写真展

富士フイルム「“PHOTO IS”想いをつなぐ。30,000人の写真展」がスタート

佐々木希さん・平井理央さんが思い出写真を紹介

左から平井理央さん、富士フイルム松本孝司氏、佐々木希さん

富士フイルムは、7月17日から11月15日にかけて「“PHOTO IS”想いをつなぐ。30,000人の写真展2015」を全国29都市で開催する。

開幕前日の7月16日には、最初の会場である東京ミッドタウンにて記者発表会を実施。同会場では7月17日(金)から7月22日(水)まで展示を行なう。

フジフイルムスクエアおよび東京ミッドタウンの展示光景(開幕前日の内覧会で撮影)
メイン会場の会期
サテライト会場の会期

「“PHOTO IS”想いをつなぐ。30,000人の写真展」は、応募者全員の作品を出展者の想いとともに展示する参加型写真展。作品は応募者自身が選んだ会場に展示される。10回目を迎えた今年は、0歳から94歳までの年齢層から、過去最高という3万5,387点が集まった。

10周年で定着を実感

主催挨拶として、富士フイルム株式会社 宣伝部長 松本孝司氏が登壇。2006年に写真のデジタル化が進んだ頃からプリントの大切さを伝えてきたというこの参加型写真展が、毎年の写真イベントとして定着してきたとの自負を語った。

富士フイルム株式会社 宣伝部長 松本孝司氏
応募点数の推移
来場者数の推移
年齢構成

松本氏は、この写真展の魅力を「作品の多様・多彩さ」と紹介。今回は応募作品の13%がスマートフォン撮影だった。来場者も年々増えており、今年はメイン7会場、サテライト22会場あわせて75万人の来場を目標にしている。

10周年記念として実施する特別企画部門では、自宅の古いアルバムなどから写真を披露してもらう趣旨で募集。明治40年の写真なども出ており、写真は年月で新たな価値が生まれると紹介した。

昔の写真を披露してもらう特別企画部門も用意
明治40年の写真
報道各社による「ご当地の昔懐かしい写真」も会場ごとに用意。東京オリンピックや大阪万博など、各会場にちなんだものを展示する。東京会場では全てが見られるという。
展示写真の一例。左は1962年の西新宿。淀橋浄水場とガスタンクがヒント

また、来場者向けの企画として、今回も「絆ポスト」を設置。来場者の手書きメッセージを出展社に届けるもので、想いをつなぐ仕掛けとしている。昨年は約4万通が寄せられた。

絆ポスト
著名人やプロ写真家が選ぶ「心に響いた100選」は、10名が合計100点を選んで、全国で特別展示。選者自身の作品も展示する。
同時開催企画も多数。日本の食と農業を支える風景を、JAグループの協力で展示(東京会場のみ)
パイオニア・グリーン・サークル主催の写真展。家族写真にメッセージを添えたもの展示する。東京会場などではチャリティ撮影会も
東京・大阪のみの開催「OVER60 全国スマイルコンテスト」
各写真団体が主催する「写真で学ぶ小中学生の作品」

10周年記念のスペシャルゲストが登場

記者発表会では続けて、同写真展に出品したスペシャルゲストとして、佐々木希さんと平井理央さんが登場。

佐々木希さん(左)と平井理央さん(右)

以前から愛犬と発表会に登場するなど、犬好きの面を見せていた佐々木さんのメイン被写体は、犬と、甥っ子・姪っ子だという。

平井さんはインタビューや対談において、相手の表情も伝えたいとの思いから撮り始めたポートレートにハマっているという。愛用のカメラは同社ミラーレスカメラの看板モデル「FUJIFILM X-T1」とのこと。

話は“写真プリントの価値”に及び、二人の昔の写真を振り返りながらのエピソードトークがあった。佐々木さんは、特別企画で明治時代の写真が展示されることを受けて「今も残っていることがすごい」とコメント。平井さんは自身の幼い頃の写真を思い出し、「母が写真に一言を書いていてくれると、母の愛や、その時の空気感が蘇る」と話した。

平井さんは年賀状撮影の1枚。1歳頃で、2歳上の姉が左隣にいる。おとなしい自分に対して活発な姉だという。佐々木さんは、写真に日付が入っているのがいいとコメント。当時の自分はちょこまか動いていたので、親に写真が大変だったと言われたと振り返る。
佐々木さんが一番最初に「演じた」体験の一コマ。平井さんは小学2年生の時に通っていたボンベイの日本人学校での写真。現地の空気が伝わるような運動会の様子で、「電気や水道が止まることもあり過酷だった」と振り返った。
平井さんは、フジテレビのエントリーシートに貼ったという写真。スナップ写真と指定があり、カメラが好きな親友に撮ってもらった。「表情が大事なので、大好きな友人にリラックスした素の表情を撮ってもらった」、「引きの画のほうが、我が強く見えなくていいかなと思った」との回想も。佐々木さんの写真は、週刊ヤングジャンプ誌でグランプリを獲り、撮影も兼ねた“ご褒美”のハワイ旅行にて。「懐かしいですね」(佐々木さん)。

続いて、同写真展への二人の出展写真も披露された。佐々木さんは4回目の参加で「毎年写真を選ぶ楽しみがあって嬉しい」と話した。

平井さんは、ロックバンド「怒髪天」のライブでカメラマンスペースから撮影を行い、800枚撮った中から選んだという、ボーカルの増子直純さんを撮った1枚。「演奏が終わった瞬間に、増子さんが下を向いた時の顔を、さらにその下から撮りました。ライブ写真は楽しいです。明かりが難しくて、勉強中なんですけど」(平井さん)。

平井さんの出展作品

佐々木さんは、今年最初に海に行った時の写真。被写体は愛犬マロンちゃんで、嬉しい時の表情はいつも連写のように撮ってしまうとのこと。

佐々木さんの出展作品
トークの最後に、チェキでお互いを撮り合った
使用カメラはinstax mini 90。「今はいつでも写真を撮れるけど、チェキでこうして撮ると写真がずっと残る」と述べた

(本誌:鈴木誠)