確実な固定ができ、安心感が高い。

左が一眼レフ用のC-Loop。右がミラーレスやコンパクト用のC-Loop mini。大きさがこれだけ違う
カメラの底部と触れる部分はゴムがあり、カメラを傷つけず、しっかり固定もできる

ループ部分にはストラップを取り付ける。ここではカスタムCLR社純正のストラップ、「速写グライドストラップ」を使用した。速写グライドストラップは、ショルダーパッド、ストラップテープ、バックルに分割できる。

装着の仕方は、C-Loop miniのループ部分に先端部分を通し、バックルに入れてロックする。そしてストラップテープとショルダーパッドを接続し、C-Loop miniをカメラ取り付けて完成だ。

カメラへの装着は、まずストラップの先端部分をC-Loop miniのループ部分に通す
続いて先端部を速写グライドストラップのバックル部分に通し、ロックさせる
カメラの三脚ネジ穴に、指で回して装着する
さらにコインで増し締めして、緩まないようにする
ストラップのテープ部分やショルダーパッドを接続して完成。こちらはOLYMPUS OM-D E-M5 Mark IIに装着した状態。C-Loop miniはジャストフィットだ
C-Loop miniと速写グライドストラップを、パナソニックLUMIX DMC-LX100に装着した状態。こちらもフィットしている
速写グライドストラップは、テープ部分、ショルダーパッド、バックルに分けられる。テープとショルダーパッドの接続部分は可動するため、しなやかに動く

専用ストラップのフィット感も◎

一見すると、ミラーレスカメラやコンパクトカメラにはやや大柄に感じるが、肩へのフィット感は抜群だ。カメラが小型軽量でも、ショルダーパッドが肩から浮くことがない。しかもC-Loop miniは360度回転するのと、ジョイント部分も可動するため、カメラの上げ下げが実にスムーズ。ショルダーパッドが肩からずれることもない。

C-Loop miniと速写グライドストラップを組み合わせてカメラを提げたところ
提げたカメラに手を添えるとそのままグリップできる
カメラをグリップしたまたストラップ上をスライドすることで、素早くカメラを構えることができる
カメラを外したいときにはバックルですぐに取り外せる
カメラの動きを制限するストッパーが2カ所に付いている。好きな位置でロックすることで、移動中などにカメラが不用意に動かないようにできる
ショルダーパッドは幅広でフィット感も良い

また横位置だけでなく、カメラを縦に構えてもバランスが崩れない。そしてカメラの移動域を調節できるのも親切だ。撮影時はカメラが構えられるように移動域を広く、歩行時はカメラが腰の位置で揺れずに安定するよう、移動域を狭くできる。フィット感と使いやすさにこだわっていることを感じた。

C-Loop miniはカメラの動きに合わせて回転するため、縦位置でも問題なく構えられる

特にミラーレスカメラは小型軽量でフットワークが軽い。C-Loop miniはミラーレスでアクティブに撮影する人にイチオシできる。

LUMIX DMC-LX100を提げたところ
高級コンパクトデジカメにも好適のストラップだ
C-Loop miniは自在に回転するのが使いやすさに繋がっているのだろう

ハンドストラップと併用でさらに使いやすく

またカスタムSLRのハンドストラップを使用する際にもC-Loop miniが活躍する。装着はハンドストラップの上部のテープ部分をカメラのストラップ金具に、下部のテープをC-Loop miniに通す。

カスタムSLRのハンドストラップ
ハンドストラップのテープをC-Loop miniのループに通す。余ったテープ先端は、パッド内部に収納できる
パワーバッテリーホルダーHLD-8を装着したE-M5 Mark IIにハンドストラップを取り付けた状態

C-Loop miniは回転するため、しっかり手にフィットし、カメラをより確実にホールドできる。ただミラーレスカメラは小型なので、バッテリーグリップなどとの併用がおすすめ。ここでもE-M5 MarkⅡ用のパワーバッテリーホルダーHLD-8を使用した。

このような形でカメラをホールドできる
構えたところ。ミラーレスカメラの場合、バッテリーグリップと組み合わせるとちょうど良い
縦位置撮影のイメージ

パッド部分は速写グライドストラップのショルダーパッドと同じくソフトな素材で快適。手とカメラが一体になったような感覚になる。さらに付属の3穴金具を使用すると、速写グライドストラップとハンドストラップの両方を取り付けることが可能だ。なお3穴金具は、上部側に装着すると一般的なネックストラップにも対応する。

ハンドストラップに付属している3穴金具
ストラップ先端部を、3穴金具の二つの穴とC-Loop miniに通す
ハンドストラップのテープを3穴金具のもうひとつの穴に通して固定する
これで速写グライドストラップとハンドストラップの両方を取り付けることができた
カメラを提げたところ
C-Loopは、アイテムを追加できる拡張性も特徴だ

レンズキャップホルダーでキャップの紛失を防止

さらにBLaKPIXEL製のレンズキャップホルダーも使用した。これはレンズキャップとカメラを接続することで、キャップの紛失を防ぐアクセサリー。

BLaKPIXELのレンズキャップホルダー。ヘッド部分とボディ側の接続バックルや、4本の輪ゴムがセットになっている
取り付けは、まずヘッド部分のシールを剥がす
レンズキャップにヘッドを貼る。ここではシルバーを使用。黒いレンズキャップとのコントラストが綺麗だ
接続バックルをカメラ側のストラップ取り付け部に装着
ヘッド側のコードと接続
これで完成。キャップを落として紛失する心配がない。なおレンズキャップだけでなく、フードの脱落防止にも使える
付属の輪ゴムにバックル部分を通す
輪ゴムをレンズ鏡筒に固定
レンズだけでレンズキャップホルダーを接続できる
C-Loop miniにレンズキャップホルダーを装着してみた。こんな使い方もできる

カメラ取り付け側とレンズキャップ側はバックルで接続。バックルから外せばレンズ交換に対応する。レンズキャップ側は、ヘッド裏側がシールになっているので、キャップに貼り付けるだけ。ヘッドはアルミ削り出し。ブラック、ブラウン、レッド、オレンジ、ブルー、パープル、シルバー、ピンクの8色をラインナップし、アルマイト着色加工という豪華さだ。

またコードはシリコン製で弾力がある。そして付属の輪ゴムを使うと、レンズ鏡筒に装着が可能。素早くレンズ交換したい人におすすめだ。もちろんC-Loop miniに装着することもできる。レンズキャップの紛失を防ぎ、見た目のアクセントとしても楽しい。

 ◇           ◇

カメラを反転させて提げられるストラップは、様々なメーカーから発売されている。その中でカスタムCLRは豊富なシステムで自分好みのストラップに仕上げられるのが特徴だ。

ストラップはフィット感と使用感が優れていると、写真を撮る楽しさが確実に増す。一瞬のチャンスを逃さないよう、撮影に集中したい人に見逃せないストラップシステムだ。

協力:BLaKPIXEL(ブラックピクセル)

藤井智弘

(ふじいともひろ)1968年、東京生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1996年、コニカプラザで写真展「PEOPLE」を開催後フリー写真家になる。現在はカメラ雑誌での撮影、執筆を中心に、国内や海外の街のスナップを撮影。公益社団法人日本写真家協会会員。