拝見!プロのカメラバッグ

大浦タケシ:スナップ撮影で使いやすいメッセンジャーバッグ

Nikon×MILLET、オールドテンバを愛用中

 数あるカメラ用品の中でも、多くのカメラ愛好家にとって欠かせないのがカメラバッグだろう。それだけに、プロがどのようなバッグを使い、中に何が入っているのかは気になるところだ。

 本連載は各分野の写真家に、愛用のカメラバッグとその中身を披露してもらう企画だ。第1回は、本誌やカメラ雑誌で長年活躍している大浦タケシ氏に登場頂いた。

大浦氏愛用の「Nikon×MILLETアクティブメッセンジャーバッグ」。

普段使いには十分な容量

 大浦氏は宮崎県都城市出身。日本大学芸術学部写真学科在学中に編集プロダクションで撮影の仕事を始め、卒業後はデザイン会社でディレクターを務めた。35歳でフリーになり、その後はカメラ誌などで撮影テクニックの解説などを執筆している。最新のデジタルカメラからクラシックカメラまで幅広く精通し、近年はオールドレンズに関する著作も多い。

 また、大浦氏はライフワークとして夜景の撮影も行なっている。夜景と言っても、まだ空に明るさが残っている時に撮るというこだわりがあるそうだ。

大浦氏の作品「蒼き刻」(北池袋)。ソニーα7 / スーパーアンギュロンR 21mm F4。メタボーンズマウントアダプターおよびジッツオ三脚使用。

 そんな大浦氏が普段の作例撮影などで使っているのは「Nikon×MILLETアクティブメッセンジャーバッグ」。2010年にニコンダイレクトから発売されるや「すぐに買った」という。

発売は2010年。このブラックの他にトリコロールというカラーもあったが、今買えるのはブラックのみ。

 「両手が空くし、前に回してすぐにカメラを取り出せるんです。使い勝手が凄くいい。ニコンのカメラに限らず節操なく入れています(笑)」とのこと。3年使ってだいぶくたびれてきたそうだが、まだまだ使い続けたいと言うことで、今月同じものをもう1つ購入したという。

大浦氏の町歩き撮影のスタイル。夜景撮影の時は三脚も持ち歩く。

 仕事で主に使うのは、キヤノンEOS 5D Mark III、EOS 7D、ニコンD800、D7100。その他にもソニーα7、サイバーショットDSC-RX1、ライカMモノクロームなども所有している。

 普段はこのバッグに一眼レフカメラ1台、レンズ2〜4本程度を入れて撮り歩く。70-200mm F4クラスが入るのも気に入っているポイントという。また、インナークッションとバッグの隙間は薄いものを入れる収納スペースとして活用している。この時期は、冬はマスクと使い捨てカイロを入れるのに重宝しているとのことだ。

 一方、夏にはポーチを付けてペットボトルを持ち歩けるようにする。「地方に行ったときなどは、何も無いところで撮影することもありますから」。

AF-S DX Zoom-Nikkor 17-55mm F2.8 G IF-EDを装着したD7100(中央)、AF-S DX NIKKOR 10-24mm F3.5-4.5 G ED(左)、AF-S NIKKOR 70-200mm F4 G ED VR(右)を収められる。
バッグの中身。音楽プレーヤーとしてiPhoneとは別にiPod touchも持っていく。

 撮影に欠かせないグッズは? と聞くと、ユーエヌの「モニタリングルーペ」を挙げた。「老眼で液晶モニターが見にくいので助かります」とのこと。撮影画像の確認の他、ライブビュー撮影でも使うそうだ。

 また、音楽が好きなことからiPod touchを音楽プレーヤーとして持ち歩く。「iPhoneでも音楽は聞けますが、バッテリーをセーブするためにプレーヤーとして用意しているんです」とのこと。またiPod touchにはiPhoto経由で写真を送り、ポートフォリオとしても活用しているという。なお、撮影の時はパソコンやタブレット端末は持ち歩かないそうだ。そして、夜の撮影ではライトも入れて行く。

カイロやマスクをインナークッションとバッグの間に収納する。インナークッションは痛んだためエツミ製のものに交換している。
大浦氏は故郷にある霧島神宮のお守りをすべてのカメラバッグに付けている。
ストラップは気分によって変えるという。左はフェンダーのギター用ストラップをカメラ用にした珍しい製品。右の2つはユーエヌのチロリアンストラップ。

オールドテンバも現役

 もう1つ、大浦氏が長年愛用しているのがテンバのショルダーバッグだ。どれも現在は生産を終了したモデルだが、今も機材が多いときにはこれを担ぐ。

 往年のテンバPシリーズと言えば、当時はドンケと人気を二分するプロの定番だった。「当時は銀一が扱っていて高級ブランドでした。アメリカに憧れていた時代で、Made in USAのテンバは持っているだけで“カリフォルニアの風”という感じでしたね(笑)。その頃、私の中ではテンバとジッツオを使うのがプロカメラマンのイメージでした」と大浦氏。

現役で使っているオールドテンバのコレクション。上の4つがテンバPシリーズ。手前の小ぶりなバッグはファンが多かったテンバ2。最近エツミがClassic TENBA2として復刻した。

 「テンバは機能性に優れているんですね。それまでカメラバッグといえば銀箱か革製が主流。テンバは新素材を使い、ベルクロのパーティションで区切れる新しいバッグでした。これにモードラを付けたキヤノンNew F-1を入れて現場に行ったものです。学生の頃から使っていましたから、私にとってカメラバッグの原点ですね」と振り返る。

 同型の生産が終了してからは、地方のカメラ店をいくつも探してデッドストックを手に入れたという。中古で良い出物があれば今でも欲しいというが、なかなか状態の良いものは無いそうだ。

ストロボでの撮影で使用するというセコニックの露出計とカラーメーター。購入したのはだいぶ前だそうだが、付属のポーチがテンバ製でしっかりしており気に入っているとのこと。

 さて、大浦氏にカメラバッグを選ぶ上で一番大切にしているのは何かと聞いてみた。「ブランドや見た目もありますが、やはりクッションの厚みですね。今回お見せしたバッグはその点がしっかりしているんです」とのこと。命の次に大切なものを入れるプロらしい答えだった。

―告知―

2月13日木曜日からパシフィコ横浜で開催されるCP+2014のマンフロットブースで、大浦タケシ氏がトークショーを行なう。ジッツオ派の同氏とマンフロット派の旅写真家 小原孝博によるトークバトルとなっている。トークショーでは、Facebookなどでの連動プレゼントも企画されている。

あなたは、どちら派? マンフロットvsジッツオ
  • 2月13日木曜日:16時15分〜17時15分
  • 2月14日金曜日:12時30分〜13時30分、15時15〜16時15分
  • 2月15日土曜日:13時15分〜14時15分

(本誌:武石修)