季節の風景撮影テクニック

夏編(その2):夜空に映える「天の川」の撮り方3選

地上の景色も写し込んで作品性を高める

夏の夜空と言えば天の川。1年で最もはっきり見えるのがこの季節です。このページでは風景写真家の萩原俊哉さんが天の川の美しい撮り方を解説します。画面構成を工夫することで印象的な天の川が写せることでしょう。(編集部)

街明かりを入れて天の川を撮る

光が少ない新月の高所で撮る
ニコンD800E/AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED/14mm/マニュアル(F2.8、15秒)/ISO1600/WB:電球色蛍光灯

STEP1:高所で新月の時期を選ぶ

STEP2:マニュアル露出で15秒に設定

STEP3:マニュアルフォーカスで撮る

星の撮影では、周囲に街の光の影響が少ない(1)標高の高い場所を撮影ポイントに選ぶこと、そして月明かりの影響を受けない新月を選ぶことが重要です。(2)露出モードはマニュアルに設定しますが、このシーンの場合はISO1600、F2.8、15秒を選んでいます。

一方、(3)ピント合わせはライブビューに移行してMFで拡大して合わせます。星空の中で最も明るい星を探して拡大し、その点が小さくクッキリと見えるようにピントリングを調整しましょう。

風景的に星空を表現する

15秒シャッターと電球モードで青味強調
ニコンD800E/AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED/14mm/マニュアル(F2.8、15秒)/ISO3200/WB:電球

STEP1:広角レンズを装着

STEP2:ISO感度を上げる

STEP3:WBは電球、または電球色蛍光灯

周囲の森を取り込んで風景的に星空を表現してみましょう。そのためには(1)広角レンズが最適です。ところで、シャッター速度が遅いと星が流れてしまいます。広角レンズの場合は15秒より速いシャッター速度を選びましょう。

また、それに伴い(2)ISO 感度の調整も必要となります。このシーンでは、F2.8、15秒、ISO3200で撮影しています。なお、(3)ホワイトバランスは星空らしい青味を強調するため、電球または電球色蛍光灯がおすすめです。

空を彩る星の軌跡をとらえる

インターバルタイマーを使って合成する
ニコンD810/AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED/14mm/マニュアル(F8、25秒)/ISO3200/WB:電球/約30分、45コマ合成

STEP1:シャッター速度を25秒に

STEP2:インターバルタイマーで撮影

STEP3:45コマを比較明で合成

星を軌跡で表現するためには、長時間露光よりもコンポジット撮影が良いでしょう。(1)シャッター速度は25 秒を選んで(2)インターバルタイマー撮影をします。

設定は開始トリガー即時スタート、撮影間隔は26秒、撮影回数は撮影時間分のコマ数を設定します。最低でも15分程度、できれば30分くらいは撮影しましょう。撮影後は(3)画像処理ソフトを使ってすべての画像を「比較明」で合成して完成です。手軽に合成できるフリーソフトもあります。

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この記事は、7月10日発売の書籍「世界一わかりやすいデジタル一眼レフカメラと写真の教科書 四季の風景編」(インプレス刊)から抜粋しています。

四季ならではの被写体別撮影テクニックの他、風景撮影の基本、レンズワーク、光と時間の読み方、撮影地ガイドなども収録しました。

著:萩原俊哉、イラスト:ゆきぴゅー、監修:ニコンカレッジ。144ページ、DVD付き(60分)。税別2,000円

萩原俊哉

(はぎはらとしや)1964年山梨県甲府市生まれ。浅間山北麓の広大な風景に魅せられ、2008年に本格的に嬬恋村に移住。カメラグランプリ選考委員 ニコンカレッジ講師 日本風景写真家協会(JSPA)会員
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