デジカメドレスアップ主義
クアトロにかけたケース2つの本気っぷり
SIGMA dp2 Quattro
Reported by澤村徹(2014/11/21 10:00)
2014年に発売されたカメラの中で、シグマdp Quattro(クアトロ)シリーズはもっとも過激なデザインと言って差し支えないだろう。レンズ一体型カメラは小型軽量を目指すのが一般的だが、並み居るミラーレス機よりも大きく、なおかつ未曾有のボディデザインで我々の前にあらわれた。あのときの衝撃はいまだ記憶に新らしい。
そのdp Quattroシリーズ向けに、リコイルとユリシーズからほぼ同時期に専用レザーケースが登場した。異端児dp Quattroに相応しく、どちらもこだわりに満ちたケースである。
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リコイル
まず、リコイル製から見ていこう。dp Quattro H.D.L/ハイグリップタイプケースは、リコイルのオーナー兼デザイナーであるレザーアーティストDai氏が、自らひとつずつ手がけた製品だ。そのディテールへのこだわりは、ひと目見ただけで十分に伝わってくるだろう。本ケースは既存のリコイル製品とは別ラインの、Dai crafts collectionのひとつである。「工芸品」という位置づけで様々な意匠を凝らしたレザーケースだ。
- カメラ:シグマ dp2 Quattro
- ケース:リコイル Dai crafts collection dp Quattro H.D.L/ハイグリップタイプケース
- ストラップ:リコイル Combat style / Padded shoulder strap(ブラック×ブラウン)
スモールポーチ、ブローギング(穴飾り)、レースアップ、そしてクロスステッチ。既存のカメラケースにはない要素がこれでもかと並ぶ。取り付けは真鍮ネジを用いるが、底部にネジが組み込まれ、指でまわして三脚穴に固定する。コインなどを必要としない上、この所作が撮影前の儀式のようで、ほどよく気持ちを高めてくれる。
ストラップはリコイルのパッテッドショルダーストラップを組み合わせた。本製品は「ホールド感抜群のグリップスタイル」で試作品を紹介したことがあるが、晴れて製品化され、現在はカラーバリエーションまで用意されている。低反発クッションを封入した重機材にも対応するストラップだ。
ユリシーズ
次にユリシーズ製のケースを見ていこう。同社はカメラケースのことをボディスーツと呼んでおり、カメラ全体を包み込むデザインを特徴としてきた。レザーでボディを守るという実直なコンセプトだ。
しかしながら、最近は軍艦部にダイヤルやボタンを満載した機種が増え、ボディスーツとは言えハーフケースの延長線にあるようなケースが見受けられた。その点今回のdp Quattroボディスーツは、正真正銘ボディスーツである。上から下まで、前から後まで、丸ごとレザーで包み込んでいる。GR DIGITALやNEX-5用のボディスーツを愛用していた人なら、感涙モノの仕様だろう。dp Quattroシリーズはグリップまわりが複雑な曲線で構成されているが、ユリシーズのボディスーツはその形状にぴったりと寄り添う。このフィット感はユリシーズだからこそなし得る境地と言えるだろう。
- カメラ:シグマ dp2 Quattro
- フード:シグマ LH4-01
- ファインダー:シグマ VF-41
- ケース:ユリシーズ DP Quattro Body Suit(チョコレート)
- ストラップ:ユリシーズ リストストラップ アルチェーレ(チョコレート)
- ストラップ:ユリシーズ レザーストラップ クラシコ・グランデ(チョコレート)
- ボトムグリップ:ルミエール Bottom grip T
ストラップは同社のリストストラップ、アルチェーレを選んだ。dp Quattroシリーズはレンズ一体型デジタルカメラとして大型なので、ホールド感の良いストラップを選びたいところだ。また、片手持ちでは不安定なので、ルミエールのボトムグリップTで両手持ちでのホールド性向上を狙ってみた。これらを組み合わせた姿はスタイル面でもよく調和しており、dp Quattroのアグレッシブな姿勢をうまく強調してくれるだろう。