フォトアプリガイド:【Android】Black and White Toy Camera
トイカメラアプリは数あれど、ここまでシンプルなものは珍しいのではないだろうか。今回紹介するのはAndroid向けフォトアプリ「Black and White Toy Camera」(Ver.2010-10-19、neilandtheresa氏作)だ。価格は約99円。Android 1.5以上に対応している。サムスン「GALAXY S」(NTTドコモ SC-02B、Android 2.2)で動作を確認した。
撮影画面。非常にシンプルだ | 撮影した実写画像(1,720×1,720ピクセル)。かなり周辺光量の落ちた仕上りになる |
できることといえば、トイカメラのような周辺光量の落ちたモノクロ写真が撮れるのみだ。カラー撮影はできず、画質などの設定メニューも一切無い。起動したら、画面をタッチして撮影するだけ。画像の確認画面も出ないという潔さだ。
iOS用も含めてフォトアプリは機能てんこ盛りなものが多い。いろいろと細かく設定できて便利な反面、気に入った設定を見つけるのも一苦労だ。撮影前にあれこれ設定しているとシャッターチャンスを逃しかねない。その点本アプリは、1種類の写真しか撮れないので迷いようがない。
アイコンをタップするとすぐに撮影画面になる。画面も目安の枠が出るだけで素っ気ない。ガイドのような4本のラインも表示されるが、あくまで写る範囲は外側の枠なのでこのラインの意味は不明だ。あとは、画面をタップすればシャッターが切れる。ピントを合わせているような動作はなく、固定焦点になるようだ。そのぶん、シャッターを切るレスポンスは良い。
アプリ自体に撮影画像のプレビュー機能は備えていない。一度設定すれば、アプリのメニューから標準でインストールされているギャラリーアプリなどを起動できる。1枚撮影すると、プレビューできるまでに10~20秒ほどの処理時間が必要だ(処理中も撮影は可能)。そのため、撮影の度に画像を確認するのは面倒。撮るだけ撮ってフィルムよろしく後で一度に見る、というのもデジカメ全盛の今となってはなかなか新鮮だ。
メニューボタンを押すとギャラリーを起動できる(初回は設定が必要) | ギャラリーを開いたところ。本機では300万画素相当で記録されていた |
というわけで、ロモやホルガにモノクロフィルムを入れたつもりになって撮影すると楽しい。アスペクト比は正方形択一なので、その点ではハッセルブラッドやローライフレックスの雰囲気も味わえるかもしれない。
そもそも、実際のトイカメラは調整できるパラメーターは少ない。Black and White Toy Cameraは、そうした部分も含めて“トイカメラをシミュレーションした”といえそうだ。フォトアプリにあって当然の機能を捨てているところが興味深い。
■実写サンプル
- 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、600×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍(1,720×1,720ピクセル)で表示します。
2011/5/12 00:00