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国内最大の野鳥ファンイベント ジャパンバードフェスティバル2016レポート

最新の望遠レンズや双眼鏡が並ぶ

鳥をテーマにした国内最大級のイベント「ジャパンバードフェスティバル2016」が、11月5日・11月6日の2日間にわたり千葉県我孫子市にある手賀沼周辺の関連施設にて開催された。

ジャパンバードフェスティバル(Japan Bird Festival/略称:JBF)は、2001年より年1回のペースで開催されている鳥関連のイベント。

行政・NPO・学生・市民団体などによる鳥・自然環境に関する研究・活動の発表のほか、野鳥写真の公募展「全日本鳥フォトコンテスト」(BIRD-1グランプリ)、カメラメーカーや観察用品メーカーなどの出展が行われた。今年で16回目の開催となる。

今年は手賀沼親水公園の改修工事による影響で、一部会場が閉鎖されていたが、天候に恵まれたおかげか来場者は多く、賑わいをみせていた。ただ、新製品発表の有無が関係するのか、昨年まで出展していたメーカーがいなかったり、新たに参加したりと、入れ替わりも見られる。

フィールドスコープや望遠レンズなどがブース前に設置された様子は圧巻。レンズの先は手賀沼となっており、飛来する野鳥などをその場でチェックできた。より実践的な環境であるため、購入を考えて製品の比較をしたい人は満足したことだろう。量販店の店内ではチェックできないような屋外での環境で、製品のチェックができるというのはメリットだ。

キヤノン

11月25日の発売を予定しているミラーレスカメラ「EOS M5」をはじめ、デジタル一眼レフカメラの「EOS 5D Mark IV」「EOS 80D」「EOS Kiss X8i」、望遠撮影に強い高倍率ズームレンズ搭載モデル「PowerShot G3X」「PowerShot SX60 HS」が展示されていた。また、キヤノンオンラインショップで限定販売されているビデオカメラ「iVIS HF G40」もあった。

この他、野鳥写真家である戸塚学さんによる撮影体験会や機材貸し出し(EOS 7D Mark IIとEF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMの組み合わせ)なども行われていた。

また、鳥をテーマとした事業所活動を通じて「生命の循環」について考えるプロジェクト「Canon Bird Branch Project」の紹介コーナーもあった。同コーナーでは、印刷して作れるペーパークラフトの展示やポストカード(背面にサイトアクセス用のQRがある)の配布が行われていた。

11月25日発売のミラーレスカメラ「EOS M5」。
約236万ドットのEVFを搭載。チルト式の液晶モニターは、タッチ操作でAFフレームを移動できる「タッチ&ドラッグAF」に対応。
デジタル一眼レフカメラ「EOS 5D Mark IV」も展示されていた。
昨年同様に望遠に強いコンパクトデジタルカメラ「PowerShot G3X」や「PowerShot SX60 HS」を展示。
撮影会での貸し出し機材は、デジタル一眼レフカメラ「EOS 7D Mark II」と交換レンズ「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」の組み合わせだった。
Canon Bird Branch Project関連のチラシやポストカードも並んでいた。

ニコン

双眼鏡シリーズ「MONARCH(モナーク)」から、最新モデルとなる「MONARCH HG 8x42」「MONARCH HG 10x42」をはじめとする各製品が展示されていた。

さらに、ミラーレスカメラ「Nikon 1 V3」(レンズは1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6)やコンパクトデジタルカメラ「COOLPIX P900」といった、望遠での撮影を意識したカメラが並んでいた。

同社双眼鏡シリーズの最新モデルのひとつ「MONARCH HG 8x42」。
ニコンのブースでは、主に双眼鏡の展示がメインだった。
望遠ズームレンズ「1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6」と組み合わせて展示されていたミラーレスカメラの「Nikon 1 V3」。
2,000mm相当となる光学83倍の超望遠ズームが可能なコンパクトデジタルカメラ「COOLPIX P900」。発売は2015年3月だが、根強い人気があるという。

リコーイメージング

10月28日に発売された360度カメラ「RICOH THETA SC」のほか、野鳥観察に利用できる双眼鏡の販売が中心に行われていた。

このイベントでは屋外にブースが設けられ、手賀沼側の風景を双眼鏡などで覗くことができる。例年、同社のブースは販売を行っているので、野外での性能を確認してみたいという人は試してみる良い機会になるだろう。

ディスカウント販売がメインとなっているリコーイメージングブース。
RICOH THETA SCの展示が行われていた。

富士フイルム

ジャパンバードフェスティバル初出展となる富士フイルムのブースでは、内容をミラーレスカメラ「FUJIFILM X-T2」に絞って展示しており、機材レンタルも実施。超望遠ズームレンズのXF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WRを装着した状態での貸し出しを行い、好評を博していた。

FUJIFILM X-T2とXF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR。このセットで来場者への貸し出しも行われた。

カールツァイス

カールツァイスのブースでは、同社の双眼鏡「ZEISS VICTORYシリーズ」やスポッティングスコープ「Victory DiaScope 85 T* FL」、2016年12月発売予定の「ZEISS Conquest Gavia 85」などを展示していた。

注目は、クラシックブラック仕様となり、2016年12月に出荷予定の「VICTORY SF 8x42」と「VICTORY SF 10x42」の2モデル。

クラシックブラック仕様の「VICTORY SF 8x42」
同じくクラシックブラック仕様の「VICTORY SF 10x42」
2016年12月に発売を予定しているスポッティングスコープ「ZEISS Conquest Gavia 85」。取り付けられていたカーボン製三脚は、参考出品となる。
ひとつのダイヤルで2つの焦点合わせが行えるDSF(デュアルスピードフォーカス)システムを採用したスポッティングスコープ「Victory DiaScope 85 T* FL」

BENRO

BENROでは、三脚と自撮り棒の2Way利用が可能な新製品「MeFOTO BackPacker Air」(希望想定価格は1万3,800〜1万4,800円)をはじめとする三脚を出展していた。

MeFOTO BackPacker Airは、トラベラータイプの小型三脚。センターポールが伸縮することで、既存製品よりも全高が稼げるのが特徴。外したセンターポールは、スマートフォン向けの自撮り棒になる。

11月末に発売予定の「MeFOTO BackPacker Air」。カラーバリエーションは7色をラインナップする。
クイックシュータイプの雲台を装備する。クイックシューは専用設計の小型タイプながら、アルカスイスタイプの雲台でも使用が可能。
センターポールを外すと自撮り棒に。スマートフォン用のホルダーが付属する。
手元には、Bluetooth対応のスマートフォン用シャッターリモコンを備える。

興和光学

興和光学は、双眼鏡やスポッティングスコープといった野鳥観察向け製品のほか、マイクロフォーサーズ用レンズ、デジタルカメラと組み合わせて使えるテレフォトレンズなどが展示されていた。

新製品として展示されていたのは、双眼鏡「GENESISシリーズ」の「GENESIS 22 PROMINAR 8×22」と「GENESIS 22 PROMINAR 10×22」、そしてスポッティングスコープ「TSN-880/770シリーズ」や「PROMINAR 500mm F5.6 FL」の焦点距離を1.6倍にできるエクステンダー「TSN-EX16」。

対物レンズに22mmのXDレンズを採用した8倍モデル「GENESIS 22 PROMINAR 8×22」。
同じく10倍モデルの「GENESIS 22 PROMINAR 10×22」。
マイクロフォーサーズ用レンズ「KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8」「KOWA PROMINAR 25mm F1.8」「KOWA PROMINAR 25mm F1.8」も展示されていた。
「PROMINAR 500mm F5.6 FL マスターレンズキット」。別売のアダプタを利用することで、350mm F4、500mm F5.6、850mm F9.6の望遠レンズとして利用できるようになる
フィールドスコープ「TSN-884」にワイドズームアイピース「TE-11WZ」と1.6倍のエクステンダー「TSN-EX16」が組み合わさって展示されていた。
TE-11WZは25〜60倍のズームに対応しており、エクステンダーを利用することで約96倍になる。
エクステンダー「TSN-EX16」。

ガードフォースジャパン

ガードフォースジャパンのブースでは、バンガードブランドのハンティング用バッグシリーズ「Pioneer」(Pioneer 900RT)や双眼鏡の「ENDEAVOR ED II 8320」「ENDEAVOR ED II 8420」「ENDEAVOR ED II 1042」などを展示。

また、即売会も実施しており、双眼鏡の「ENDEAVOR ED II 8320」「ENDEAVOR ED II 8420」「ENDEAVOR ED II 1042」の購入者を対象に、カメラバッグ「Endeavor Bag 400」のプレゼントキャンペーンを行っていた。

これは、2016年10月1日〜12月31日の期間で開催されている「30周年記念エンデバーED IIプレゼントキャンペーン」の「プレゼントA」(先着50名)と同等のもの。

バンガードブランドのハンティング用バッグシリーズ「Pioneer 900RT」。Realtree社のXtraファブリックを採用した本格的なカモフラージュ柄が特徴。
双眼鏡である「ENDEAVOR ED II 8320」「ENDEAVOR ED II 8420」「ENDEAVOR ED II 1042」の販売も行われていた。
また、購入者を対象にカメラバッグ「Endeavor Bag 400」のプレゼントキャンペーンも実施されていた。

ベルボン

ビデオ雲台「FHD-66A S/W FOR WARM WEATHER」が参考出展されていたほか、通称「3mポール」と呼ばれている販売未定の長尺三脚などが展示されていた。

なお、ビデオ雲台「FHD-66A S/W FOR WARM WEATHER」は、CP+2017に出品する予定だという。

参考出展されていたベルボンのビデオ雲台「FHD-66A S/W FOR WARM WEATHER」。
フリクションコントロール用の大型ダイヤルを備えている。
グリスなどを変えた温冷地用と寒冷地用の2製品を用意するという。
販売は未定だという長尺三脚「3mポール」(ベルボン社内での通称)
先端にはリコーイメージングの「RICOH THETA S」が装着してあった。3mポールはいまのところ法人向けの製品で、イベントでの引き合いが多いという。

サイトロンジャパン

サイトロンジャパンのブースでは、LAOWAブランドのレンズを中心に展示していた。特に2016年12月末〜2017年1月頃に発売を予定している「LAOWA 12mm F2.8」については、先行展示を行っていた。

先行展示されていた「LAOWA 12mm F2.8」
マウント部。
フードを外したところ。