デジカメドレスアップ主義

広角28mmのドレスアップセオリー

ニコンCOOLPIX A

 広角28mmはハイエンドコンパクトの激戦区だ。単焦点モデルならリコーのGRやシグマDP1 Merrill、ズーム機ならオリンパスXZ-2やパナソニックDMC-LF1など、枚挙に暇がない。この激戦区に新たに名乗りを上げたのが、ニコンのCOOLPIX Aだ。単焦点の広角28mmハイエンドコンパクトは、ドレスアップのベースボディとしてかねてから人気がある。COOLPIX Aの直線を活かした硬派なデザインは、まさにドレスアップの適材だ。リコイルの新作ケースやクラカメ用アクセサリーを使い、早速COOLPIX Aをドレスアップしてみた。

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  • ボディ:ニコンCOOLPIX A
  • ケース&ストラップ:リコイル COOLPIX A用ミリタリーエイジングケース/Hi/Aセット
  • フード:ニコン アダプターリング UR-E24 レンズフード HN-CP18セット(ブラック)
  • ファインダー:フォクトレンダー 28/35ミリミニファインダー(生産終了品)

 昨今、リコイルは新作リリースが実にタイムリーだ。COOLPIX A用ケースの投入も早く、しかも個性的なデザインに仕上がっている。特徴的なのがグリップまわりだ。COOLPIX Aは元々グリップを搭載している。通常のケースではこのグリップが隠れてしまうが、リコイルはあえてグリップを露出させるデザインを採用した。ただし、グリップ自体はさほど厚みがないため、レザーの厚みで埋没してしまう。そのためさらに側面にグリップを追加し、ホールド性を損なわないように配慮している。機能性もさることながら、グリップがふたつ並んだデザインが斬新だ。

 レンズフードは純正品を選んでみた。ライカファンであれば、このフードを見た瞬間に思わずニンマリと笑みを浮かべてしまうだろう。ライカの純正アクセサリーに12501というレンズフードがある。スーパーアンギュロン21mm F4やエルマリート28mm F2.8向けの広角フードで、樹脂製ながらも存在感があり、人気の高いアクセサリーだ。今回のCOOLPIX A純正フードのデザインは、この12501を彷彿とさせる。しかも金属製で高級感があり、ドレスアップのキーアイテムになってくれるだろう。

リコイルのミリタリーエイジングケースはハンドストラップ付きで2万4,500円
側面のスイッチにイージーアクセスできる。ニコンのロゴを隠さないタイプもラインナップ
背面は大きく開き、ボタン操作を妨げない設計だ。タイトフィットで装着時のゆるみはない
付属の真鍮製のネジで三脚穴に固定する。縦吊り用のDリングも装備している
ツイングリップスタイルがこのケースの真骨頂だ。レザーはムラ感のある染めを施している
同素材のハンドストラップが付属する。レザーケース単体の販売も行っている
フックボタンを外し、内側のネジをゆるめてからカメラに装着する

  • ボディ:ニコンCOOLPIX A
  • アダプター:ニコン アダプターリングUR-E24(ブラック)
  • フード:MSオプティカル M46システムスリットフード
  • ファインダー:フォクトレンダー28mmビューファインダーM(ブラックペイント)

 ここではGR DIGITALカスタマイズの定番アクセサリーを使い、COOLPIX Aをドレスアップしてみた。フードはMSオプティカル製で、46mm径のスクリュー式だ。これはニコン純正のアダプターリングに直接装着できる。もともとビオゴン28mm向けのフードなので、COOLPIX Aと組み合わせてもケラレなしで撮影可能だ。

 外付けファインダーはフォクトレンダーの28mmビューファインダーMを選んでみた。純正の光学ファインダーDF-CP1と同じ丸型だが、テーパーの効いたデザインが特徴だ。クラシカルなスタイルを作りやすい外付けファインダーである。

M46システムスリットフードは1万3,650円。ハヤタカメララボなどで取り扱いがある
28mmビューファインダーMは2万4,500円。ブラックペイントの光沢が美しい
フォクトレンダーがラッパ型であるのに対し、純正外付けファインダーは円筒形に近い

  • ボディ:ニコンCOOLPIX A
  • アダプター:ニコン アダプターリングUR-E24(ブラック)
  • フード:コニカM-ヘキサノン 28mm F2.8用フード
  • ファインダー:ライツSLOOZ

 ハイエンドコンパクト機のドレスアップでは、クラシックカメラのアクセサリーを流用したスタイルが人気だ。ここではCOOLPIX Aにクラカメ用アクセサリーを付けてドレスアップしてみた。まず、フードはM-ヘキサノン28mm F2.8用の三穴スリットタイプだ。レンジファインダー機でおなじみのスタイルだけに、一気にクラカメ度が高まる。46mm径のスクリュー式なので、純正アダプターにダイレクト装着が可能だ。

 外付けファインダーはライツのSLOOZを組み合わせてみた。28mmファインダーの大御所とでも言おうか、人気の高い外付けファインダーだ。GR DIGITALに付けると大きすぎるのだが、COOLPIX Aとの組み合わせはまずまずのバランスといえるだろう。

この三穴スリットフードは、ねじ込んだあとにスリットの位置を微調整できる
SLOOZは大柄な外付けファインダーだが、COOLPIX Aとのバランスはわるくない

 広角28mmハイエンドコンパクトのドレスアップは、長年にわたってGR DIGITALが開拓してきたジャンルだ。COOLPIX Aのドレスアップは、そのGR DIGITALのノウハウがほぼそのまま活用できる。インターネット上でドレスアップしたGR DIGITALを画像検索し、それを参考にするのが近道だ。また、本機はストラップの吊り環があり、様々なタイプのストラップを組み合わせられる。ライトなドレスアップであれば、ストラップを軸にスタイルのバリエーションを考えてみるといいだろう。